>オリジナルミニアルバム
>タイトル:Momi
>アーティスト:NakamuraEmi
>リリース日:2021年 7月 21日
>記事作成日:2021年 8月 23日





聴きました!

NIPPONNO ONNAWO UTA…ってない!
いや、別に「日本の女を歌うのをやめた」って感じでもないようですけどね。「違うものになった」のではなく、「枠が広がった」感じでしょうか。「日本の女も、それ以外の事も歌う」といったところでしょうか。



drop by drop
“ギア”が変わった事を印象付けるようなこの曲からスタート。
これまで以上に赤裸々なリリック。でも一方で、非常にドラマチックでもあり。“NakamuraEmiのドキュメント”というよりはドラマを観ているような、そんな感じ。
サウンドが印象的。過去作以上にダイナミズムに溢れている。音数はだいぶ絞られていて、必要最低限の音しか鳴ってない。にも関わらずこんなにも存在感のあるオケになっているのは、アレンジもプレイも録音も、全てがプロフェッショナルだからに違いない。プロ集団が産んだ音って感じ。
シングルとして単体で聴いた時より、本作の流れの中で聴くほうが何故だかずっと好き。

3ヶ月連続配信リリースの第2弾でした。細かい感想はシングルの感想の記事とか配信ライブの感想のところに書いたのですが…やっぱり、とにかくカワムラヒロシさんのエレキギターのサウンドに惚れるんだ。野太いのに繊細で、力強いのにしなやかで。重厚感と優しさとが両立している曲。とにかくドラマチックで、ずーーーっと聴いていたい。

『畑』
本作は、リリック的にもサウンド的にも結構シリアスな感じが強い作品集だという印象なのですが、その中にあって比較的カジュアルでポップな曲。
何かの喩えではなく、畑の曲(笑)いや、そこから教えられる事が歌われているので、ある意味で喩え的というか諭される感じはあるんですけどね。
適度に軽いピアノと、湿度が低く聴きやすいエレキの絡みが良い。

私の仕事
アコギのアルペジオが、優しい、ひたすらに優しいミドルバラード。えみさんの歌声もあったかくて、あったかいのに切なくて、だからなんかウルっと来てしまう。
でも、残念な事に、ぼくは今自分の仕事に対してここまでの想いが持ててないなぁ…。いつからこうなっちゃったんだろうか。これが「大人になる」という事なら、マジで、大人にはなりたくなかった…。

『いただきます』
生音のグルーヴが楽しい曲。なんというか、「バンドの“圧”でギャーンとやる」タイプの曲では全然なくて、むしろなんかユーモアと軽やかさと洒脱さに満ちてる感じ。“ソース盛り盛りのジューシーハンバーグ”って感じじゃなくて、“オーガニック食材と各種スパイスで仕上げた創作料理”ってイメージの。
正直、一番最初はさらりと聴き流しちゃった(聴き流せちゃった)感じなんだけれども、腰を据えて(?)聴いてみたらめっちゃ手が込んでて聴き応えがあって、そして何よりも“楽しい”曲。自然と笑顔になる。

『一服』
ぼくも、タバコは吸わない。ぼくにとっての“一服”って、なんだろうなぁ。なんか、家族が出来て独りよがりには居られなくなって思うのは、「“息抜き”とか“一服”ってのは、自分のためじゃなく他者のためにあるんだな」って事。自分を満足させるというよりも、自分が安定する事で周囲に良い還元をするというのが大事。この曲を聴きながら改めてそんな事を思い、そしてぼくにとっての“一服”を探さなきゃ!とも思った。ちょっとこのところ余裕をなくしていたなぁと、そんな事に気付かせてくれた大事な曲。

1の次は
この曲で使われてるのって、ウッドベースですかね?非常に深みのあるベースラインが、とても心地良いです。重厚感があるのに、同時に流麗でもある。
決して派手なアレンジではないけれども、聴き応えのある曲。ズシンと来る。

『ご飯はかために炊く』
この生活感こそが、NakamuraEmiの真骨頂だと思う。ここまで“生活臭”がするアーティストは、この方か“生活密着型ロックバンド”を名乗る打首獄門同好会くらいだと思う(笑)
凄く“生活臭”がするけれども、同時に普遍的でもある。決して“NakamuraEmiの日記”ではなく、聴く人一人一人が「自分の曲」と思える。極端な話、ご飯は柔らかめに炊く派の人にとっても、“自分の曲”になり得ると思うんだ。それはきっと、言葉というか字面的なカッコ良さとかじゃなくて、想いがちゃんとこもったリリックであり、歌声であり、演奏だからなんだと思う。



そんな、計8曲。

今回、ぼくはこの作品をCDとしては購入しておらず、LP盤を買ったんですよね。でもなかなか落ち着いて聴く時間がなくて、今んとこ結局はサブスクアプリの音源を聴いております。いやぁ、これはやはり早くLPで聴かねば。そんな音。
アレンジ的には、これまででもっともシンプルな仕上がりだと思います。誤解を恐れず言うなら、地味とすら言える。でも、だからこそ各楽器のプレイが堪能出来るし、このウッディな質感をLPのアナログサウンドで聴いたら…と思うと、ドキドキが止まらない。いやぁ、やはり、これは早くLPで聴かなきゃ。





お気に入りは、
#01 『drop by drop』
#02 『投げキッス』
#05 『いただきます』
#06 『一服』





この作品が好きなら、
・『世界はここにしかないって上手に言って』/ものんくる
・『あまい』/中納良恵
・『A BIRD』/大橋トリオ
などもいかがでしょうか。





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