家路についたが、落ち着かず、近くの公園
まで散歩に出た。長谷川は、何にも言わず
別れた。少し焦ったかなー。思わず、2度目の
告白。前の反省をいかすことも出来てない
最悪のタイミングだったかも。色んな想いが
体中駆け巡った。公園のベンチが、物凄く
冷たく感じた。せっかく、楽しかった1日を
最悪の思い出の日にしてしまったかなぁ。
「バカだよな〜。何やってんだよ。もっと
時間かけて行こうって作戦だったのに
どうしようも無いバカだ!」
まあ、気持ちを伝えることには、成功した
わけだから、よかったじゃない。こんな想い
も語りかける俺もいた。そう思いたかった。
何も変わらない、いつも通りの生活に戻る
だけ、彼女とは、無理だったんだよ。
あきらめよう。
どちらかと言うと、こっちの思いが強く
なってる。まだ、彼女からの返事を聞いて
もないのに。上手く行くはずなかったんだ、
そう、始めからそうだったんだ。長谷川に
踊らされだけ、アイツらの賭け遊びに
乗っかってただけ。明日は、笑って、アイツら
の前に出よう。
「賭けは、俺の負け!なんでも言うこと聞いて
やらー」ぐらい強がってやるか!
よし!腰を上げかけた時、電話がなった。
「大西 静奈」
画面に出た着信の表示は、予想外の相手
だった。
俺 「もしもし」
彼女 「もしもし、・・・・」
俺 「もう、家着いた?」
彼女 「うん。さっき皆んなと別れて、今
家の近くまで帰ってきたとこ」
俺 「そっかー。俺も家の近くやなー。もう
すぐ家着くかな」
ちっちゃな嘘だった。
彼女 「今日は、ホント楽しかった。皆んなも
面白かったみたいで、サッカー
凄く好きになったって言ってたよ」
俺 「そう、ならよかった。俺らも、別れても
絵里ちゃん、加奈ちゃん、咲ちゃんの
話題止まんなくなってたもんな」
彼女 「私は、話題に上がんなかった?
おとなしうて、目立って
なかったからかな〜」
俺 「そんなことはないよ」
彼女 「良いよ、気を使ってくれなくてもw」
俺 「そうじゃなくて・・・・・。
俺が、大西のことを好きだってこと
バレてたから、アイツらも変な気を
使ってたんだと思う。俺、すぐ顔とか
態度に出ちゃうみたいで」
彼女 「やっぱり、それで・・・・・。」
俺 「えっやっぱりって?」
彼女 「気にしないで。それで、少し冷静に
なって考えたんだけど・・・」
ヤバい!って思った。断りのための電話
だったんだ! 早速、この時が来てしまった
まだ、心の準備が出来てない。このまま2度目
の失恋💔は耐えられないかも。
俺 「あっそうだ!さっき変な事言っちゃ
ったよね。そんなねぇ急に言われても
ビックリだよね。ホント、ごめん」
彼女「でね、ホントは、明日か明後日ぐらい
に連絡しようって思ってたの、でもね
答えは分かってたから、どうしても
今かなって気持ちが、抑えられなくて」
おいおい、そいつは、少し酷じゃないかい?
そんなに結論をあせらなくても・・・・泣
結果は、変わらないから、いてもたっても
いられないってか・・・・・。
彼女「ホントは、卒業式の後告白されてから
昨日までずっと後悔してたの。あの時
は、ビックリして、想いと違う言葉が
でちゃったのね。でも、その後、
自分から電話できなくて」
俺 「えっ。そうなの。」
これまた、頭の中が、ぐちゃぐちゃに
なって言葉に詰まってしまった。
彼女 「一年経って、忘れなきゃって
思ってたとき、急に電話くるん だもん。びっくりしたけど、
うれしかった。
でも、中々切り出すこと出来なくて
ほんとは、今日私の方から、気持ち
伝えようって決めてたの。
そしたらまた、山部くんのほうから 告白するから、また、びっくりして
何も言えなくなっちゃったw
でも、どうしても早く伝えたくて
電話しちゃいました」
俺 「そんなこと思ってもなかった。
俺の事なんか、気にも止めてない
んだろなー。って勝手に思い込んで
た。」
彼女 「私のせいだから・・・・・。
一年、お互い勿体ないこと、してたの
かもしれないね」
俺 「かも知れないけど。それでも今、
最高に幸せなんだけど・・・・。
改めて、これから、よろしくで いいのかなぁ?」
彼女 「恥ずかしいけど、こちらこそ、
よろしくお願いしますw」
彼女の照れた声が、たまらなかった。
これから、どうなってくのか全く分からな
かったが、最高の気分だった。
俺 「今度、いつ会えるかな?部活忙しい
んやろ?」
静奈「うん。でも、休みはあるから、
山部くんこそ部活忙しいんじゃない?」
俺 「まあ、怪我人やから、暫くは暇やから
大丈夫」
静奈「今度は、水曜日が、休みだから、学校
終わったら、そっちに行こうかなー。」
俺 「俺の方が早く終わると思うし、俺が
そっちに行くよ。」
静奈「そう、じゃあ、駅で待ってる。」
少しでも長く一緒に居たいと思うお互いの
気持ちが、伝わった気がした
俺 「さっきまで一緒に居てたときと、
今じゃ、環境が180度変わったんだよな
まだ、信じられないけど」
静奈「ほんとだね。さっき別れたばかり
なのに声聞いたら、会いたくなる
んだもん。なんでかなー。この間まで
もう、会えないって思ってたから・・」
静奈の声が、少し震えていた。泣いてる
様に思えた。
俺 「大丈夫?すぐ会えるじゃんか・・・
・・・・・・・・・・・俺も
会いたいよ」
こんなこと言うとは、男らしくない気が
したが、本音が出た。彼女にもわかって
欲しかった。
静奈「うん。」
俺 「じゃあ、水曜日の放課後、そっちに
行く前に、LINE入れとくから、またね」
静奈「うん。了解です。楽しみにしてる、
またね」
どのくらい話てたんだろ? 時間の経つのを
忘れるくらい最高の瞬間だった。
長谷川にLINEを、送っといた
彼女!GET!
電話したら、おのろけが止まらなくなりそう
だから、やめといたw