慕情 | 本家 めれんげの酒と音楽な日々

本家 めれんげの酒と音楽な日々

色んな所を渡り歩いて辿り着いたアメブロで、
再び酒と音楽についてダラダラと語ります。
何の為にも誰の為にもならないひとり言。

ずっと「Baby A Go-Go」の事を書こうとしてるんだけど、
上手く書けない。どーしても前に進まないんだ。
それはきっと、チャボのこのアルバムの事を書いてないからなのかも。
なので今夜は「絵」について書くことにします。

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発売は1990年2月。平成2年かな。
若い人には伝わらないと思うけど、バブルの絶頂期。
ストーンズが奇跡の来日を果たしたのもちょうどこの頃で、
世の中全体がキラキラ輝いてるように見えた時代でした。

そんなカラフルな世間に放り込まれたこのアルバム。
ジャケットのムードそのまんまにモノクロームな音世界は独特でした。

当時、僕は精神的にとんでもない状況にいました。
何度もあちこちで書いてるので詳細は省きますが、
別れが決定的な重病の彼女との毎日を過ごしていた、
その頃の僕の心情にこのアルバムはピッタリとハマったのです。

「ホームタウン」の、どことなく不安定ながら、
でも優しすぎる回顧観に毎回癒され、
「ホーボーへ」で歌われる他へ行こう、という言葉に
どこにも行けない現状を憂いながらも救ってもらい、
「エピローグ」の踊れそうで踊れないエモーショナルなビートに
もどかしさとぎこちなさと儚さを感じ、
「ねぇHISAKO」のパートナーへのストレートな愛情を
自分に当てはめては涙を流し。。。

このアルバムだけじゃなくてチャボの歌や歌詞のベースに流れてる
居心地の悪さや居場所を探す行為は人間の本能的なモノだと思うんですが、
僕自身がそれを痛切に感じてた時期だったから余計に響いたのかもしれません。

決してBGMになり得ないアルバム、
なので今でも聴く時は真正面から向き合います。

日本中が踊りまくって揺れまくってた頃に発表された
「踊れない」ロックンロールアルバム。
今でもプレイリストに入れて常に持ち歩いています。

その僕の心の名盤「絵」の中で、色んな葛藤を逃れて
少しだけ一休み出来た、オアシスのようなこの曲。
チャボの歌は、夏の終わりを感じさせる歌が多いですが、
これだけは少し肌寒く感じる今の時期に聴きたい。

「慕情」 by 仲井戸麗市


この歌の「空に穴が開いた」という歌詞に
きっと影響されたんだと思います。
同じ年、1990年に僕が作った歌です。
久しぶりに今年の東京で歌う事にしました。
いい曲だよ↓手前味噌で申し訳ないけど(笑)

「夏の朝5:20」