リュビリャーナ~ベローナ(イタリア)~チューリッヒ(スイス)2017/8/22~8/24 | インベストメントライダーふるさんのブログ Investment rider Seiji Furuhashi travelling around the world by motorcycle

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オートバイで世界を駆け回るインベストメントライダーを目指す個人投資家。
オートバイでのユーラシア大陸横断と南北アメリカ大陸縦断、アフリカ大陸とアラビア半島横断、東南アジア・インド・中近東を走行後、2024年4月~5月オーストラリアツーリング。


2017年822日(火)リュビリャーナ~ベローナ(イタリア)347km

(リュブリャーナ~ベローナ~ミラノ~チュリッヒのルートは地図上のピンク色の線)

 

朝方前日の日誌を書いているうちに出発の準備が遅れてしまった。更にゲストハウスオーナーと宿泊業について話しているうちに時間が過ぎ、宿を出たのは10時半過ぎになってしまう。

(リュブリャーナで宿泊したゲストハウス)

 

 

ゲストハウスのオーナーは36歳のウクライナ人。家族と共にスロベニアに移り住み、土地と建物を借りてウクライナ人のパートナーとゲストハウスを経営している。付近の土地の価格は一平米あたり2千~3千ユーロ(26万円~39万円)と高くて自前の土地はなかなか持てないと言う。事業を大きくしたと思い、最近近所で売りに出ている中古建物に目を付けている。

 

土地は約300m2、4階建て建物の床面積は550m2で価格は75万ユーロ(約9,800万円)。10万ユーロ(約13百万円)かけてゲストハウスか小ホテルに改造して、宿泊料一泊平均40ユーロ((5,200円)で外国人観光客をターゲットにすることを考えている。

 

リュブリャーナには手ごろな価格のホテルが少ないので、ホテル業は依然有望なビジネスだ。問題は物件購入のための資金繰り。ウクライナで事業をするパートナーはウクライナ国外へ資金を移動することが難しいようだ。

 

 

リュブリャーナからベローナまでは高速道路で一本だ。途中に高速道路の路線を間違えてしまった。ベローナ手前80km地点で間違えて一旦高速道路を出てしまったため、ベローナ方面へと再度高速道路に入る必要があった。

 

イタリアの高速道路は有料だ。目的地のベローナの料金所でお金を支払おうとしたら、最後の高速道路区間の通行券が見当たらない。紛失してしまったようだ。自動精算機がある無人ゲートのマイクからイタリア語が聞こえるが、分からない。後続車が当方の後ろに並ぶ中、遠隔操作をしている料金所の係の人の声がマイクを通して大きくなるが、当方としてもどうしてよいかわからない。

 

係の人はしびれを切らしたのか、当方からの料金支払い無しで料金所のゲートを開けてくれたのだ。助かった。後続車のドライバーもほっとした様子だ。

 

ベローナはロミオとジュリエットの舞台となった街だが、翌日以降のツーリング計画を立てるためホテルにこもり、旧市街には出ずじまい。本日のホテルは中心部から5km離れたB&B Francesca52.5ユーロ=6,800円)。


(ベローナで宿泊したB&Bフランチェスカは家族経営の小さいホテルだ)

 

823日(水)ベローナ~チューリッヒ(スイス)446km

世界のライダーの集まりであるHorizons Unlimitedというクラブがある。イギリスに事務局があり、世界各地をツーリングする各国ライダーの交流や情報交換を行う。また、各地で集会イベントも開催する。当方は今回の世界ツーリング直前に同会の会員になった。

 

今週末スイスのチューリッヒでスイス大会(集まり)を行うととのことで、参加するために事前にチューリッヒに行くことにした。

 

スイスは物価が高いので行くのを避けたいと思っていたが、せっかく行くなら懐かしい思い出がある場所を20年ぶり訪れることも楽しみになっていた。

 

ベローナからチューリッヒまではミラノ経由の高速道路で約400km強の距離だ。ベローナからミラノまでは140kmの距離だ。高速道路沿線はブドウ畑が続く。日当たりがよい畑なので良いブドウが育つのだろう。片側3車線道路はドラックと乗用車で東名高速道路のように交通量が多い。

(イタリア ロンバルディア地方のブドウ畑。遠くの山の斜面もブドウ畑だ)

 



 

スイスはEUには加盟していないが国境の移動を自由にしているシェンゲン条約には加盟している。従ってイタリアとスイスの国境にはパスポートコントロールの検問所は無い。

 

ただし、旧検問所ではスイスの高速道路料金を納めたステッカーが車にはってあるかどうか調べる。

(スイスの旧検問所は現在高速道路料金の支払いを示すステッカーが貼ってあるかどうかをチェックする場所になっている)

 

当方はステッカーが貼っていないので、旧検問所で停止を命じられステッカー(40フラン=約4400円)を買う。ステッカーは2017年年末まで有効だ。

 

スイスは金銭的にちゃっかりしている国だ。全てにつけお金がかかる。ドライブインのトイレも有料だ。ガソリンを入れたり、商品を買ったりしているお客さんからも料金を徴収する。

 

20年強前にチューリッヒに駐在していた時だが、家庭のごみを入れる袋も有料だった。ゴミ袋に有料ステッカーを張った上、ごみ収集所に出す。ゴミ収集が有料だから各家庭はごみの量を少なくしようと工夫する。良いシステムだと思った。

(約23年前に住んでいた家は全く変わっていない)

 

(住んでいた近くの農家風の小屋。冬場に燃料として使う薪が軒下に積み重ねられている。近所の風景もほとんど変わっていない)

 

スイスは全ての物価が高いが、山岳道路は見ごたえと走りごたえがある。イタリアのミラノからだと、イタリアのコモ、マジョーレ湖を通過するが、湖と山と山の斜面に建つレンガ色の屋根が美しい。

 

更に南スイスのルガノを通過して2千から3千m級のスイスアルプスの山々の谷間に通る高速道路を北上する。道路の左右に迫るゴツゴツと岩肌を出した山をまじかに見るだけで迫力がある。

(谷の中を走るスイスの高速道路)

 

(高速道路の休憩所から山々を見る)

 

高速道路もなだらかに曲がりくねっているため高速カーブの連続だ。オートバイで高速道路を走っていいても楽しいし面白い。スイスの物価が高くてもその分楽しませてもらっているからいいかと納得する。(高速道路の路側帯にバイクを止められず風景写真が取れなかったのが残念だ。

 

本日は予算の関係上、今回のツーリングで初めてユースホステルのドルミトリー(4人部屋)を使う。料金は52.スイスフラン(約6千円強)。

 

824日(木)チューリッヒ滞在2日目

 

ガーミン(米国のカーナビメーナー名)のカーナビの調子が悪いのでチューリッヒ市内のガーミン製品取扱い店を探した。最初に訪問したのはボートや山用のガーミン製のGPSを取扱う販売店だった。バイク用は取扱っていないとのことで、バイク用を取扱っている店を紹介してもらう。

 

2軒目の店にスマホのカーナビ(Maps.me)を頼りに、バイクで行こうとするとスマホのカーナビもスイスに来てからは動いたり、動かなかったりで頼りにならない。20年以上前に同地に住んでいた土地勘とだましだましに作動させたスマホのカーナビで何とかバイク用カーナビの取扱店にたどり着いた。

 

当方が現在使用中のカーナビをチェックしてもらい、出来れば修理をお願いしたいと思っていた。

当方が使っているカーナビはガーミン製と言えどもバイクメーカー(BMW)の純正品ということで修理不可とあっさり断られてしまった。スマホのカーナビが頼りないので、新たなカーナビを買わざるを得ない。

 

カーナビは400フラン(約4.4万円)なので、決して安い買い物ではない。買ってから取り付けられなかったらお金の無駄になる。販売店側は当初、カーナビ購入後は自分自身でバイクに取り付けてくれという態度であったが、交渉してなんとか無料で取り付けまで行ってもらう。バッテリーまでの配線ができず中途半端な取り付けになってしまったが、販売店のスタッフには助けてもらった。翌日BMWディーラーに持ち込んでバッテリーへの配線を行ってもらう必要がある。

(購入したガーミン製のオートバイ用カーナビ)

 

(チューリッヒのバイク用品販売店Louisの社員)

 

日本を出発してから無事にここまで来られたのはカーナビのお陰と言っても過言でない。カーナビが無ければ道路が複雑に入り組んでいる都市部の道路や国境を越えるルートなど海図なき海をさまようがごときである。