『モモ』 ミヒャエル・エンデ | ほんとなかよし

ほんとなかよし

本紹介ブログ(と格好つけてる読書感想ブログw)
ノンジャンル手当たり次第読んだ本を紹介♪

ネタバレ自重・的外れで独断偏見に満ちているけど
読んだ誰かが読書をちょっとだけ好きになるブログ

だったらいいな・・・

町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。「時間」とは何かを問う、エンデの名作。小学5・6年以上。


内容 「BOOK」データベースより


ミヒャエル・エンデの「モモ」。児童書としてカテゴライズされる作品であるが、時間というある種の哲学的なテーマが中心な物語なだけに、多くの識者が哲学書級の扱いでもって取り扱うケースが多い作品である。私の記憶に新しいのは、養老孟司氏「自分が死なないと思っているヒトへ」の中でも「モモ」の名が挙がっていたかと思う、その他にも物理学者が時間について考察した本の中でも登場していたし、様々な物語の中に登場する「モモ」。しかもそういった知的階級の人々だけでなく、一般の読者間でも絶賛し推奨する声が高い作品である事も特徴である。果たして「モモ」の魅力はどこにあるのだろうか???不思議な少女「モモ」、特別な事をするでもなく特別な存在でもない少女なのに彼女が近くにいるだけで周囲の人間は人生が楽しく幸せな気持ちになる。たとえ犬猿の仲の人々ですらモモの前では親友に早変わりしてしまう、貧しくても想像力豊かな人々が自然とモモの周囲に集まってくるのでした。ある時、灰色の男達が登場します、彼らは人間の時間をぬすんで生きる存在で、彼らに時間を盗まれた人間は時間を節約する事だけが目的の忙しく心狭い生活を送る事になります。灰色の男達の存在を知ったモモは立ち上がるのですが、モモの存在を脅威に感じた灰色の男達はモモを孤立させる為に、周囲のトモダチを手中に治めます。モモは世界、そして友達を灰色の男達から取り返す事が出来るのでしょうか?果たして世界の時間は!?モモに登場する人物や世界観はファンタジーそのものです、ですが読んだ人の多くが実社会がカリカチュアライズ(戯画化)された作品だと感じる筈です、灰色の男達に唆されて人生の時間を節約・節制する事ばかりに気を取られ大切な心を失ってしまった人々の姿は、現代都市社会に生きる我々そのものの生き写しと感じる事でしょう。では「モモ」は一体何でしょうか?実はそこが作品の最大の魅力なのではないかと感じます、ある種時間を司る存在として“神”的な存在を想像するかもしれませんが、時間を生み出す存在としては物語中に時間マイスターなる存在が別に登場します、また常に30分後の未来が見える不思議なカメも登場します、そういった超人的な存在の数々の助けを借りてモモは苦難を乗り越えるのですが・・・モモ自身が神がかった存在かと言えばそうでは無い、本当に不思議な存在なのです!作中で様々な人々に囲まれるモモですが、作品に魅了される読者もまたモモのそんな仲間なのかもしれませんね。本当に不思議。モモの魅力は有り余るほどに感じるんだけども、それを言語化すると途端に下らない表現になってしまう。魅力を皆に伝えたいんだけども自分の言葉では伝える事が出来ない!これこそ「モモ」の最大の魅力♪これもまた、多くの読者が感じている事だろうと思いますが、モモは児童書として子どもが読むのに良いですが、ある程度成熟した大人こそが読むべき作品だろうと思います。また、私が幼い頃にこの作品に出会っていたらどうだったのかなぁなんて思える作品でした。絶対おすすめの一冊。


モモ (岩波少年文庫(127))
モモ (岩波少年文庫(127))
posted with amazlet at 14.07.31
ミヒャエル・エンデ
岩波書店
売り上げランキング: 401