『老人と海』 ヘミングウェイ | ほんとなかよし

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キューバの老漁夫サンチャゴは、長い不漁にもめげず、小舟に乗り、たった一人で出漁する。残りわずかな餌に想像を絶する巨大なカジキマグロがかかった。4日にわたる死闘ののち老人は勝ったが、帰途サメに襲われ、舟にくくりつけた獲物はみるみる食いちぎられてゆく…。徹底した外面描写を用い、大魚を相手に雄々しく闘う老人の姿を通して自然の厳粛さと人間の勇気を謳う名作。


内容 「BOOK」データベースより


アーネスト・ヘミングウェイの代表作品。この作品が大きく評価されノーベル文学賞受賞に至ったと言われる。オススメの一冊紹介で本書を薦められる際に一言、“読みやすい作品”。200ページにも満たない物語である事もさながら、無駄な贅肉を削ぎ落とした洗練された筋肉を彷彿とさせるシンプルな文体のヘミングウェイならではの読みやすさがある作品。読書未経験者でも難なく読めるであろう一冊は“読みやすい”が的確な表現。ヘミングウェイの作品は「武器よさらば」を経験済みで、頻度が多く緻密に描かれた食事シーンが印象的でした、心理描写や背景解説などが一切なくても食事シーンを読むだけで感じ取る事が出来る独特の作風に関心した記憶がございます。「老人と海」も至ってシンプルな物語、上記のあらすじ紹介文が作品の本筋全てをカバーしているぐらいで、むしろあらすじの方が作中よりも意図を書いてある気がするぐらいの印象。解説が、文学的見解を述べているなど重厚なだけに、本編のシンプルさが際立っている一冊である所が面白い。老人が海(代表としてカジキマグロ)と闘う物語で、生き物同士の生存を掛けた闘いを描く本作はある種の暴力性や残虐性を秘めた作品でもあるので、ハードボイルドな視点での読書が必要です。お花畑思考の自然観念を持っている方は不快に感じるかもしれませんので注意が必要ですが、死地に趣く・戦地を駆けるという描写は実際に戦争を経験したヘミングウェイならではの臨場感ですので注目場面といえます。また「武器よさらば」に続き、食事シーンが素晴らしいです。“腹が減っては戦は出来ぬ”を感じる事ができる腹ごしらえ場面では、自然と血沸き肉躍る感慨を受けますし、鮫についばまれ消失する戦友(カジキマグロ)の肉を喰らう場面は哀愁を感じ取る事ができます。すべての描写がすべて意味を持ち感情を突き動かされる。おそろしい作品です。ヘミングウェイは読者を選ぶ作品かもしれません、紹介にあるように外面描写中心の作品ですので心理描写が多い作品を好む読者には好かれないかもしれません、決意や選択を重視し行動をもって完結するタイプの人が読むとドはまりする作品だと思われます。読みやすく面白い小説。



老人と海 (新潮文庫)
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ヘミングウェイ
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