WHITESNAKE(SERPENS ALBUS)/WHITESNAKE | Beatles大好きっ!猫大好きっ!

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WHITESNAKE(SERPENS ALBUS)/WHITESNAKE
All tracks are written by David Coverdale and John Sykes,
except where noted.
North American version
Side-A
1.Crying in the Rain '87(Coverdale) 5:37
2.Bad Boys 4:09
3.Still of the Night 6:38
4.Here I Go Again '87(Coverdale, Bernie Marsden) 4:33
Side-B
1.Give Me All Your Love 3:30
2.Is This Love 4:43
3.Children of the Night 4:24
4.Straight for the Heart 3:40
5.Don't Turn Away 5:11
David CoverdaleってDeep Purpleに加入した時(私は知りませんが)は
実力と運に恵まれた人なんだなと思っていました。
Ritchie Blackmore、Ian Paice、Jon Lord、Glenn Hughesといったメンツが
バックグラウンドにいるわけですから、ある意味鉄壁な状態での加入だったわけす。
本人は緊張はあったとは思いますけど『紫の炎』『嵐の使者』を作り上げたわけですら、
これは凄いことだと思います。
私はPurple解散後David Coverdaleは『紫の炎』『嵐の使者』の様な方向を
目指すのかと思っていた、意外にブルージーで泥臭いロックをやって行くのを見て
『Come Taste the Band』の方向に足が向いていたんだなと感じました。
選んだ方向は自分の意志ですからそのスタイルを突き通していく姿は
売れる売れないは別として私個人は凄く好感が持てました。
実際その時期のアルバムって好きでしたし・・・・
とは言っても売れないことには次がないわけで、

80年前後は特に窮地に立たされた感じがしていたんです。

特に82年リリースの『Saints & Sinners』は一部の国のみの発売と

なっていたようですし、評価も踏んだり蹴ったりな評価でした。
ただこの状況下で後々『Saints & Sinners』が幸運を運んで来るとは
誰も考えていませんでしたし、ここでよくゲフィン・レコードと契約が取れたものだと
不思議に思うくらいです。本当にこの契約で女神が微笑むんですから・・・
ゲフィンと契約して第一弾アルバム『Slide It In』が発表され、U.S.でそこそこの
チャート・アクションをした事をゲフィンはどう捉えたのか・・・
もっと売れる様な音創りを示唆してメンバーのMel Galley、Micky Moody、
Colin Hodgkinson等の旧メンバーを切ったんじゃないのかなと思うんです。
実際このアルバムのU.S.バージョンではJohn SykesとNeil Murrayの
ギターとベースに音が差換えられていますから・・・
そのJohn SykesとNeil Murray、そしてAynsley Dunbarを迎えて
77年の1stアルバム発表からそんなこんなで苦節10年目にして発表したのが
今回アップした『WHITESNAKE』なわけです。
前作『Slide It In』が84年に発表されたわけですから、それから3年間の時間が
あったわけですから素人からしたら余裕で制作したんじゃないのかなと思ったら、
意外にドタバタだったようでメンバー間のトラブルが勃発・・・
この新作に対して曲作りも滞ったのか、それとも過去の目に触れなかった良い曲を
救済するつもりだったのか、『Saints & Sinners』に収録されていた
「Crying in the Rain」「Here I Go Again」を焼き直して収録・・・
これが後々女神が微笑む事になるわけです。
前書きが長くなってしまいましたが、ここで本編にはいって行きたいと思います。
まずオープニングですけど、『Saints & Sinners』に収録されていて
この新作に向けて焼き直した「Crying in the Rain」が登場です。
昔のバージョンは良くも悪くも泥臭さがあって、これはこれで聴き所がありましたが、
新作では一気に垢抜けたバージョンでスピード感と圧が数倍アップしているんです。
特にJohn Sykesのギターがめちゃめちゃ映えていて、この一曲を聴いただけで
John Sykes加入が大正解だった事を裏付けていると思います。
それにDavid Coverdaleのヴォーカルもヌケが非常にいいんですよね。
以前が悪いというわけではなくて、このサウンドに標準を合わせた感じがするんです。
この「Crying in the Rain」を聴いただけで、このアルバムは凄い事に
なっていると思わせてくれるフック・ナンバーだと思います。
続く「Bad Boys」、この曲がめちゃカッコいいナンバーで、とにかく疾走感が
体に伝わって来るくらいの衝撃を与えてくれるんです。
ここでもJohn Sykesのギターは冴え渡っていますし、このギターに負けない様に
前に出るにはDavid Coverdaleもパワーヴォーカルでいかないといけないという
空気がピリピリと伝わって来ます。こうなるとバトルなんですが、そのバックで
演奏しているリズム隊二人も凄くって聴く側が仰け反りそうなくらい押して来ます。
やっぱりAynsley Dunbarは凄いですよね〜どのバンドもほしがるわけです。
それにしてもJohn SykesはDavid Coverdaleにすごくフィットした
強力なギタリストだという事が、この曲を聴いただけでわかります。
個人的にはシングル・カットしてほしかった曲なんですけど・・・・
さて3曲目の「Still of the Night」はWHITESNAKEの代表曲と言っても
過言ではない名曲です。
この曲がこのアルバムからのファースト・シングルとなったわけですけど、
私はこの曲を初めて聴いた時、即飛びついちゃったほど大好きな曲です。
ZEP大ファンの私としては、この曲の出足を聴いた時はすぐにZEPの
「Black Dog」を思い出しましたし、中間部の構成はやはりZEPの
「胸いっぱいの愛を」を思い出しました。
まっ、私はZEPに対してのリスペクトだと受け取りましたし、
それだけ彼らがZEPを好きなんだろうなと思ったんです。
当のRobert Plantはかなりこの曲を聴いて憤慨していましたけど、
比べる必要もないと思うんですけどね・・・(^^
それにしてもこの曲はいつ聴いても鳥肌たつくらいゾクゾクさせてくれます。
特に間奏部分の徐々に盛上がるところは昇天しそうですよ。
本当にカッコいい曲です。この曲はシングルでBillboardで79位と
まったくふるいませんでしたけど、この時点ではまだWHITESNAKEに対して
まだ期待も注目も集まっていなかったので、この曲でようやくこっちを
振り向かせた切っ掛けになった曲だと思います。
またこの曲があったからその後David CoverdaleとJimmy Pageが
コラボでやれたんじゃないかと思うんですよね・・・?
そしてこのサイド最後の曲が「Here I Go Again」で、この曲は82年に
発売されたSaints & Sinners』に収録されていた曲で、
CoverdaleとBernie Marsdenの共作によるものです。
オリジナルはやはり泥臭いややブルージーさが出ていて、
Bernie Marsdenが曲作りに参加している雰囲気が十分に堪能できます。
その「Here I Go Again」を再度再録して収めたこの曲は
垢抜けて80年代後半に広がっていた受け入れやすいロック・バラードに
一新しています。別に売れ線を狙ったわけではなく、あくまで時代の流れに
乗ったというべきなんでしょうね。
メロディもアレンジも非常に良く出来ていて、一度聴けば耳に残るフックを
持っている曲ですから当然シングルとしてカットされました。
個人的にはセルフカバーの曲を再度新作に入れて、更に第二弾シングルで
カットするというのはどうも気になってしまうんですが、
このシングル・カットがBillboardで1位に輝く大ヒットになり、
アルバムも急上昇させるわけですから驚きました。
Purple関連の作品でも快挙なわけで・・・Coverdale悲願達成です!
この快挙に水をさすわけではないんですが、どうもハードロック・バンドが
こういう温い曲(失礼)をやるのは好きじゃなくて・・・・
サイドが代わって1曲目の「Give Me All Your Love」は
このアルバムからの第四弾シングルとしてカットされ、Billboardで48位まで
上昇した曲です。この曲はロックしながらも適度にわかりやすい雰囲気を
醸し出している点では、聴く側は受け入れやすい楽曲だと思います。
それにこの曲がアルバムの中で一番以前のWHITESNAKEのイメージを
強く感じる曲なので好きなんですよ。
ちなみにこの曲の88年のリミックスではギターソロがJohn Sykesのものから
Vivian Campbellに差換えられています。
CoverdaleはそんなにJohn Sykesのギターが嫌だったんでしょうか?
2曲目の「Is This Love」シングル曲なんですが、「Here I Go Again」に
続いて第三弾シングルにも関わらず大ヒットした曲です。
第三弾ともなると新鮮さがなくなる感じがするんですけど、
「Here I Go Again」で世界的にヒットしたたという事で、
次のシングルに注目が集まったんでしょうね。
その注目に応えられるだけの楽曲だったからこそBillboardの2位の記録を
作る事が出来たんだと思います。
個人的には「Here I Go Again」のような受け入れの多い曲よりは
「Is This Love」のようなマイナー調でじっくり聴ける曲の方が
好きなんですよね〜。こういうバラードだったらアルバムに1曲くらい入って
いる分にはアクセントが出ていいと思いますし、売れ線狙っている感じも
しないところがいいような気がします。(狙っているのかな?)
3曲目の「Children of the Night」はいきなり疾走して行くスピード感
マックスのカッコいい曲です。全体はとにかくJohn Sykesがギンギンの
ギターで引っ張って行く様が本当にこの曲の核になっていて
まぁ〜目まぐるしく鳴り響かせるんですから驚いてしまいます。
ここまで激しく押して来るサウンドって、いままでのCoverdaleのスタイル
からしたら合うのかなと思ってしまうんですけど、これが思った以上に
ピタッとハマっているんですから、よっぽどJohn Sykesのギターとの
相性が良かったんだと思います。これだけ曲の勢いを倍増させる二人だったのに
その後上手く行かなくなったというのは性格なんでしょうか・・・・
これだけ良い曲が作れるのに勿体ないかぎりです。
個人的にはシングルにしてもおかしくない仕上がりで、彼らのスタイルとしては
「Children of the Night」をシングルにすべきだと思いますけど・・・・
4曲目の「Straight for the Heart」はスピーディな曲なんですけど、
幾分時代を反映した感じのメロディとわかりやすさを持った曲なんです。
でもそのへんにひっかかりは置いておいてもめちゃカッコいい曲で
思わずライブだったら弾けて飛び跳ねてしまうくらいノリが最高にいいんです。
これはもう〜爽快感を味わうロック・ナンバーといっていいでしょう〜。
こういう曲は生で聴いてこそ爽快感が味わえるものだと思いますから、
本当だったこのメンツでのライブを体験したかったですね・・・
やっぱりJohn Sykesじゃないとダメでしょう〜〜〜
そしてこのアルバムを締めくくる最後の曲が「Don't Turn Away」です。
派手に飛び跳ねまくった後はしっかりと締めくくる曲を充てがって来るのは
さすがですね〜。タイトルからしてこのバンドの前向きな姿勢を表す様な
気がしますね。ある意味、背水の陣で制作したアルバムだったでしょうから、
本当に「背を向けるな!」って気持ちだったんでしょう。
ちょっと如何にもなエンディング・ナンバーですけど、これだけ派手に
暴れまくったアルバムですから、こういう感じで幕引きするのがベストでしょうね。
全体通して聴いても本当に聴きごたえのある作品となっていて、
まぁ〜これは売れないわけないでしょうというくらいの出来です。
プロデューサーもMike StoneとKeith Olsenを起用しているだけでも
意気込みがわかるというものでしょう〜。
Purpleファミリーがいままで発表した作品の中で断トツのチャートアクション、
セールスを記録してCoverdaleとしてはやってやったという感じだったでしょう。
でもこのアルバムの大ヒットによってJimmy Pageとのコラボで順調だった
WHITESNAKEの動きを中断したりした事は、結果として大きなマイナスに
なってしまったような気がします。
CoverdaleによるとJimmy Pageからのオファーは魅力的で断わる事が
出来なかったという事です・・・やはりZEPマジックからは逃れられなかったのか?
いろいろ書きましたけどCoverdaleとしてはこの素晴らしい記録を作った事は
一番嬉しかったと思います。何と言ってもBillboardで2位まであがり、
RIAA公認プラチナディスク(U.S.のみで800万枚セールス)になっていますから。
https://www.youtube.com/watch?v=OKEXU7zA_eQ
https://www.youtube.com/watch?v=jaEzfy_gHkM