ジェノバ~アビニョン(仏)~ジローナ(スペイン)~レリダ~ハカ~パンプローナ 9/11~9/15 | インベストメントライダーふるさんのブログ Investment rider Seiji Furuhashi travelling around the world by motorcycle

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オートバイで世界を駆け回るインベストメントライダーを目指す個人投資家。
オートバイでのユーラシア大陸横断と南北アメリカ大陸縦断、アフリカ大陸とアラビア半島横断、東南アジア・インド・中近東を走行後、2024年4月~5月オーストラリアツーリング。

9/11 (月)ジェノバ~アビニョン(フランス)436km

ジェノバから南仏経由スペインの地中海側北部まで800km位の距離がある。一日でスペインまで行くには距離が長すぎるので、中間地点の南仏のアビニョンをまず目指すことにした。

 

ジェノバから地中海沿い(コートダジュール)に150km西へ進むとフランス入る。高速道路は地中海から12km内陸の丘陵地帯を通る。

 

地中海沿岸部は平野では無く、海からすぐに小高い丘陵地帯になる。そのため高速道路のルートはは曲がりくねった道が多く、またトンネル、谷に架かる橋も多い。時々地中海が見えたり、山間部の家、谷間の町等が見え景色はよい。しかし曲がりくねったルートでは周りの景色ばかり見ていられない。

 

フランスにはいると高速度道路の料金所が20~30km区間で設けられているので、支払い頻度が多くてめんどくさく感じる。

 

フランス人の運転マナーは良い。無理な追い越しや車線間を跨ぐジグザク運転も無いので安心してバイクを運転できる。

 

エクサン・プロバンスの手前で目立つ山がある。サント・ヴィクトール山(標高1,011m)

だ。

 

(フランス・プロバンスのブドウ畑)

サント・ヴィクトール山 標高1,011m)

 

 

標高は高くないが、石灰岩でできた白い山で馬の背のように長い。同地は19世紀のフランス絵画の巨匠セザンヌが生まれ育った場所た。同時代の多くの画家がプロバンスを拠点に活動をしていた。そのためサント・ヴィクトール山は多くの画家に描かれている。

 

アビニョンには16:00に到着。アビニョンは歌にもあるようにローヌ川にかかるアビニョンの橋が有名だ。

 

同橋の正式名称は聖ゼルベ橋という13世紀に完成した石の橋だが、現在は川の途中までしか橋がない。見学料金(4ユーロ)を支払い橋に上る。

 

アビニョンの旧市街は城壁囲まれた約1km四方の小さな区域だ。大聖堂横の高台からローヌ川や周囲の景色を見ると遠くの山々や近隣の町が見渡せる。絵になる景色だ。

(聖ゼルベ橋 アビニョン)

(聖ゼルベ橋の上)

(ローヌ川と聖ゼルベ橋)

 

 

 

9/12 (火)アビニョン~ジローナ(Girona)スペイン 326km

 

ナポリのバイク盗難を最後としたブログでは日本の友人・知人に心配をかけている。

 

その後どうなったかを知らせる意味で朝一番にブログの更新をした。ブログ更新に時間がかかり、ホテルを出発したのは10時過ぎとなった

 

地中海沿いの土地は乾燥した土地だ。高速道路が通っている周辺には2m位の高さの灌木がまだらに生えている岩山や荒地が多い。

 

耕作地があってもブドウ畑ぐらいしかない。野菜等の作付けには雨が少ないので難しい土地かもしれない。風が強い。そのためか道路沿いには防風林が植えてある。また、風力発電の風車も見かける。

 

スペインとの国境近のペルピニャン(Perpignan)の町が近づくあたりからまた地中海が見える。

(ブドウ畑)


(ペルピニャン手前の地中海)

 

フランスの高速道路が終わるスペインとの国境付近では、車が10km以上つながりほとんど動かない。路側帯を通ったり、車と車の間をジグザク運転で動かない車列を横目に前に進む。

 

6ケ所くらいある高速道路料金所のゲートが一ヶ所を残して通れないように数台の大型トラックが横向きに駐車されている。パトカーや警察官も複数いる。

 

おそらくフランスのトラック輸送業者が絡んだストライキだろう。フランスは個人の権利が強いため、気に入らないことがあるとしばしばストライキを起こす。道路利用者に迷惑をかけているのだが、警察はストライキをしている人を排除しない。

 

通過できるゲートがひとつしかないため、高速道路料金は徴収されずフリーパスであった。

地中海側のフランスとスペインの国境は深い谷間になっている。本日宿泊するジローナ(Girona)

スペイン国境から100km程の距離にある。

 

ジローナではBMWモトラッドのディーラーを訪ねた。オートバイの駆動チェーンがまた伸びきっている。

 

8月下旬にスイスのチューリッヒ郊外のBMWディーラーにてチェーン調整をしてから2千km位しか走行していない。

 

ディーラーで無料で暫定的なチェーン調整をしてもらうが、調整できる限界を超えていると言われた。即座にチェーン及びチェーンからタイヤに回転を伝えるスプロケット(歯車)の交換が必要だ。

 

同ディーラーでは3日後ならチェーン交換可能と言われたため、他のディーラーを探すことにした。

(スペイン入国後の高速道路 )

 


(ジローナのBMWディーラーでチェーン調整するが、チェーンは限界を超えている)

ジローナの宿はIbis Budget Girona Costa Brava(一泊49.5ユーロ=約6,400円)

 

9/13(水)ジローナ~レリダ(Lleida) 236km

(ペルピニャン(フランス)~ジローナ(スペイン)~レリダ~ハカ~パンプローナ ピング色の線ががツーリングルート)

 

インターネットにて世界中のBMWバイクのディーラーの所在地が検索できる。海外で修理・メインテナンスを行なう場合には便利なシステムだ。

 

ツーリングで向かうジローナの約230km先のレリダ(Llerida)という都市にBMWのディーラーがあることを発見。

 

同ディーラーにてバイクのチェーン等の交換修理が可能か訪問することにした。

 

ジローナからレリダへの道は森林地帯を含む国定公園の中を通る。山の景色や道路が通る高台から見下ろす周辺地域の景色が良い。

 

極めつけはモンセラートというバロセロナとレリダの間にある恐竜の背のような仙人が住んでいるような奇岩の山だ。

(Montseny国立公園内を通る高速道路)

(国立公園の景色)

 

(モンセラートの山)

 

BMWディーラーには昼休み直前の13:00前に到着。当方が日本からツーリングしていることをオーナーが知ると早速昼食の歓待を受ける。

 

オーナーもライダーとしてアフリカ、モンゴル等の海外ツーリングを数回行っているとのことで話がはずみ、街のレストランでイベリコ豚の生ハム(ハモン・イベリコ)と分厚い牛フィレ肉のステーキのご馳走だ。

 

ナポリのバイク盗難の件を同氏に話したら、スペイン人ライダーも当方と同じ手口で被害にあったことがあるとのことだった。ローマより南のイタリヤでのバイクツーリングは盗難のリスクがある危険な地域だと認識されているようだ。

 

 

BMWのディーラーでは駆動チェーン及び前後のスプロケット(歯車)を交換した他、ウインドスクリーンを大型のものに取り換えた。ディーラーのオーナーの勧めだ。

 

バイクに装備されていた純正のウィンドスクリーンは小さいくて走行中には上半身に走行風が当たる。大型ウインドスクリーンなら走行風のほどんどを受けずに済み、身体の負担が少なくなるはずだ。


(取り換えた大型ウインドスクリーン)

(使っていた純正の小型ウインドスクリーン)

 

チェーン等の部品代と工賃の合計は約300ユーロ(約3.9万円)。大型ウインドスクリーン代は取り付け費用も含め180ユーロ(約2.4万円)。

 

本日の宿泊はIbis Budget Lleida(一泊38.5ユーロ=約5千円)

 

9/14(木)レリダ~ハカ(Jaca) 182km

フランス国境に近いピレネー山脈の麓付近に位置するウエスカ県(Huesca)のハカ(Jacaと書くがスペイン語ではハカと発音する)という人口1万人ほどの町を目差す。

 

ピレネー山脈に向かって行くので、山岳道路のツーリングが楽しみであったが、行程の半分以上は高速道路であった。ちょっとがっかり。

 

しかしながら、高速道路が途切れた一般道の峠を越すと、峠下の裾野から広がるピレネー山脈の雄大なパノラマ風景が現れる。来たかいがあった。

(レリダからハカへ向かう途中の一般道)

 

(ハカに向かう途中の峠道からピレネー山脈が見える)

 

スペインのガソリン価格(95オクタン)はイタリア(1.61.7/L=約208円~221円)やフランス(1.5ユーロ/L=約195円)と比較して安い。1.2ユーロ/L(約156円)前後である。

 

一般道脇のガソリンスタンドに隣接のカフェテリアでトルティージャ(スペイン風オムレツ)とカフェオレで簡単な朝食をとる。トルティージャは量が多い割に価格は2ユーロ(約260円)もしない。

 

朝食は3ユーロ(約390円)もせずに済む。スペイン好きの当方はあらためてスペインの良さを感じる。

 

俳優の平岳大(ひらたけひろ)さんが出演したNHKのテレビスペイン語講座でハカの町が紹介され、日本でもハカが知られるようになったようだ。

 

当方は約40年前にサラゴザ大学のスペイン語夏季講習に参加するため当地に1ケ月ほど滞在したことがあり、なつかしさもあり同地を再度訪れたいと思っていた。

 

同地は高地に位置するため夏は避暑地として、冬はスキー等のウインタースポーツの拠点としてスペイン国内及び近隣の欧州諸国から観光客が来る。

 

9月中旬だというのに、朝方の気温は7度までさがり寒い。

町の中心部はこじんまりといる。旧市街には多くの飲食店が並び観光客には便利な町だ。

(ハカの旧市街 教会前広場)

(サラゴサ大学 ハカ分校)

(宿泊したMur Hotel)

投宿した宿は1875年創業のMur Hotel(一泊35ユーロ=約4,600円)

 

9/15(金)ハカ~パンプローナ(スペイン)約140km

 

チューリッヒ(スイス)で3週間前に買ったガーミンのカーナビにはドライブ楽しむ道(アドベンチャールート)を検索できる機能がある。

 

試しにその機能を使ってコース設定を行って、ハカから約30km離れた山中の大きな岩を屋根として利用している修道院へ行ってみた。一般道路では15km程度の距離になる。

 

10世紀に建てられたサン・フアン・デ・ラ・ペーニャ(San Juan de la Pena)という修道院だ。NHKのテレビ放送で知った教会なのでバイクツーリングがてら訪問する。

 

シンプルな修道院だが、テレビで見たとおりだった。同修道院の見学には無料のスペイン語のガイドサービスがある(修道院入場料7ユーロ)。


 

(岩山が修道院の屋根になっているサン・フアン・デ・ラ・ペーニャ修道院)

 

 

修道院見学後は、パンプローナへ向かう。100km程の距離だ。スペインの北部はマドリッドが位置する中部やアンダルシア地方がある南部と比較すると雨が多い。そのため山の緑も豊かだ。

 

高速道路と一般道路半分づつの行程だが、道路沿いの山並や視界が開けた草原の景色は雄大だ。

(視界が開けたパンプローナへ続く道路)

(パンプローナへ行く途中の丘の上の村 Valle de Anso)

 

(パンプローナへ続く道 写真右側奥の山は長い壁のようだった)

 

パンプローナは毎年7/7から一週間開催されるサン・フェルミンの牛追い祭りで有名な町だ。旧市街の囲いをした狭い数百メートルの区間に数十頭の雄牛を放ち、走っている雄牛の前を人々が走る肝試しだ。

 

過去には雄牛の角に引っ掛けらたり、牛の前で転んだところを牛に踏まれて死者を出したこともある荒っぽい祭りだ。けが人は毎年出る。

 

この町に数十年来の友人が住んでいるので、十年ぶりに再会をすることにした。

(牛追い祭りの光景)

 

(牛追いはパンプローナの市庁舎前を横切る)

(牛追い祭りではこの旧市街の石畳の街中を牛が疾走する)