なんやかんやで、2022年も暦の上では3月ですが、まだまだお寒うございます。
今回、ちょっと長いので、お時間ある方は最後までお付き合い頂けましたら幸いです。
今さら感はアリアリですが、昨年2021年度の私の釣り具ベストバイはコレ。
ティムコ様の「幸釣」。
まさかのバスタックルではなく、
吉田幸二さんプロデュースのタナゴを中心とした小物釣り用ののべ竿です。
用途に合わせて、長さ4通りで、カラーが各3色「ミドリ」「カラシ」「アカ」。
画像真ん中の「カラシ」が一番人気らしいけど、
たしかに超高級和竿にありがちな、
漆塗りっぽい高級感が一番あるから、何か解る気がする・・・・・・。
ちなみに私は長さ別で2本所有していて、どちらも自分のラッキーカラーの「アカ」ですけどね。
今年4月に10周年を迎える当店ヘッドクォーターの新たな展開として昨年から始めた
「ヘッドクォーターアクアリウムプロジェクト」
今では、子供たちを中心にご近所の皆様も魚を見るために遊びに来て下さるようになりました。
当初はサポーターズクラブのメンバー様のレベルアップを図るべく、
ベイトフィッシュそのものに興味を持っていただき、
バスフィッシングに生かしてもらう目的と、
家族サービスでお父さんの点数稼ぎを兼ねて、
御家族参加型で、2019年より始めた「ガサガサ・ベイトフィッシュ勉強会」。
その発展形として、店内に水槽を設置し、日本の淡水魚を飼い始めました。
「どうせなら、自分たちで釣ったり、獲って来た魚を飼いたいよね~。」
「人生一回なんだから、図鑑でしか見たこと無い生物に会いに行きたいよね~。」って事になり、
サポーターズクラブのメンバー様の中から、同志を募り、
派生チームの生物調査選抜「扇条好水隊」(せんじょうこうすいたい)が発足。
自然が作りだした宝石とも言える美しい魚たち。
絶滅危惧種とされる、
今まで、図鑑の中でしか見たことのない珍しい生き物に出会うたびに皆で感嘆の声をあげる・・・。
貴重な日本淡水魚が生息する貴重なフィールド探しに奔走し、
無駄に長い()釣りギョーカイの人脈から得られる情報や、
自分たちで開拓しまくって、
現在に至ります。
私にとって、人生最大の趣味にして、
仕事である、バスフィッシングで使用する1セット、ウン万円もするタックルに比べ、
1本5千円そこそこの、チープな・・・・・いや、メチャメチャリーズナブルな、
このタナゴ竿「幸釣」。
仕掛けや餌を合わせて購入ても、1万円で楽勝、おつりが来ます。
「一生幸せでいたかったら、釣りを覚えなさい。」
とは良く言ったもので、
50を過ぎて始めた「タナゴ釣り」
バスタックルが中心のヘッドクォーター店内に僅かなスペースですが、
「タナゴコーナー」も設置致しました。
こんなジジィになって、このような安価な釣竿に、
これほどまでに大きな感動を与えて貰えるなんて、
予想もしていませんでした。
それと同時に、今まで気が付かなかったことにも気が付きました。
それは、バスやギルなどの外来種が幅を利かせる水域にだって、
貴重とされるタナゴなどの多くの在来種も平気で生息しているという事実です。
ぶっちゃけた話、この美しいカネヒラが釣れた場所なんて、
バス釣り場としてメチャメチャ有名な超メジャーフィールド。
タナゴ狙いの外道にたまにギルさん釣れるし、
我々がタナゴ釣ってるそばで、
オカッパラーの兄ちゃんがバス釣っとるし・・・。
このヤリタナゴさんやアブラボテさんが釣れる川も、
カワムツさんやオヤニラミさんがいた川の下流にも、
ダイレクトに繋がってる場所には、フツーにバスもギルも泳いどるし・・・。
オイ、オイ、外来種撲滅派の皆さんよ~、
バスやギルは在来種食い尽くすんじゃなかったんかよ
なんか、撲滅派の皆さんが唱える定説とぜんぜんちゃうやん
バスギルがおるところにはタナゴはおらんなんて言うもんだから、
おかげで、タナゴ釣れる場所探すのに余計な時間かけちゃったじゃん
つまり、こういった貴重とされる在来種が生息していける環境は、
外来種にとっても住みやすい環境で、
しかも、長い年月をかけて、人間が手出しが出来ない完璧なバランスを保って住み分けている。
もちろん、すべてがそうだとは言いませんが、
河川工事などの環境破壊こそが、こういった在来種が姿を消すトリガーとなってしまうことから、
誰かが金銭的に得をするであろう、そこの部分から目を背けさせるために、
外来種をスケープゴートにしているという説を唱える学者さんもおられるようですが、
非常に有力な説だと思われます。
それを実際に目にする機会を持てたことは、私の人生にとって非常に大きな出来事でした。
いい勉強させて頂いたと思っております。
見てもいないことを想像だけでとやかく言う事なんて、誰だってできますからね。
私は、実際に自分の目で見たこの事実をウチの店に来て下さる御客様に伝えていきたい。
そういう意味では、水槽を設置したことは、いいきっかけとなりました。
たぶん、こういうことを書くと批判されるを承知のうえで、
今までの懺悔の念も込めて正直に書かせて頂きます。
バスを釣ってるときは、タナゴなんてベイトフィッシュの一部としてか考えていなかったので、
正直なところ、その生息域の云々なんて、どうでもいいなんて思っていました。
今思えば、気にも留めてなかったし、
あえて、一生懸命探してまで、見ようとも考えていなかったのだと思います。
そう・・・・。今にして思えば、無関心だったんですよ。
タナゴを含めた小さな日本の魚たちに対して・・・。
ヒドイ話が、
そりゃあ昔に比べて、環境が変われば、
自然淘汰されて、環境変化に対応できない生き物はおらんくなるわけだし、
バス釣り行っても、見ることもねぇーわな・・・・・ぐらいに考えていたんです。
もちろん、すべてのバスアングラーが私のような最低なヤツでは無いと思いますけどね。
ところが、タナゴ釣りをやるようになって、
仲間たちと場所探しをするようになったある日、ある心境の変化に気付きました。
ある日、良さげな水路を覗いた時のことです。
たまたま、明らかに60越えのデカバスの泳ぐ姿を見たのですが、
なぜかその時、トキメキを感じない自分に気付いたんです。
いつものバス釣りに来ていたら、間違いなくテンション爆上がりになるはずなのに、
「いや。いや。いや・・・。今日はキミじゃあないんだよ。」
みたいな・・・・・。
私はそこで、はたと気付きました。
もしかしたら、他魚種を狙う方って、こういう心境なのかな
自分が好きな在来種を食べてしまうバスやギルがいなくなったら、
もっともっと釣れるのに、もっともっと獲れるのになんて思うんじゃないのかな
なんて、外来魚撲滅派の方の気持ちをほんの少しだけ理解しようとした自分に驚かされました。
そんな出来事から、
在来種を狙った釣りをちょっとだけマジメにかじったことにより、
外来種擁護派、外来種撲滅派、自分なりにどちらもの気持ちを理解しようとしつつも、
「なぁ~んだ。結局、多くの人間、自分にとって都合のいい価値観が一番大事なだけやんけ」
と人間のおぞましい自分勝手な底なしの欲望について、
この歳になって、更に改めて考えさせられたのでした。
そして、このことに限らず、お互いのことに無関心であることが、
知らず知らずのうちに大きな誤解を生んで、
解り合えるものも解り合えなくなって、
修復が出来ないくらいにこじれてしまうこともあるから、気を付けなあかんな・・・。
ブリティッシュキングダムの最新の教育理論「エンパシー理論」って、
よーできとるわとも思いましたよ。
・・・ということで、
そんなことを考えるきっかけを与えてくれた「幸釣」が、昨年度の私の釣り具ベストバイです。
「好釣」を作って下さった吉田幸二さん、ありがとうございました。
そして、今回、非常に長文となりましたが、
最後までお付き合い頂いた貴方様、本当にありがとうございました。
バス釣りはもちろん、「タナゴ釣り」や「ガサガサ」イベントもやっちゃいます。
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