村上春樹が人生で巡り会った、最も大切な小説を、あなたに。新しい翻訳で二十一世紀に鮮やかに甦る、哀しくも美しい、ひと夏の物語―。読書家として夢中になり、小説家として目標のひとつとしてきたフィッツジェラルドの傑作に、翻訳家として挑む、構想二十年、満を持しての訳業。
内容 「BOOK」データベースより
「グレート・ギャツビー」は光文社古典新訳文庫を読んでいるので2回目になる。そもそも村上春樹さんが挙げる3大小説「グレート・ギャツビー」「ロング・グッドバイ(レイモンド・チャンドラー)」「カラマーゾフの兄弟(ドストエフスキー)」、その中でも一つに絞るならば「グレート・ギャツビー」と言っているほどに氏が愛する小説だと知った事から興味を持った作品で、氏の翻訳版を読んでいなかったのが不思議だったのだが、この度経験する事になりました。村上春樹さんの翻訳に対する考えや体験を知りたい方は氏の「翻訳夜話」「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」がオススメです♪僕はそれを読んでから村上春樹翻訳本を読むようになりました。参考までに「グレート・ギャツビー」は非常に表現がしにくしですね。実際に2回読んで、全く受けた印象が違いました。先に読んだ古典新訳では「奇形の愛」、今回の印象は「理想と現実の狭間」でしょうか・・・それも印象を言い得ているのか不確かです。村上春樹さんがあとがきで言うように、今回の翻訳では作家としての趣向を極力殺してするいつもの翻訳家業とは異なり村上春樹という作家の趣向を全面に押し出して翻訳したとの事です。ですから何かしらのメッセージは強く感じる作品である事は間違いありません、ただ受け手がどう解釈するかで大きく異なる印象を与える作品ではないかなぁと思います。皆様の感性が発揮される作品ではないでしょうか?30歳という節目を迎える男性の視点で綴られる物語、20代後半のフィッツジェラルドが創作した作品という事から同世代の男性は何かしらの感化が発生するのかもしれませんね。純愛や真実の愛なんて綺麗事が並ぶ現代にジェイ・ギャツビーの愛はどう映るのでしょうか?全身全霊の愛を、時を経て残酷にも変化した相手に投げる男。自己存在すら歪め全てをかなぐり捨てて臨んだ愛の果てに待ち受けた現実。湾を隔て手を繰り出すギャツビーの姿は読者の心に永遠に残ることでしょう・・・素晴らしいと言われて本当に素晴らしい稀有な一冊。最後に、図書館(図書室)の男がとっても魅力的な作品。作品の重要なキーとなる人物なのでしょうし何かしらのメッセージが込められている人物のような気がしてならないのですが、ギャツビーに次いで印象に残った人物ですので・・・注目ポイントかもしれませんよ。ちなみに村上春樹さん絶賛3大小説は本書あとがきや翻訳本でバシバシ紹介されていますので、商戦に乗るつもりで読んでみてください。騙されたと思って買って本当に良かったらそれは本物なんです。「カラマーゾフの兄弟」だけは村上訳が存在しませんが世界最高峰と誉れ高い作品ですので安心して読めます。是非。
