FACE DANCES/THE WHO | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

Beatles大好きっ!猫大好きっ!

BEATLESを中心とした洋楽とニャンコの日々の生活をアップ。

FACE DANCES/THE WHO
Pete Townshend unless specified otherwise.
Side one
1. You Better You Bet
2. Don't Let Go the Coat
3. Cache Cache
4. The Quiet One (John Entwistle)
5. Did You Steal My Money
Side two
1. How Can You Do It Alone
2. Daily Records
3. You (John Entwistle)
4. Another Tricky Day
●1997 reissue bonus tracks
10. I Like Nightmares 11. It's in You 12. Somebody Saved Me
13. How Can You Do It Alone (Live, 8 December 1979, at Chicago)
14. The Quiet One (Live, 13 October 1982, at Shea Stadium)
当たり前ですけど、この1981年に発表された『FACE DANCES』には
Keithはいません。1978年9月7日に32歳という若さで、この世を去ったからです。
THE WHOというバンドがその後解散するのか、それとも存続するのかというのは
あまり気にはしてなかったものの、Kenney Jonesを迎えてバンドを再生した事に
ついては、かなり好意的に受け止めました。
この事については、再生第一弾『FACE DANCES』の世界の受け取られ方を見れば、
それなりに成果を上げたのではないかと思っています。
このアルバムからのシングルとして「You Better You Bet」が、

UK9位/US18位とヒットも幸先の良いと思っていました。

曲調はかなり聴きやすく覚えやすいメロディでTHE WHOらしいシングル向けの

曲だと思います。

私はこの曲を聴いた時に、Kenneyのドラミングもなかなか馴染んでいて、

すぐに好きになったんです。
普通に良い曲として受け止めたわけですけど、この雰囲気がずっと最後まで
このアルバムに付いて回るとは思っていなかったんですよね・・・
2曲目の「Don't Let Go the Coat」もシングルになってUSで84位まで上がった、
トロピカル風の親しみやすいアレンジとメロディが心地よさを膨らませてくれます。
THE WHOって昔から何でもやると思いましたけど、こういう曲もやっちゃうのが
いいですね。(^^ 3曲目の「Cache Cache」でようやくTHE WHOらしさが
表に出て来た感じの曲で、何となくホッとしてしまうのですが、
こういう「らしい」曲が演奏されるとKeithがいない事を、思いしらされるんです。
こういう比較をしてしまうとKenneyに申し訳ないんですけど、THE WHOとして
存在するとなると、こういう暴れ方では満足出来ないんですよね・・・
そういう雰囲気が、先に述べた「普通に良い曲」となってしまうのでしょう。
でも作品としても、また演奏としても良いですし、Kenneyのドラミングも
非常に良いと思います。4曲目の「The Quiet One」は 、John Entwistleの曲で
自らがヴォーカルをとった曲で、かなりKenneyのドラミングが激しく響くのが
いいんですよね。曲に合わせて上手く叩き分けている所は流石で、そのへんは
お手のものなのかもしれませんね。
そしてこのサイド最終が「Did You Steal My Money」では、ちょっとクセのある
リズムで進行して行くのですが、ここではJohnのベースが全面に前へ出て来ていて、
主張しているのが素敵な曲です。Rogerのヴォーカルも張りがあり、さらにリズムに
合わせて躍動的な雰囲気すら感じるんです。
さてサイドが変わって「How Can You Do It Alone」がスタートするんですが、
なかなか重々しい感じから実は軽い雰囲気で歌が始まるという、ちょっとやられた~
みたいな感じの曲です。ヴォーカルに珍しくエコーがかかっていて、ちょっと
驚いてしまうですよね。途中のマーチ風のアレンジも面白い作りになっています。
2曲目の「Daily Records」は、個人的にはTHE WHOの世界観が凄く表現されていて
大好きな曲なんです。Kenneyのドラミングも頑張っていて、すごく迫力を感じます。
Peterのギターソロは、あくまでも柔らかい感じで押さえて来る感じが良くて、
あくまでもメロディ重視のPeteの姿勢を感じますね。
続く「You」は、Johnの楽曲でなかなか押しのある曲で、Kennyのドラムスがかなり
前に出て来ていて迫力がある曲です。Johnって曲作りは一貫性があって、

あんまり周り気にしない様です。(^^;そこがまたいいんですけどね。
そしてラストの「Another Tricky Day」では、Peteのジャガジャ~~ンギターの音で
始まるわけですが、曲調はそんなに早くなくて落ちついた感じなんです。
曲としてもよくまとめられていますけど、どんな曲でも以前はクレイジーさが

出ていたのが影を潜めてしまったというのが、全体を普通に良いという感じに、

させてしまっているのかもしれません。

それは仕方がないことですけど、少なくともこの時点ではベストな
サウンドをたたき出していると思います。
ボーナスの内、「I Like Nightmares」「It's in You」「Somebody Saved Me」は
スタジオテイクでかなり個性がある曲で、普通にアルバムに収録してもいい作品だと
思います。「I Like Nightmares」は、Elton Johnが歌ってもいいような曲で、
いろんなタイプの曲が作れるものだと感心してしまいます。(^^
残りの2曲は、このアルバムからのライブ・テイクですが、これがなかなか良くて
特にKenneyのドラムとJohnのベースが適度に荒れていて迫力がでています。
こういうのを聴くと、やはりKiethが起爆剤になって他のメンバーと共にクレイジーに
なっていたのがわかっちゃいますね・・・
最後に、このアルバムはUS4位(ビルボード)・UK2位まで上昇し、

RIAA公認プラチナディスクを獲得しました。