GRAND FUNK HITS／GRAND FUNK RAILROAD
Side-A
1.Rock 'N Roll Soul (Mark Farner) - 3:28
2.We're an American Band (Don Brewer) - 3:23
3.Walk Like a Man (Mark Farner/Don Brewer) - 3:22
4.Bad Time (Mark Farner) # - 2:54
5.Some Kind of Wonderful (John Ellison) - 3:48
Side-B
1.The Loco-Motion (Gerry Goffin/Carole King) - 2:44
2.Shinin' On (Mark Farner/Don Brewer) - 3:24
3.Sally (Mark Farner) - 3:12
4.Take Me (Don Brewer/Craig Frost) - 4:04
5.To Get Back In (Mark Farner) - 3:53
GRAND FUNK RAILROADと言ったらライブ感覚の仕掛けの無い
ストレートな粗削りさが非常に良かったバンドだったので、
デビュー時から人気は凄かったんです。
日本の評論家からは演奏が下手なイモバンドとコケ降ろされて
いたわけですけど、そういう批評とは反比例して人気と売り上げは
非常に高くなっていました。
ですが、平家物語の諸行無常じゃないんですけど、
その人気をキープするのは難しかったようで、６９年から走り続けるも
７４年後半からブレーキがかかって来てしまいました。
分かれ目というと７４年の『All the Girls in the World Beware!!!』と
７６年に発表された『Born to Die』の愛だがその時期だったのでは
思うのですが、個人的には上らなかったものの『Born to Die』や
次の『Good Singin', Good Playin' 』は非常に内容が良かったんです。
そんな彼らがキャピトルを離れることになった７６年に発表されたのが、
今回アップした『GRAND FUNK HITS』なんです。
楽曲は７２年に発表されたアルバム『Phoenix』から先ほど名前が出た
『Born to Die』までの楽曲が収められています。
スタジオ・アルバム５枚からの選曲ベストですので充実した内容に
なっているのですが、どうも物足りなさがあるというのは
初期の粗さが減少したからなのかもしれませんね。
収録曲で言えば４曲はBillboardのTOP5に入っていますし、
ライブ定番曲も数多く含まれているので話題になっても良いと
思うんですけど、やはりレコード会社移籍に伴ってのベストというのは
どうも売れないジンクスがあるようですね・・・
Billboardランキングを調べてみると次のようになっていて・・・
「Rock 'n' Roll Soul」２９位
「We're an American Band」１位
「Walk Like a Man」１９位
「The Loco-Motion」１位
「Shinin' On」１１位
「Some Kind of Wonderful」３位
「Bad Time」４位
「Take Me」５３位
「Take Me」６９位
・・・・となっています。やはりレコード会社移籍による契約枚数の
消化のために作られた『Born to Die』からのシングル曲２曲は
振るっていませんよね～それにその「Take Me」「Take Me」は
今までの荒ぶる勢いのある楽曲と違っていて、非常に聴きやすく
ポップロックな雰囲気すら出ているので、昔からのファンからしたら
幾分やわな感じを受けて遠ざかったのかもしれません・・・
私なんかは７６年の移籍後の『Good Singin', Good Playin' 』から
聴きだしたので、そんな雰囲気は全く感じず状態でしたから
『Born to Die』も凄く良いアルバムだと受け止めているんです。
アルバム５枚からの選曲にしてはシングル曲が少ないのは
やはりものたりないですし、ベストを作るのであれば少なくとも
１０～１２曲のシングル曲が収まっていないと、
聴く側としては物足りなさを感じてしまうんですよ。
このアルバムでは１０曲中９曲がシングル曲で、あとの１曲が
アルバム『Shinin' On』からの追加曲の「To Get Back In」です。
こんな事を言ったら何ですけど、７５年のライブ・アルバム
『Caught in the Act』から曲を引っ張って来ても良かったと
私は思うんですけどね・・・・
ベスト・アルバムでヒット曲もしっかり入っているにも関わらず
ヒットしなかったのは発売のタイミングが悪かったとしか
言えないでしょうね・・・レコード会社移籍に最後の金儲け的な
レコード会社の考えで出されたベストってだいたい外れています。
本来であればこの『GRAND FUNK HITS』もヒットしてしかるべき
作品だったのにタイミングの悪さで逸してしまったのは勿体ないです。
個人的にはアルバムの収録曲の内容も気に入っているんですが、
それ以上にアルバム・ジャケットや中のダスト・ジャケットの
デザインが凄く好きなので尚更不発が残念なんです・・・・
今後このベストが評価されてヒットすることはないでしょうけど、
出来ればもっとこの時期の作品を聴いてもらえると嬉しいです。
最後にこのアルバムは７６年に発表され、Billboardで１２６位まで
上昇しました。
https://www.youtube.com/watch?v=QxNXFNCTr2I
https://www.youtube.com/watch?v=Ij9U8kyPIm0