テレビ Vol.582 『ドラマ 「ガラスの城」』 | 隊長のブログ

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中国上海に2003年12月から2008年1月まで、商社マンとして駐在していました。趣味はヒップホップダンス、旅行、映画、スポーツ観戦です。野球は阪神タイガースのファンです。

隊長が、観賞した「テレビ番組」を紹介するシリーズの第582回は、『ドラマ 「ガラスの城』をお送りします。

 

 

 

 

『ガラスの城』は、「テレビ朝日開局65周年記念 松本清張 二夜連続ドラマスペシャル」の第二夜として、1月4日の夜9時からテレビ朝日系列で放送されました。


原作は、雑誌「若い女性」の1962年1月号から1963年6月号に連載された、松本清張の同名の長編推理小説。この作品は、これまでに2度テレビドラマ化されています。


尚、松本清張原作のテレビドラマは、


1984年10月放送の 『黒い回廊』 


1996年12月放送 『黒革の手帖』


2017年12月放送の 『鬼畜(きちく)』  、


2021年9月20日の 『黒い画集 ~証言~』  、


の四本を、紹介しています。


脚本:大森美香。


大森美香さん脚本作品は、


2015年度後期朝ドラ  『あさが来た』 と、


2021年度大河ドラマ  『青天を衝け』 を、取り上げています。


波瑠さんが演じる主人公・的場郁子役、過去には放送順に、長山藍子さん(1997年)、岸本加世子さん(2001年)が主役を務めました。


「隊長のブログ」では、波瑠さんが出演する作品を、これで10本を紹介したことになります。詳細は、こちらをご参照下さい 


共演者(左上から):丸山智己、塚本高史、武田真治、内野謙太、蓮佛美沙子、木村佳乃、川島海荷、仁村紗和、野呂佳代、満島真之介、髙嶋政伸。

 

 

 

あらすじ:都心にガラス張りの立派なオフィスを構える大手商社「實友商事」。エリートたちが集まる同社の次世代エネルギー部で、久々に社員旅行が開催されることになりました。静岡で行われる展示会の後、慰労も兼ね、修善寺温泉で一泊しようというのでした。


ほかの社員との付き合いが皆無に等しい地味な一般職・的場郁子(波瑠)、そして出世頭のバリキャリ課長・三上田鶴子(木村佳乃)はそれぞれ、まるで気が進まないものの渋々参加。旅館で行われた宴会でも社員たちが盛り上がる中、的場は食事を終えるや、そそくさと退席してしまいます。


一方、宴会後に散歩に出かけた三上は、薄暗い修善寺の境内で、出世街道まっしぐらのエリート部長・杉岡久一郎(丸山智己)が、旅館の浴衣を着た誰かと親密に寄り添っていたのでした。 社員旅行に便乗した社内不倫と思った三上は、顔までは見えなかった相手の正体を密かに詮索し始めました。


その直後、事件が発生。急用で先に帰京したはずの杉岡が行方をくらまし、修禅寺近くの工事現場で遺体となって発見されたのでした。。。

 

 

感想:松本清張の小説は、「社会派推理小説」と呼ばれていますが、社会派ということは作品が発表された当時の時代背景も重要な要素だと思います。


本ドラマでの舞台設定の一つは、都心にガラス張りの立派なオフィスを構える大手商社。これは、タイトルの『ガラスの城』を象徴させています。著者も、原作で設定した「東亜製鋼」のオフィス・ビルを“ガラスの城”と形容し、「こわれやすい」の意味があると、生前に語っています。


もう一つの舞台は、伊豆修善寺温泉 。この場所も、松本清張さんが「舞台を伊豆修禅寺にとったのは、昭和29年(1954)2月に初めてこの地を訪れたのが印象にあったからである」と述べています。


今回のドラマの時代設定は、現代。大手総合商社が、一部署全員で、一泊の温泉旅行をするとは、現代ではありえません。


また、原作では東亜製鋼の社内での男女格差が語られています。本ドラマでは女性社員間での総合職と一般職の格差を、取り上げられています。


せっかくの松本清張の名作が、時代設定を現代にしてしまったため、不自然な印象を与えてしまいました。


豪華出演陣の好演があったのに、残念な気がします。

 

 

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