“ウォッチメイカー”と名乗る殺人者あらわる。手口は残忍で、いずれの現場にもアンティークの時計が残されていた。やがて犯人が同じ時計を10個買っていることが判明、被害者候補はあと8人いる―尋問の天才ダンスとともに、ライムはウォッチメイカー阻止に奔走する。2007年度のミステリ各賞を総なめにしたシリーズ第7弾。
サックスは別の事件を抱えていた。公認会計士が自殺に擬装して殺された事件には、NY市警の腐敗警官が関わっているらしい。捜査を続けるサックスの身に危険が迫る。二つの事件はどう交差しているのか!?どんでん返しに次ぐどんでん返し。あまりに緻密な犯罪計画で、読者を驚愕の淵に叩き込んだ傑作ミステリ。2007年度「このミステリーがすごい!」第1位、「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、「日本冒険小説協会大賞・海外部門」大賞。
内容 「BOOK」データベースより
ジェフリー・ディーヴァーが贈るリンカーン・ライムシリーズ第七弾「ウォッチメイカー」。拷問に等しい残忍な殺しの手口と殺人現場にアンティーク時計を置いて廻るライムシリーズ史上最も残忍で凶悪な連続殺人鬼が登場する、まるで痕跡を残さない未詳を追うライム。最愛のパートナーサックスは刑事として初担当の事件を抱える事となるのだが警察内部の汚職や腐敗といった沼に次第に引き込まれる事となる・・・2つの難事件を抱えながら我らがライム捜査チームは犯人や真相を捉える事が出来るのだろうか!?
作品に優劣をつけるのが失礼なぐらい完成度の高い作品を連発するジェフリー・ディーヴァーだけども、本
作品「ウォッチメイカー」はその中でも群を抜いて素晴らしい出来だと言える。毎回の事ではあるが、事件の真相がまるでマトリョーシカ(人形の中から人形がでてくるロシア人形)の様だ、一つの真相が暴かれたぐらいではディーヴァー作品では序章程度と思っていただいて良い、本当の人形は驚くほど奥のほうに隠れているのだから・・・今作品の真相も恐るべきものが存在するのだが、全てが犯人の掌の上の出来事である点が興味深い所である、辛くもライムの天性の閃きや捜査チーム一丸の努力の甲斐あり真相まで辿りつくのだが・・・過去作品ではなかった意外な結末にシリーズ読者も今後の展開が気になる事間違いなしでしょう。基本的には各シリーズとも読みきりの物語になっており読者はどの作品を手にとっても自然に楽しめる工夫がなされているのだけども、シリーズファンには楽しみな展開も目白押しである、特に今回は第一作品で登場した被害者の意外な再登場がファンには驚きを与えてくれる事だろう、前作「12番目のカード」で瀕死の怪我をした永遠の“ルーキー”プラスキー、次回作「ソウル・コレクター」では既にライム捜査陣のメインと呼べるポジションを獲得している彼が活躍しだすのも本作品であり、そういった主役級なじみの登場人物の活躍を追えるのもシリーズ作品の良い所であろう。
ここからはネタバレになるので、未読の方は読まないで頂きたいのだが、今回の犯人である「ウォッチメイカー」は今後も重要になるキャラクターかもしれない、私がライムシリーズを読み始めるきっかけとなった次回作第八弾「ソウル・コレクター」には、ライムの宿敵ともいえる殺し屋が登場している、以前私はルパンと銭形警部のような存在なのでは?と書いたのだが・・・見事当たっていた事になる。今作品でライムは初の犯人を逃がしてしまうのである(犯行そのものは頓挫させたが・・・)。世界的に有名な殺し屋「ウォッチメイカー」は自らの犯行を阻止した唯一の人間としてライムを認め今後宿敵として戦うであろう事を宣告し幕を下ろすのである。この宿敵登場が今後シリーズを進める上で興味を惹かないわけがない。注目の第七弾と言える。
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