「香り」の記憶は何かのはずみに想いだす、忘れがたいもの。人気作家8人(阿川佐和子、石田衣良、角田光代、熊谷達也、小池真理子、重松清、朱川湊人、高樹のぶ子)が「記憶の中の忘れがたい香り」をテーマに競作。あなたの中のかけがえのない記憶を呼び覚ます贅沢なアンソロジー。さあ、8つの扉のどこからでもお入り下さい。
内容 「BOOK」データベースより
読書の醍醐味の一つ、それは作家さんの開拓!アンソロジー作品はまさにうってつけの存在です。私は石田衣良さんのみ経験済みですので、ほか7名の皆様は初めて触れる事になりました♪「香り」をテーマに8つの物語が展開されます、どれも作家さんの個性が光る良い作品ばかりですので自分好みの作風を探してみてはいかがでしょうか?
私が一番いいなぁと思ったのは、朱川湊人さんの「いちば童子」!ネタバレになっちゃいますが、他作品が全てといって良いぐらい男女にまつわる「香りの記憶」の物語だったのに・・・「いちば童子」が唯一違うテイストの「香りの記憶」が描かれていました。紹介文にある「かけがえのない記憶を呼び覚ます」という言葉がぴったりな郷愁的な雰囲気にさせてくれた印象を持ちます。他の作家さんも記憶を呼び覚ますって趣向では優劣つけがたいのは確かですが、唯一男女を使わずに展開されていたので印象に残りました。印象に残ったという意味では、強烈だったのは高橋のぶ子さんの「何も起きなかった」でしょうか、恐ろしい程の女の冷戦!読書をしていて「怖い」と感じる事は時々ありますが・・・いやはやゾっとすると言った感想がぴったりな作品でした。美しい香りの記憶が多い中で恐怖の香りを演出したのがグッド!「香り」といった感覚にまつわる物語が多いので、私の感想やなんかでフィルターをかけてはいけませんね、自分の好きな作家さんが一人でも入っていれば間違いなく買いをオススメします。新しい作家さん開拓ができるかもしれませんよ?ちなみに私は、角田光代さんに興味を抱きました・・・「八日目の蝉」は映画でも話題になりましたし、手をだしてみようかなぁと画策中でございます。
