美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。美女たちの世界に迷い込んだ男は死体になっていた。若き敏腕刑事・加賀恭一郎は浅岡未緒に魅かれ、事件の真相に肉迫する。華やかな舞台の裏の哀しいダンサーの悲恋物語。
内容 「BOOK」データベースより
東野 圭吾探偵モノ「加賀恭一郎」シリーズ第二弾。加賀恭一郎最初の事件「卒業」で大学生だった加賀卒業後教員になるも転身、警視庁捜査一課の刑事として第二の事件を向かえる。女性団員の殺人事件は正当防衛なのか否か?不可解に発生する連続殺人に隠された真実とは?一見華やかで煌びやかなバレエ団に隠れた閉鎖的で狂信的な世界、複雑に絡み合い思惑が混戦する人間関係を紐解く加賀恭一郎、同時に容疑者の親友浅岡美緒に次第に惹かれていく「加賀の恋心」も必見・・・加賀恭一郎と言えば既に「新参者」で演じた阿部寛のイメージで読まれる読者も多いのではないでしょうか?テレビや映画に作品提供を惜しまない東野さんの作品は読書習慣の無い人でも作品を親しみやすくしてくれる魔法があるように思える。テレビや映画をどこか見下げる作家さんが多い中で逆に露出させる事でファンを獲得していくタイプの作家さん、しかもただ露出するだけでなく視聴者や読者の求める物を積極的に取り入れていく柔軟性を持っているから素晴らしい。人気を博した「ガリレオシリーズ」、テレビや映画化の前後の作品を読み比べてみると面白い、当初佐野史郎さんをイメージして設定されていたガリレオが今では完全に福山雅治さんのそれになっていて違和感なく読めてしまう。ドラマ化で華を添える為に設定変更となった相棒の性別変更に関しても「ガリレオの苦悩」や「聖女の救済」にて積極的に受け入れている所も読者を引き込むには十分すぎるサービスだと思います。残念ながら私は加賀恭一郎シリーズテレビ版を観ていないのでイメージ化が出来ていないのですが・・・東野さんの作品はファンサービスだけではなく、読者の心を動かせる心理描写がとても素晴らしい!事件やミステリーだけならば多くの脚本家が作品を手掛けていますが、映画化といった老若幅広く指示を得る必要がある作品に耐えうるだけの人身掌握術が東野 圭吾さんにはあるように思います。「眠りの森」が際立つのは、事件そのものではなく人間臭い加賀恭一郎の恋心ではないでしょうか?人気シリーズに人気主人公あり!動機や事件を読み進めていくうちに自然と主人公が好きになっていくことでしょう。
