猛獣珍の恋愛小説 -5ページ目

猛獣珍の恋愛小説

暇な時、書いていきます。

第二十二章 思いがけないこと


静奈との2人きりの初めてのデート❤️


スタバからの夜の公園。周りのカップルは


肩抱き合ったり、膝の上に彼女を乗っけてたり


イチャイチャモード全開になって来てた 


隣同士に座っているが、まだ壁一枚ある


感じの俺ら。会話も止まったままだ


そんなとき、静奈の方から喋りだした


静奈「山部くん、昔から友達多いよね。

   いつも、クラスの中でワイワイ

   机囲んで楽しそうだったもんね」


俺 「そうかなぁ」


そんなの見てくれてたこと覚えてくれてた

ことが、嬉しかったし、驚いた


静奈「今もそうなんじゃない?かわちんとか

   長谷川君とか見てると、よく分かる

   皆んな、山部君のこと、大好きなんだ

   ろうね」


俺 「確かに今もかわってねぇかな〜。

   アイツらは、特に仲良いけど、大好き

   ってわけじゃないよ。気が合う仲間って

   だけだと思うけど、何でそう思うの?」


静奈「多分、言ったら怒られるかも知れない

   けど、この前皆んなで遊んだときね、

   山部君が居ないとき、皆んな私のとこ

   来て、言うの。べーやんさぁ、まだ、

   君のことが、好きみたいだから、

   もし、よかったら、よろしくって。

   やまさん、まこちゃん、かわちん君

   皆んな、同じ事、言うんだもん。

   長谷川君は、よろしくお願いします。

   って、お願いされちゃった」


俺 「・・・・・。何か、ごめんね。あいつら

  余計なこといいやがって」


静奈「そうじゃないの。凄く、羨ましくて

   友達の為にそこまで応援してあげれる

   こと出来ない思うんだ」


アイツら、俺に内緒で、そんなことしてた


なんて想像もつかなかった。静奈には、ああ


言ったが、ホントは、俺も嬉しかった。


でも、彼女が、そのことを重く感じて、


俺との関係をOKしたのじゃないか?と


不安になった


俺 「それで、OKしちゃったとか?あったり

   する?」


聞かない訳には、いかなかった



静奈「そうじゃないよ。そんな友達作れる人

   ってそんなにいないと思う。

   それに・・・・。

   私も、中学の時からずっと好きだった

   から」


俺「エッ‼️エッ‼️エッ‼️」

 「今なんて?」


俺の聞き間違い!?



「今なんていったの?」


静奈「私も初めて同じクラスになった時から

   ずっと好きだったの。好きっていうか

   気になる人だったってのが正解かも

   でも、卒業式の日、電話で告白

   されて、ビックリして、親が側に

   居たことで、変なこと言っちゃって

   電話切れた後、凄い後悔して泣い

   ちゃった」


俺 「そんなぁ、すぐ電話くれたら、

   よかったやん?」


彼女「ホントは、そうしたかったよ。何回も

   電話しようとしたけど、できなかった

   もう少し勇気があったら、もっと早く

   こうなってたかもね」


俺 「俺さぁ、ずっと片想いやと思ってたから

   振られても仕方ないって諦めれる自信

   あったのに、やっぱ無理でさぁ、未練

   タラタラで、この前、初めてその話

   長谷川にしちゃったんだよね。そしたら

   アイツ、俺に任しとけって、アドバイス

   してやっから、もう一回アタックしろ

   って言ったんだ」


静奈「電話かかって来た時、心臓止まる

   ぐらいびっくりしたよー。だって

   1年も連絡してなかったから。

   でも、頼み事だったから、少し   

   寂しかったけど、でも、やっぱり

   嬉しくて」


俺 「アレもキッカケを作る口実で、

   嘘ついて無理、言ってごめんね」


静奈「そうだったんだ。あの後、待ってて

   くれてたのもビックリしたよ!」


俺 「アレも、長谷川のアドバイスみたいな

   お礼言って、今度遊びに行く約束しろ

   みたいな」


静奈「嬉しかったなぁ、家の近くまで送って

   くれたの。ドキドキ💓して、あの時

   何も言えなかったのが、ホント

   悔しかった。今度会う時、絶対

   気持ち伝えよって決めたんだよ」


俺 「早く、言ってよw。俺、2度目の告白

   でメチャクチャ緊張したんだから。

   そんな感じ全然、見せてくれなかった

   気がしたんだけど」


静奈「私の友達にも、何も言ってなかった

   のもあって咲が、山部君の隣

   奪っちゃって、今日は駄目かなぁ〜

   って。そしたら、山部君の友達が

   私のとこ来て、お願いしてくから

   どうしよって焦ったもんw」


俺 「咲ちゃんには、俺も焦ってたから、 

   適当に返事しちゃってたかも」


静奈「あれから咲とあんまり喋ってないけど

   大丈夫だと思うよ。楽しかったって      よろこんでたし」


俺 「それなら良かったんだけど」


静奈「山部君の覚えてる?一番最初、席替え

   隣になって何しゃべったか?」


俺 「最初かぁー?確か、教科書見せてって

   言ったのが最初じゃなかった?」


静奈「そう、忘れたとか言って。席離れて


たのにくっ付けてね」



あれからだったんだ。2人のはじまりは。











第二十二章 小さい夢


長谷川のアドバイスは心に留めとく程度で

俺は、約束の日に彼女の学校近くの駅に

向かった。まだ、彼女は来ては無かった

早く着いてもうたかな〜。多分もう終わる頃

だろし、待つ事にした。

5分ぐらい待っただろうか? 向こうから

自転車で来る彼女が見えた。

「お待たせ〜。待ったんじゃない?」

「今来たとこだから、全然」

「よかった〜。で、どうしようか?」

「そうだねー。そういやー、何も考えて
 なかったw。何かある?」

「取り敢えず、そこのスタバで考えようよ
 慌てて来たから喉かわいちゃったw」

「じゃぁ、行こっか」

彼女と2人で、スタバに入り、飲みものを
買って、席に着いた。

最初は、お互い照れ臭くて、無言の時間
が少しあったが、あっという間に話は
止まらないくらい、お互いのことを、
喋りまくってた。これから、何するかなんて
どうでもよくなってたw。

彼女は、中学からテニスを始めて、今も
続けている。好きな歌手は、ワンオクらしい。
咲ちゃん加奈ちゃん絵里ちゃんとは、高校の
テニス部で一緒になって意気投合したらしい
2つ上のお兄さんが居て、仲は良いらしい。
お父さんお母さんが、大好きで、将来の
自分が結婚したときの理想の夫婦らしい。
など色々、知ることが出来た。

俺が知ってる彼女は、真面目で、誰にでも
優しく、頑張り屋。普段は、大人しい清楚な
子のイメージ。今も、全く変わってなく、
可愛い。

俺も色々喋ったが、何喋ったか覚えてない
くらい、喋ってたw。彼女は、笑って聞いて
いてくれた。

2時間くらいたった。外は、薄暗くなりかけて
外は、仕事帰りのサラリーマンが大勢いた。

静奈「そろそろ出る?」

俺 「結構いたね、いこうか」

静奈「結局、何するか決まらなかったね」

俺 「ほんと、俺、喋りだしたら、止まらなく
   なっちゃうから、ごめんね」

静奈「中学のとき、こんなに喋ったこと
   なかったのにね。」

俺 「一年と三年同じクラスやったの
   覚えてる? 俺めっちゃ嬉しくてさぁ
   神様に感謝したの思い出したわ」

静奈「覚えてるよ。一年の最初の席替えの時
   隣だったんだよね」

その通りだった。それがキッカケとなったん
だから、俺はしっかり覚えてた。

静奈「そこの公園まで歩こうか」

俺 「おう、行こうか」

静奈は、自転車を押して歩き出した。

俺 「ちょっと自転車かして?」

静奈「えっ!」

俺 「俺が漕ぐから後ろ乗りなよ。」

静奈「エッ、いいよー。重いし」

俺 「そこまでだから大丈夫だって。
   彼女出来たら、やってみたかったんだ
   お願い!」

自転車を半ば強引に奪った

彼女は、少し恥ずかしそうだったが、後ろに
座った

俺「行くよ!」 自転車を進めた

彼女の手が自然と俺の腰あたりにあった
俺の制服を掴む彼女の手は、物凄く力が
入っているのがわかった

足の捻挫のことは、完全に忘れてた
風を切って走る自転車は、最高の気分に
してくれた。この時間が永遠に続くことを
祈った・・・・
10分くらい走った頃、ライトアップ
された公園に着いた。抜群に雰囲気のいい
公園に着いた途端、何故か、急に緊張して
来た。

公園に、何組かのカップルらしき人達が
ベンチに居たからだ

俺「あそこのベンチに座る?」

静奈「うん」

ドキドキ💓が、彼女に伝わりそうで
どうしようもなかった

静奈「たくさん人居るね。普段気にしないで
   通るから、びっくり」

彼女も恥ずかしそうにうつむき加減に言った

さっきまで、強きになれた自分がどこかに
行ってしまっていた。あんなに喋ることも
平気になってたのに。何も言葉が、
出てこない

静奈もうつむいたまま黙ってた

男がリードしなきゃ!と思うほど、頭が
真っ白になって、言葉が出ない!

静奈「2人乗り何か男の子とした事なかった
   から・・・・」
俺 「あっごめん。怖かった?」

静奈「私こそ、制服思いっきり掴んじゃって
   グシャグシャになってない?」

俺 「大丈夫だって。俺のさ、一度やって
   みたくて」

静奈「私も、実は、夢だったんだぁ」

俺 「うそっ!そうなん。良かったー。
   ちょっと、恥ずかしかったから」

静奈「・・・・・・・・」

俺 「・・・・・・・・」

会話が続かないが、焦ることはなかった

彼女とのこの時間が、幸せに感じ、
会話がなくても、無言の時間が出来ても
最高に楽しかったからだ







第二十一章  助言


水曜日の放課後までが、これほど長く感じる

ことがあるのか。高校生活を始めて、特に

何も無く、サッカー漬けの只々、退屈な

毎日から一転、青春を謳歌する日が、こんなに

くるとは。

月曜日、学校着くなり、アイツにお惚気を

お見舞いしてやったw。 賭け自体は負け

になってしまったが、どうでも良かった

長谷川には、感謝しかないのと、理解出来ない

変な自信に驚かされた。他三人は、絵里ちゃん

加奈ちゃん、咲ちゃんの話題で大盛りあがり。

長谷川は、落ち着いた様子で聞いてた。

長谷川「べーやん、これからも大事なこと
    あんねん。先、教えといたるわ。
    せっかく、上手いこといったんやし
    流行る気持ちも分からんでもない
    けど、グッと堪えてやな〜、
    今度は相手が夢中になる様に
    してかなあかんで。男が、グイグイ
    いったら失敗するで。
    彼女のは、自分が、心から惚れて
    ついて来るタイプやから」

俺 「なんやそれ。どう言うことか、あんま
   わからんぞ」

長谷川「そやなー。分かり易く言うと、
    こっちがグイグイ行くと、気持ちが
    重たく感じて、それに疲れて
    駄目になりやすい子ってことかな」

俺 「はぁ?そうか〜。そうなんかな〜?
   ??? どんなんがいいわけ?」

長谷川「たとえば、今はお互い盛り上がって
    会いたいわなー。でもな、彼女が
    ほんまに逢いたい時にこそ、
    一緒に居てあげることが出来るかって
    こと。彼女みたいな子は、ホンマに
    逢いたい時こそ、多分遠慮しがち
    になるねん。忙しいちゃうんかな
    とか色々考えてまうねんな。
    そこを気付いてあげれなあかんねん
    べーやんも気使ってまうから、
    鵜呑みにするやろ、普段は、
    こっちがドッシリ構えとくぐらいが
    ええねん」

確かに、コイツ俺の事よく知ってるし
俺より彼女のこと、分かってるようで
怖かった

長谷川「だからって放ったらかしとは
    ちゃうねんぞ。適度に、連絡は
    ちゃんとしとかな。不安がったり       もしやすいタイプだろし」

俺 「そんなもんなんかな。何か、
   納得してまうんよな〜、若干
   腹たってくるわわw」

やま「詐欺師にらなれるんちゃう?」

まこちゃん「俺にもアドバイス頂きたい
      のですが?」

カワちん「俺が、先やで!」

俺 「まあ、気に留めとくわ」

長谷川「あっ、それと咲ちゃん、べーやん
    のこと気にいってたんちゃう?
    結構、積極的やったからな〜。
    静奈ちゃんと付き合うの納得
    してたら、ええけど」

やま「それ、俺も感じたな」

まこちゃん「何でべーやんなんばっかり!
      俺も咲ちゃん気にいってたのに」

カワちん「まこちゃんは、誰でもええんやろ
     加奈ちゃんも、気になってる
     言うてたやんか」

「wwww」

俺「あん時、俺それどこやなかったから
  あんまり気にしてなかったけど、
  大丈夫やろ? 多分、彼女にも話してる
  やろし、俺が何か言うのも変やしな」

長谷川「彼女みたいな子が、混ぜて来よる
    から、きいつけや」

この時は、咲ちゃんのことは、そこまで
気にはしてなかった。

あんな事になるとは、この時は、知るよし

もなかった・・・・・・