図書館のロビーで -10ページ目
今日まで
バラ色の日々だった
明日
薔薇の花が開いたら
あとは散るだけ
そんな思いには
させたくなくて
なんとか
しがみついて
なんとか
花びらが散らないように
なんとか
背筋をピンとして
また乗り越えて
いきたいね
手のひらで
すくってみた
しあわせ
マシュマロのように
やわらかく
砂のようにサラサラと
これが
しあわせ
って思って
こぼれないように
しっかりと指を寄せて
風に飛ばされた帽子を追って
時が過ぎてゆく
あと少しでつかめるのに
いつも届かない
それでもいい
いつの時も目の前には
お気に入りの
帽子があるのだから
いつも
その帽子を
見つめていられるのだから
雨が続いて
忘れたかのような
青空を
ふと 思い出すように
遠い日々の出来事を
思い出します
小川のせせらぎ
若葉に燃える木々
頬にそよ風
一生懸命に
ただ真っすぐに
その道を信じて
進んでいた頃
もう一度
手にしたくても
遠すぎて
出来るはずもなく
もがき 苦しみながら
それでも何とか
生きていこうと
降り続く雨に
打たれるけれど
弱音をはいたりしない
木々や草花たち
土の中
種にしみて
元気に芽を出したりする
だから
憂鬱
だとか
言わないで
梅雨明けの
夏を
元気に待とうよ

