『雪のひとひら』 ポール ギャリコ | ほんとなかよし

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ある寒い日、雪のひとひらは生まれた。地上に舞いおりたときから、彼女の長い旅がはじまった。伴侶となる雨のしずくとの出会い、新たな命の誕生。幸福なときも試練のときも、彼女は愛する者のために生きた。やがて訪れた、夫との永遠の別れ、子どもたちの門出。雪のひとひらは、その最期の瞬間、自らの生の意味を深く悟る―。自然の姿に託して女性の人生を綴る、優しく美しい物語。


内容 「BOOK」データベースより


冬到来!シーズンにピッタリな本は何かな?と書店を彷徨っていると、冬に読みたい本コーナーを発見♪ディケンズの「クリスマスキャロル」と並び紹介されていた一冊。「雪のひとひら」との題名から冬に良い一冊と印象を受けたのだが、実際は「雪のひとひら」と言う名の雪の結晶(女性)の誕生から消失までを描く物語となっており、決して季節を冬に限定していない作品であるので。年中通してオススメできる作品である。雪の結晶を主人公にする事で擬人化を図っていると言うよりも、一人の女性の人生を雪の結晶に見立てて展開されるかのような物語で、主人公「雪のひとひら」を完全に人間として捉える事が出来る点は面白い。生老病死、一人の女性の誕生から存在意義への問いかけ、恋し使命感を燃やし、時には闘い、老いて行く姿は人間の一生を考えるには十分で、それと同時に雪が水へと変質し川を下り海へ出るという自然の流れの中で展開する物語と時折見え隠れする創造主や自然に対する畏敬の念からは人間が自然のなかで流て生きている事を再認識させられる奇妙な感慨を与えられます。全体的な印象は博愛といった言葉がぴったりで、読後に心和む一冊である事は間違いないでしょう。然し、雪の結晶に見立てた人生はあまりに自然の流れに抗う事が出来ず意思薄弱な印象を受けてしまう様な気がしないでもないです、最終的に自然に抗う事は不可能なのかもしれませんが、自然を克服しようとする無謀な時には野蛮ともとれる人間独特の強さの様な物がほしかったかなぁ~とも思いますね。でもこの重量の本できちんとメッセージを受け取る事が出来る、ある意味で理解し易い一冊は非常に評価できますね。是非。



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