『湖中の女』 レイモンド・チャンドラー | ほんとなかよし

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別荘の管理人ビルが大声を上げて指さしたものは、深い緑色の水の底でゆらめく人間の腕だった。目もなく、口もなく、ただ灰色のかたまりと化した女の死体がやがて水面に浮かび上がってきた―フィリップ・マーロウは化粧品会社社長の依頼で、1カ月前に姿を消したその妻の行方を追っていた。メキシコで結婚するという電報が来ていたが、情夫はその事実を否定した。そこで、湖のほとりにある夫人の別荘へ足を運んだのだが……ハードボイルド派の巨匠チャンドラーが名作『長いお別れ』に先駆けて発表した、独自の抒情と乾いた文体で描く異色大作


内容 「BOOK」データベースより


汚職に賄賂と腐敗した街、マフィアにギャングに大富豪。ハードボイルドな世界をタフに生きる探偵フィリップ・マーロウ。彼自身に魅了されてシリーズを読む人が多いと思う。チャンドラー作品に出会ったのは村上春樹さんが翻訳された「ロンググッドバイ」(長いお別れ)※( )は本書清水俊二さん翻訳時のタイトル。これぞハードボイルドと感じる作風に惹かれ村上訳「さよなら、愛しい人」(さらば、愛しき女よ)も続けて読んだ。ハードカバーである「リトルシスター」の文庫化を心待ちにしていたのですが・・・村上春樹訳作品の発売を待っていられない程にチャンドラー・マーロウものに魅了されていたようで、この度清水俊二さん翻訳の「湖中の女」を手に取ることになりました。

翻訳家が替わる事には若干抵抗があった、特に村上春樹さんのような独特の世界観を持つ作家さんが翻訳する作品の異なる訳し方となると世界観が変わってしまったりするのでは?などと不安を抱いていたのですが・・・杞憂に終わりました。レイモンド・チャンドラーという作家自身が持つ作品の魅力は訳程度の事では損なわれないという事でしょうか。村上訳に比べて若干会話がスマートに感じた部分もありますが、会話の駆引きは絶妙で、揶揄や隠喩といった独特のマーロウ節(言い回し)も絶好調で楽しく読む事ができました。皮肉屋が大好きな人は絶賛する事間違いなし!しかも愛情ある皮肉。さて、「湖中の女」ですが、「ロンググッドバイ」や「さよなら、愛しい人」に比べるとマーロウ自身の愛の部分、いわゆるロマンス部分が欠けていたのはマーロウ大好きさんには残念だったように思えます。しかしアンタッチャブル(不可侵)に触れまくって事件の真相へと辿りつくマーロウ独特の探偵稼業は健在でハラハラドキドキしながらの読書が出来る所は相変わらずグッド!マフィアにドつき回されたり警官に無実で殴り飛ばされたりしても決して弱音なんて吐かないタフな探偵は他を探しても彼だけ?また「湖中の女」というタイトルが良いですね。THE LADY IN THE LAKEこのタイトルが何故付たのかは作品を読めば理解できます、私なぞミステリー作品に不慣れなせいかミスリードに完全引っ掛かってしまいましたw「謎解き」大好きな人は事件の真相を一緒に探求してみるのも良いかもしれませんね~僕のようにミステリー初心者な人は、真相探求中のマーロウさんの駆引きなんかを楽しんで読めば良いと思います。マーロウものは全部で7つ!あと4つも楽しみがある。幸せな事です。



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