〈ONE GOSHO この一節とともに!〉

 

 (しゅ)(じゅ)(おん)(ふる)(まい)()(しょ)

 

· 「さきがけ」の勇気で前へ

男子部教学室編

 創価の師弟の「(こう)(けい)()(しき)」となった3・16「広宣流布記念の日」が目前です。今回は「(しゅ)(じゅ)(おん)(ふる)(まい)()(しょ)」を通して、後継の意義を(かく)(にん)します。

御文

 ()()(きょう)(かん)(じん)(しょ)(ぶつ)(がん)(もく)たる(みょう)(ほう)(れん)()(きょう)()()(まっ)(ぽう)(はじ)めに(いち)(えん)()(だい)()ろまらせ(たも)うべき(ずい)(そう)に、(にち)(れん)()()けしたり。()()うども()(じん)(さん)(じん)つづきて、()(しょう)()(なん)にも(すぐ)れ、(てん)(だい)(でん)(ぎょう)にも()えよかし。(新1227・全910)

通解

 法華経の肝心であり、諸仏の眼目である妙法蓮華経の五字が、末法の初めに全世界に広まっていく瑞相として、日蓮が(さき)()けしたのである。わが一門の者たちは、二陣、三陣と続いて、迦葉・阿難にも勝れ、天台・伝教にも()えていくのだ。

背景

 (ほん)(しょう)(けん)()2年(1276年)、日蓮大聖人が()(のぶ)(あらわ)され、(こう)(にち)(あま)(あた)えられたとされていますが、(しょう)(さい)は不明です。
 文永5年(1268年)、(もう)()から国書が(とど)き、「(りっ)(しょう)(あん)(こく)(ろん)」で予言した()(こく)(しん)(ぴつ)(なん)が現実味を()びてきてから、(たつ)(くち)(ほう)(なん)()()()(ざい)、そして、(ぶん)(えい)11年(1274年)に鎌倉へ()(かん)した後の国主(かん)(ぎょう)、身延入山に(いた)るまでの、(だい)(なん)との(とう)(そう)をはじめとする()()(しん)()()いについて(あらわ)されています。
 大聖人は門下に対して、末法に妙法を(ひろ)めると、必ず(だい)(なん)が起きることは、(きょう)(てん)()らして明らかであることを示されるとともに、()(しゃく)(しん)(みょう)の精神で、大聖人の御闘争に続くように教えられています。

解説

 「法華経の(かん)(じん)」であり、「諸仏の眼目」である「妙法蓮華経の五字」は、万人成仏を説いた法華経の(しん)(ずい)であり、あらゆる仏を成仏させた根源の法です。
 大聖人は、あらゆる(だい)(なん)(かく)()の上で、この(だい)(ほう)()(つう)(せん)()されたのです。その御心情を「(まっ)(ぽう)(はじ)めに(いち)(えん)()(だい)にひろまらせ(たも)うべき(ずい)(そう)に、日蓮さきがけしたり」と宣言されています。
 「末法」とは、釈尊(にゅう)(めつ)後、教えの()(りき)(しょう)(めつ)し、(しゅ)(じょう)(きゅう)(さい)する(ちから)が弱まるとされる時代のことです。これに対して、仏の教えが正しく行われる時代を正法、仏の説いた教えが(けい)(がい)()した時代を像法といいます。
 末法の初めに、南無妙法蓮華経が「一閻浮提」(私たちが住む世界全体)に広がっていく「瑞相」((まえ)()れ)として、大聖人()()(しん)が、いかなる(はく)(がい)にも(くっ)することなく、()(しゃく)(しん)(みょう)()(とう)(そう)(せん)(じん)を切られたことを教えてくださっているのです。
 また、「日蓮さきがけしたり」との一文からは、妙法蓮華経を末法に()(つう)し、地涌の菩薩の上首(リーダー)である(じょう)(ぎょう)()(さつ)の御自覚を示されたとも(はい)されます。
 続いて、「わとうども()(じん)(さん)(じん)つづきて」と、門下に対して、“この日蓮の戦いに、二陣、三陣と続け!”と、(ちから)(づよ)()びかけられます。
 弟子が師と同じ大願に一人立ち上がってこそ、広布の未来は大きく開かれるのです。
 さらに大聖人は、「()(しょう)()(なん)にも(すぐ)れ、(てん)(だい)(でん)(ぎょう)にもこえよかし」と仰せになっています。大聖人に連なり、妙法を弘めゆく門下は、釈尊の直弟子で、正法前半の布教の始まりを(にな)った迦葉、阿難、そして像法の正師である天台、伝教をも()えていくと断言されています。
 大聖人の仏法を(けい)(しょう)する者は、仏教史に名を残した()(じん)たちよりもはるかに(とうと)(そん)(ざい)になると(はげ)まされているのです。
 広宣流布の()(しょう)に続き、その意思を()いだ弟子が、一人立ち、師の()(だい)さを(せん)(よう)する師弟の人生を歩む時、無上の幸福(きょう)(がい)を開くことができます。
 1958年(昭和33年)3月16日、第2代会長の戸田先生のもとに青年部の(せい)(えい)6000人が集い、“広宣流布の記念式典”が行われました。
 戸田先生は、「未来は、君たちに(まか)せる。(たの)むぞ、広宣流布を!」と()()()。池田先生をはじめ、集った青年たちに後事を全て(たく)したのです。以来、「3・16」は、広布(こう)(けい)(ちか)い合う日となりました。
 池田先生は、次のように語っています。
 「日蓮仏法の(たましい)は、『さきがけ』の勇気です。『二陣』『三陣』と続くためには、自らが一人立つ(かく)()がなければ、本当の意味で後を継ぐことはできません」「(しん)(けん)の一人の戦いが、必ず新たな歴史を作るのです」
 「3・16」を目前に(ひか)えた今こそ、私たちが「一人立つ精神」で、「二陣、三陣」と信心の(かん)()を語る時です。「新時代の山本伸一」との自覚で、弘教拡大に走り抜きましょう。

 

 

 

 

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