『緋色の習作』 アーサー・コナンドイル | ほんとなかよし

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おどろくべき知識と観察眼をもちながらも、地球が太陽の周りを回っていることすら知らない特異な男―世界一有名な探偵・ホームズとワトスンが初めて出会い、ベイカー街二二一Bでの共同生活をはじめる、記念碑的作品。オックスフォード大学版の注・解説にくわえ、初版本イラスト全点を復刻掲載した決定版。


内容 「BOOK」データベースより


シャーロック・ホームズは、アーサー・コナンドイルが生み出した架空の探偵。類稀なる観察力と圧倒的な頭脳により数々の難事件を解決するホームズ!相棒のワトスン先生との初めての出会いが描かれた記念すべき作品「緋色の習作」、河出文庫から全集9巻として登場。オックスフォード大学版の注釈と解説に初版本イラスト全点掲載は未読者のみならずファンも必見の全集といえる。

ミステリファンでなくともその名を知らぬ人は居ないのではないか?ホームズは名探偵中の名探偵といえる。以前から興味を抱きつつもなかなか手を出せないでいたのだけども・・・私をミステリの魅力にどっぷりとハメこんでくれたアメリカ・サスペンスの巨匠ジェフリー・ディーヴァーの短編集「ポーカーレッスン」にホームズが登場した事から俄然興味が湧き始めた、ソコに来て河出文庫から全集が出ていると知ったからには読まずにはいられない!といった経緯でホームズ全集その1「緋色の習作」を読むこととなりました。小説の題名に関しては「緋色の“研究”」で知る人も多いのではないでしょうか?翻訳の際における両義的なものから“研究”と“習作”の違いが発生しており、優劣を論じる事もしばしばだそうで・・・学術的な問題は脇において河出文庫「緋色の習作」でブログは統一します。

「緋色の習作」、これはこれはなんて面白い作品なのでしょう。ホームズレベルの名探偵となれば相棒の名も世に知れ渡っているものです、相棒ワトスンとの始めての出会いが書かれた作品であるというだけで作品の価値はぐっと上がる。またこれも良く言われている事ですが・・・ホームズの型破りな性格も作品の魅力の一つであると言えます。事件の推理に対して絶大なる明察力を持つホームズですが、およそ社会的な常識的感覚からはズレています、ワトスン先生(彼は元・軍医)はしばしばホームズの破天荒ぶりに唖然とするものの不思議とホームズを嫌わず帯同するようになります。一風変わった探偵に、生真面目な相棒という典型的な探偵コンビの基本をホームズシリーズは確立したのではないでしょうか?そしてその立ち居振る舞いが素晴らしいレベルで描かれているからこそシャーロック・ホームズがシリーズ作品として成立したのだろうと思います。

さて、肝心のミステリ部分ですが・・・意外や意外!物語の瑕疵が指摘されている部分があるなど完璧なものではないのだそうですwそりゃ~物語の整合性や細かい所まで気にして読むコアなミステリファンならばそういった瑕疵が作品に存在する事は重大な欠陥と感じるのかもしれませんね。ただ僕のような純粋に作品の楽しさのみを尺度にしている読者にとっては十分すぎるといって良い程のミステリでした。まずもって良い点は、犯人を憎む読者はそういないのではないかと思わせる点ですね、殺人事件が発生するんだけども、その事件の背後に隠れていた悲しい男女の悲劇の物語を知った読者は不思議と犯人に同情してしまう。この哀しみの犯人を描いている所が作者の凄い所ではないでしょうか?ホームズで有名な逸話があって、アーサー・コナンドイルは途中でシャーロック・ホームズを書く事に疲弊してしまいむしろ憎んでいたそうな・・・作中で彼を行方不明にしてシリーズを終えようとしたのだけども・・・ファンのあまりにも強い要望で復活させざるを得なかった・・・後半は嫌々書いていた・・・それでも面白い!って逸話。この全集でその雰囲気も味わえるのだろうかと今から楽しみでならない。シリーズ第一集、すばらしい出だしで本当は一作だけを読もうと思っていたのですが既に大人買いを済ませてしまいましたwもう満点のミステリ。今更紹介するまでもない名作はオススメを超えて読まないとモグリってレベルの作品。


緋色の習作 (河出文庫―シャーロック・ホームズ全集)
アーサー・コナン ドイル オーウェン・ダドリー エドワーズ
河出書房新社
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