I AM/EARTH,WIND & FIRE | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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I AM/EARTH,WIND & FIRE
●Side one    
1. In the Stone/Maurice White, Allee Willis, David Foster
(Billboard 58位)
2. Can't Let Go/Bill Meyers, Maurice White, Allee Willis
3. After the Love Has Gone/David Foster, Jay Graydon, Bill Champlin
(Billboard 2位)
4. Let Your Feelings Show/Maurice White, Allee Willis, David Foster
●Side two    
1. Boogie Wonderland (feat.Emotions)/Jon Lind, Allee Willis
(Billboard 6位)
2. Star/Eddie Del Barrio, Maurice White, Allee Willis
(Billboard 64位)
3. Wait/Maurice White, Allee Willis, David Foster
4. Rock That!/Maurice White, David Foster
5. You and I/Maurice White, Allee Willis, David Foster
日本ではEARTH,WIND & FIREといえば「宇宙のファンタジー」で大ヒットしましたが、
ディスコでこの曲が流れると踊っていた人たちが手をあげて拝み倒すという、
なんだか新興宗教みたい状態に陥っていたのが懐かしいわけです・・・
実際EARTH,WIND & FIREはワーナーから離れた段階で、U.S.では売れ出して来ていて
シングル「SHINING STAR」の大ヒットで完全にトップに躍り出たわけです。
さて今回アップした『I AM』は、79年に発表されたアルバムですけど、
もうこの段階で数々のヒット・シングル、アルバムを量産していて、
実力も人気も不動のものとなっています。
そしてその止めの様に発表された『I AM』ですからヒットしないわけがありません。
内容も素晴らしくて、期待を裏切らないものとして多くの人に聴かれたと思います。
まず1曲目の「In the Stone」ですが、ドラムスとホーンの印象的で広がりのある
入りでもう~すでにEARTH,WIND & FIRE WORLD状態です。
ストリングスも効果的に使われていますけど、やっぱりこの曲での主役はAl McKayと
Johnny Grahamのギターでしょう~。とても細やかにカッティングされる音が、
全体の雰囲気に躍動感を与えてくれてますし、アクセントもあって素晴らしい演奏です。
そんな素晴らしいバックに合う歌声はMaurice Whiteですね~。
この人が歌い出すと安心すると言うか曲を本当に楽しめる様な心地良さを感じるんです。
やっぱりMaurice Whiteはこのグループの核ですね。
そんなノリと心地良さに浸った後の2曲目「Can't Let Go」は、
勢いのあるホーンが飛び出した後にヴォーカルがポーンと抜けて来るのがカッコいいんです。
出足はちょっとマイナーなメロディが雰囲気作りをして、そこから盛上がって行く所等は
とても聴かせどころのポイントが最高です。
途中少し転調気味になる所は「あれっ?」とは思いますが、
そのあとすぐにまた盛上がるって行くのでこれもまたうねりを作るポイントだという事
なのでしょうね。それにしても後半のノリを聴いたら踊っちゃいそうですよ・・・(^^
そして3曲目はBillboardで2位まで上昇する大ヒットをさせ、
グラミーの主要部門にノミネートされた「After the Love Has Gone」の登場です。
(この曲でBest R&B Vocal Performance by a Duo or Groupを受賞)
この曲を作ったのはEARTH,WIND & FIREのメンバーではなく、
David Foster、Jay Graydon、Bill Champlinの3人です。
このメンツの名前を見ただけでも「お~~~っ!」と言ってしまいそうですが、
どういう流れでEARTH,WIND & FIREがこの楽曲をやる事になったかはわかりません。
実際79年にEARTH,WIND & FIREがヒットさせた後に、作者のDavid Fosterと
Jay GraydonはTommy Funderburkを加えてAIRPLAYを結成して、
セルフカバーでこの曲をアルバム収録しています。
David Fosterが作っている曲だけあって、名バラードに仕上がっています。
出足を聴いただけでうっとりして聴きいってしまうメロディは、
本当に名曲中の名曲だと思います。
Maurice WhiteとPhilip Baileyのヴォーカル、コーラスは曲にきらめきを
与えてくれているようですし、ホーンやストリングスのアレンジも絶妙という感じなんです。
そして何と言っても後半の徐々に盛上がってく雰囲気は感動的なんですよね~~~。
ただこの曲でのホーンを聴いているとどこかCHICAGOの「素直になれなくて」を
思い出しちゃうんですよね~~~(^^;
そんな名バラードとメドレーで流れて来るのが、凄く弾みのある
「Let Your Feelings Show」です。この曲はいかにもEARTH,WIND & FIRE
サウンドで、やっぱりMaurice Whiteが曲を作っているとノリが違うな~なんて
関心しちゃうんですけど、なんとこの曲にもDavid Fosterが共作で参加しているんです。
あんまりDavid Fosterが絡んでいる様な雰囲気ではないのですが・・・
でも彼ららしいサウンドの盛り上がりは最高ですし、ギターの刻みは本当にかっこいいです。
個人的にはシングルになっても良かったのではと思う1曲です。
さてサイドが代わって1曲目はThe Emotionsをバックにフューチャーし、
大ヒットしたシングル曲「Boogie Wonderland」の登場です。
もう曲全体がノリノリ光線を放っている曲ですから一度聴いたら耳から離れそうに
ないんですよね~。とにかく出足の♪Dance Boogie Wonderland~って
歌い出された瞬間に踊り出しちゃいそうです。
ここではドラムスのアクセントのある叩きが曲を引っ張って行き、
そこへホーンがうねりをあげて登場してきますからとにかく圧巻って感じなんです。
それに当たり前ですけど、声に響きを感じさせるMaurice Whiteのヴォーカルが
かっこいいですよね~~~。もちろんバックのコーラスといい、Emotionsのバックも
素晴しいです。
ヒットする為に出来上がった完璧なノリノリサウンドと言っていいでしょうね。
ただこの曲に関してはいままでのEARTHのヒット曲のようなちょっとファンクな感じが
入っていなくって、ディスコ調が前に出て来ているんですよね。
この曲を作ったのが外部のJon Lind、Allee Willisという事もあるのでしょうけど、
その点がちょっと私としてはひっかかりましたけど、間違いなくこの曲は
EARTHの代表曲には間違いありません。
この曲のインストはグラミーの最優秀R&Bインストゥルメンタル賞を受賞しています。
私からいわせれば普通にヴォーカルを抜いたオケなんですけどね・・・
続く「Star」もシングルになった曲で、こちらは幾分穏やかさも感じるナンバーです。
ノリはもちろんありますが、すごくゆったりとした感じでサウンドが楽しめると思います。
リズムを刻むギターはとても曲を弾ませてくれ、アクセント作りにも一役かっています。
もちろんPhilip Baileyのハイトーンのヴォーカルも冴えていて、
聴いててとても魅了されてしまいます。日本ではこの曲がシングルのA面で
「After the Love Has Gone」がそのB面だったんです。
3曲目の「Wait」ですが、ここから最後の「You and I」までDavid Fosterが
曲作りに参加しています。
というわけではないのでしょうけどAOR的なバラードの「Wait」は目をひく1曲です。
全体の印象からするとEARTHじゃなくてもいい様な曲って感じもするんですけど、
これまでもこういうタイプの曲を歌ったりしていますから、
本人達は違和感なく歌っているのでしょうね。
もちろんMaurice White も曲作りをしているので、
サウンドとしてはブラック・ミュージックの素晴しさを十分に伝えてくれています。
続く「Rock That!」は出足からファンキーな演奏で盛り上がって来る曲で、
先に述べた様にDavid FosterがMaurice Whiteと共作しているんです。
こういうノリノリのホーンやギター、ドラムスなどが前に躍り出て来る曲を
David Fosterがどういう感じで作ったのか興味があるんですけど、
曲を聴く限りMaurice White主体のインストだと思うんです。
それくらいイケイケって事なんですよ。(^^
そしてこのファンキーなインストからそのまま流れて来るのが「You and I」です。
ちょっとムーディーな雰囲気でありながら、曲調のわかりやすさがいいですし、
最後と言う事もあって印象的な雰囲気になっていると思います。
AOR的ともとれますが、やはり私はR&B的な素晴しいメロディがEARTHだな~って
思います。やっぱりこのグループはMaurice Whiteが歌ってビシッとコーラスが
入って来るのが最高ですから。(^^
全体を通して内容は素晴らしいと思いますが、David Fosterの関わりが
強いもので、それ以前のEARTH,WIND & FIREの作品とは趣が変わってきていて
そのへんが私としてはひっかかるアルバムではあるんです。
このアルバム単独でしかEARTH,WIND & FIREを知らなければ
単に素晴らしい作品だと受け止められますけど、74年『Open Our Eyes』頃から
聴かれているファンには「ゆるく」感じられる作品かもしれませんね。
あくまでも私がそう思うと言うだけですけど・・・(^^;
最後に、このアルバムは79に発表され、Billboard 3位まで上昇し
RIAA公認プラチナディスクを獲得しています。
ちなみにU.S.のみで200万枚のセールスを打ち立てています。
※2023年1月1日に亡くなったFred Whiteの追悼の気持ちを込めて・・・