>オリジナルフルアルバム

>タイトル:AMNJK

>アーティスト:平畑徹也

>リリース日:2023年 3月 22日

>記事作成日:2024年 3月 11日






聴きました!


去年の3月リリース、チェックするの忘れてた。

キーボーディストのはっちゃんさんによる、初めてのソロ作だそうな。ぼくとしては完全に“高橋優さんのバンドメンバー”という認識ですが、それ以外にもヨルシカ、いきものがかり、クリープハイプ、King & Prince等々錚々たるアーティストのライブサポートやレコーディングに参加しているそうで。

ぼくはもちろん、フィーチャリング参加している高橋優さん目当てで聴きました!!!




『前奏』

もう、クラシックのピアノ曲のような芳醇で懐の深いピアノ曲…から始まって、いわゆる“J-POP的”なコッテリしたピアノロックチューンに。この、一気に熱量と加速度を増していく感じに、ロック系アーティストのライブのオープニング感を感じて鳥肌が立つ。それこそ高橋優さんと、小林武史P界隈のバンドのライブのオープニング感。


『天邪アウトロー feat. 高橋優』

そしてその高橋優さんと。

ぼくははっちゃんさんの生のプレイは優さんのライブでしか見た事がありませんが…物凄く相性が良いですよね、優さんの歌声&ギターと、はっちゃんさんの鍵盤。どちらも、“振り切れている”。

ぱっと聴いた限りでは、“優さんぽい”猥雑なロックチューン。でも、何回か聴くと、優さんの曲とは似て非なるものだと分かる。端的に言っちゃうと「ピアノが立ってる」って事なんだけど…優さんの曲なら、優さんの歌声が中心なんだけど、この曲は優さんの歌声とはっちゃんさんのピアノが競演してる感じ。50/50の存在感。それは当然と言えば当然の事なんだけど…ちょっと新鮮で面白かった。

ちなみに、「ボンボンよりサンデー」なのに、「プレステよりセガサターン」なのに、音楽だけは小室哲哉とB'zというど直球なのも面白い(笑)。


『恋に首輪 feat. キタニタツヤ』

家系豚骨ラーメンのような曲のあとは、湘南のカフェのサンドイッチのように(笑)爽やかな、この曲。いや、曲タイトルは若干物々しいですけどね。

キタニさん、歌声がセクシーですよね。爽やかなのにセクシー。ずるいやつ(笑)。

シティポップ感強めの、とにかく洒脱なポップチューン。伸びやかな歌声に、心が軽くなる。はっちゃんさんのキーボードも軽やかだけど、この曲はギターの快活さが印象に残ります。


『よるのとばり feat. みゆな』

最初、どなたの歌声なのか全然分かんなかった…ぼくはみゆなさんに、(歌声的にも楽曲の作風的にも)もうちょっとやさぐれてる感があるイメージだったんですが(笑)、この曲はとてもシルキーで、まっすぐで、柔らかで、“素直”。なんか、ドギマギしちゃう。

ピアノも、歌声も、そしてメロディラインも…ビロードのような、深みのある光を放つバラード。艶かしいというか。でも、その艶めきの奥にほんのり香るセンチメンタルに、また胸がギュッと締め付けられる。


『とある王子の恋物語 feat. 小関裕太』

色香のある妙齢の女性のようなイメージの曲のあとは、8ちゃい男子のような曲(笑)。わんぱくなアッパーチューン。曲のイメージが強烈過ぎて、小関裕太さんがこういう人物なんじゃないかと思ってしまうぞ…。

この方、“歌手”ではないんですよね? 歌上手いな。ピッチが偉く安定しとる(こう思うと同時に「オートチューンの力なのかな?」と疑わずにはいられない、この時代が嫌い)。


『サイトシーイング feat. peppe(緑黄色社会)』

流麗なピアノ曲。リョクシャカのキーボーディストさんと。ピアノ2台で、大迫力の曲。蠢く低音域と、流れる高音域。ピアノが2つも集まると、こんな事が出来るのか。

これもまた、“共演”というよりは“競演”です。ピアノっていうと、知的で格式ばっていてお利口さんなイメージがちょっとあるんだけど、これはロックなピアノ曲。


『先日はロマンス feat. suis from ヨルシカ』

ぼくにとっては“高橋優バンドのはっちゃんさん”って認識だけど、きっと“ヨルシカバンドのはっちゃんさん”って人も沢山いるんだよなぁ。

普段のヨルシカには、常にもう少し強いシニックのベールがかかってる気がするけど、この曲はもう、ガーリーな可愛らしさが満載。どこをどう切り取っても可愛らしいポップチューン(「殺人の共犯者〜」とか歌ってますけどね 笑)。aikoさんとかを想起させますな(似てるカブってるパクってるの話ではないですよ!)。


『Armando』

ピアノソロ。センチメンタルのほうのはっちゃんさんが炸裂。やはり、この振れ幅が魅力。だからこそ、高橋優さんに合うんだと思うんだよなぁ。『ルポルタージュ』と『非凡の花束』が同じアルバムに入ってても違和感が無いようなアーティストですからね。


『アバウトタイム feat. 平部雅洋(reGretGirl)』

まさか、こんなところでreGretGirlという文字を目にすることになるとは。何年か前、ロッキンの出演者をチェックしてた時に知ったバンド(の、ボーカルの方)。結構好きだったんだけど、今回聴いて改めて良いなと思った。良い声してますよね。で、甘酸っぱくて弾けるような、瑞々しさに溢れた曲がよく似合う。

パワーポップっぽいフレーバーの、力強い曲。バンドの音が、乾いていて気持ちいい。抜けるような青空を見上げるような気持ちよさ。


『遠野 feat. n-buna from ヨルシカ』

ヨルシカの、もう片方の方ともコラボ。エレピの感じに、物凄くヨルシカを感じますね。

遠野…人名なのか、かっぱが出るあの街の事なのか(笑)。ぼくは、生まれが東北なので、後者をイメージしながら聴くとしっくり来ます。甥っ子と一緒に、かっぱ釣りしたなぁ(笑)。あののどかな夏の日を描いたような、そんな心地良いインストチューン。

…とか言って、これがもし人名だったらどうしよう(笑)。


『A Beautiful World feat. 浅田信一』

大ベテランさんなんですね。存じ上げない方…と思ったら、高橋優さんのアレンジャーさんだ。高橋優、nicoten、GOING UNDER GROUND、赤色のグリッター…知らないうちにこの方の音楽に沢山触れていたのかも。

このアルバムの中で、一番“重い”と感じました。凄く、重厚感がある。アレンジはシンプルなんだけど…シンプルだからこそ?、ずしんと来る。

何となく、“問われてる”感じがする。「お前はどう生きるんだ?」と。




そんな、計11曲。


バリエーションは豊かなんだけど、一方でガチャガチャ感は無かった。個性的なボーカリストさんばかりだし、楽曲のテイストもまちまちなんだけど、でも違和感が無いしうるさくもない。はっちゃんさんのピアノの成せる技といったところでしょうか。

だって、『とある王子の恋物語』と『A Beautiful World』が一緒に入ってて違和感が無いって、凄くないですか?(笑)。


これは、ゆっくりでも良いから続けていって欲しいシリーズだなぁ。






お気に入りは、

#01 『前奏』

#02 『天邪アウトロー』

#03 『恋に首輪』

#04 『よるのとばり』

#07 『先日はロマンス』

#09 『アバウトタイム』






この作品が好きなら、

・『re:Action』/スキマスイッチ

・『ツギハギカラフル』/東京スカパラダイスオーケストラ

・『Takeshi Kobayashi meets Very Special Music Blood』/小林武史

などもいかがでしょうか。






CDで手元に置いておきたいレベル\(^o^)/














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