『超訳「故事成語」辞典』 造事務所(PHP文庫) | ほんとなかよし

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塞翁が馬、人口に膾炙す、孟母三遷、乾坤一擲、千里眼、白眉…。目上の人からポロッと「故事成語」の混じったトークをされて、ドキっとした経験はありませんか?本書では、「常識として知っておきたい故事成語」から「あまり知られていないけどためになる故事成語」まで一挙超訳&解説。文庫書き下ろし。


内容「BOOK」データベースより


超訳シリーズの“故事成語”バージョン。故事成語を“超訳”“用例”“解説”と一つ一つ理解し易い構成で紹介しているのは超訳シリーズの基本的手法であり同じなのであるが、「超訳「カタカナ語」辞典」に比べて非常に勉強になるというのか為になる一冊である印象を受ける。というのは、カタカナ語辞典で取り扱う用語は比較的最近に使用され始めた造語や単語が多く、まずもって歴史や時間の洗礼を受けていない用語が多い、つまり今後淘汰されるかもしれない言葉が載っている可能性がある。反面故事成語は諺の元になったり四字熟語といった形で現代まで残っている言葉ばかりなのである。言葉、用語として時代を経て受継がれるものにはそれだけで価値があるように思える。そういった骨董的な価値だけでなく本書の素晴らしいポイントは、故事成語の語源となった古代中国の歴史エピソードが満載されている点であろう。何故その故事成語が誕生したのか、四字熟語に込められた意味や意義を知る事でより一層故事成語の凄さを感じる事になるだろう。歴史エピソードには、まやかしや誇張が多いのも事実ではある、神秘的なエピソードがあったり不可思議な話も多いのだが、基本的には聖人君子と称される人物(孔子・孟子等)が唱えた言葉などが多く、東洋思想の道徳規範を司った人物たちの唱える言葉の数々は万人に染み渡り受継がれてきた事が素直に納得できるものばかりであるのも美しく感じる点だ。日中の関係と言えば、歴史的見解の相違等と直に悪いイメージを持つ事になるのが近隣国の宿命である、そして経済や文化の面では繋がっている等と協調されがちなのであるが、その文化面での古代中国の文献から成立した言葉を知るって事も大切な事かもしれませんね。素直に凄いなぁと感心する言葉が多くて、上手に諺等さまざまな形で受け入れている日本人の美徳感も味わえたので良い一冊だったように思えます。

本書の楽しみ方の一つですが、皆が知っている言葉も多く掲載されていますので、その語源となったエピソードを雑学知識として話してみるのも良いかもしれませんね。薀蓄臭くなっちゃうと知ったかぶりと思われてしまうので使いすぎには注意ですが、少し知的な会話を望む人には最適な一冊かもしれませんね。誰かに話したくなってしまう辞典ってのも独特で良いポイントですね。



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