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エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

ユナイテッドシネマ浦和での『ハラがコレなんで』初日舞台挨拶。
(第1回浦和映画祭のクロージング上映でもありました)


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本編~5分の休憩を挟み~約30分の短編『ウチの女房がコレなんで』『娘の彼氏がコレなんで』の上映後に、仲里依紗、石橋凌、石井裕也監督が登場!


仲さんは赤のワンピ、凌さんは黒のスーツ、そして石井監督はダンガリー系シャツ&ジーンズの青ずくめ……赤、黒、青となにげにカラーコーディネートしている(?)3人(笑)。


ちなみに、200弱の客席の前から3列目だったので、表情までバッチリ見れました(^^)


3人それぞれの挨拶は~。

仲さん
「この劇場には『ゼブラーマン』の時にも来てまして~中に入った時に、わ~懐かしい~~って思っちゃいました。実は『ハラコレ』は埼玉でも撮影してるんですよ……えと……あれ?どこでしたっけ?」

すかさず凌さんが「新座」とフォロー。

「あ、新座です!埼玉は結構、来てるんですよねぇ」

結構、来てると言っている割には、地名が覚えられない仲さん(笑)。



凌さん
「あのレストランは新座なんですが、喫茶店は蕨で撮りました。実は弟が蕨に住んでまして、撮影の合間に弟のところに寄ってきました」

(浦和から程近い蕨と新座で撮影していたとは!それとラストの高原シーンは福島なのかと思いきや、富士山の近くだったんですね)



石井監督
「本編だけじゃなく、短編まで上映してしまって……長かったですよね?長い時間、本当にすみませんでした。お疲れ様でした」


それからは映画の見どころ、好きなシーン、撮影時のエピソードなどの話となりましたが、仲さんは他の二人が話している時は体をユラユラさせたりして何となく落ち着きがなく、客席にもあまり視線を向けない(笑)。

一番大好きな女優である仲さんと、一番大好きな男優&ミュージシャンである凌さんをいっぺんに見ることが出来て、サイコーの舞台挨拶(約25分)でした!

(生の凌さんを見たのは、ARBの渋公ライヴ以来だから……7~8年ぶりくらいか?)


仲さん、超可愛かった!
凌さん、超カッコよかった!
石井監督、超マイペースだった!(笑)。



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ところで……「黒くてでっかい」って光子の台詞は……体と○○○のどっちを指した言葉なのかなぁ?……と気になってしまったのは……自分だけ?あせるあせるあせる


あと、光子の影響を受けて~つい「オッケー!」と言いそうになってしまう(笑)。





本日初日の『ハラがコレなんで』を観に、ユナイテッドシネマ浦和へ。


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14時40分~の上映後に、仲さん、凌さん、石井裕也監督の舞台挨拶がありますが……


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当日券もあるみたいです。

意外と売れてないのかな……。


『鮫肌男と桃尻女』


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【出演】
浅野忠信、小日向しえ、岸部一徳、真行寺君枝、高杉亘、我修院達也、鶴見辰吾、島田洋八、寺島進、森下能幸、田中要次、堀部圭亮、関根大学、津田寛治


【監督・脚本】
石井克人




“面白くなってきたじゃねえか!”


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山と森がどこまでも続く風景。

叔父・ソネザキの経営するプチホテルに勤める桃尻トシコは、いつかそこから抜け出すことを考えていた。


郵便局で偶然、強盗にあった時にも、自分の貯金を勝手に株を購入する資金に回してしまうソネザキのやり方に絶望していたのだ。

撃たれて床に倒れている血まみれの背中の男。
スキーマスクを被った男は、拳銃を持ち、コートから小型のカセットレコーダーを出してカウンターの上に置いた。

「……プ、ブ……お金……下さい……お金……下さい(キュルキュルと巻き戻して)お金……下さい」


それから2年後、トシコは遂にホテルから脱出する。
退屈な日常、そして冴えない自分にとうとう決別するのだ。

いつものように郵便局に行く振りをして、ジムニーを走らせるトシコは、森の獣道からいきなり飛び出してきたパンツ一枚の男に気を取られ、男を追って来た車と衝突してしまう。
横転する相手の車。


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逃げてきた男は鮫肌黒男。


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追って来たのは、ホーローのオロナミンCの看板をこよなく愛する田抜をはじめとする暴力団の幹部たち。


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失神したトシコを乗せ、鮫肌はジムニーを走らせる。
それが二人の奇妙でクレイジーな逃避行の始まりだった……。


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鮫肌は、組織の金を持ち逃げしていたのだ。


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田抜たちに追われ、二人は逃げる逃げる!


一方、ソネザキは狂暴な殺し屋の山田にトシコを奪い返すことを依頼。
彼女に偏執狂的な愛情を注ぐ彼も、狂ったように二人を追い求めるのだった。


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トシコは、
「もうあそこには戻りたくないんです」
と泣く。

その手を握り森の中を歩く鮫肌。

そしてトシコも無表情な鮫肌が時折みせる無邪気な笑顔に次第に惹かれ始めていた。


まるで死を賭けたゲームのような逃避行。


「たかが一億だろ。ガタガタ言ってんじゃねえよ」
「逃げ切れると思ってんのか?」
「思ってっから逃げてんだろ、バーカ。そんなことより、他の連中は知ってんのかよ?」
「何をだ?」
「テメーがカツラだってことだよ」
「サメハダーー!」


果たして鮫肌とトシコは、逃げ切ることができるのか!?


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退屈な生活から抜け出したい女と、組織の金を持ち逃げした男が繰り広げる死を賭けた逃避行を描いたバイオレンス・アクション。



アメリカン・ニューシネマ(『俺たちに明日はない』)、タランティーノ(『レザボア・ドッグス)』、北野武(『ソナチネ』)などへのオマージュを感じさせる内容。



組の大金を奪って逃げている男に、ひょんなことからその道連れとなった女。
互いにワケありの即席カップルを、奇人変人大集合のメンツがタガの外れた調子で執拗に追いかけ回す。


観どころは、出てくる顔ぶれの異常なくらいの濃さ。

キレまくりの鶴見辰吾、デヴィッド・リンチ的変態キャラで超キモい島田洋八、クールさがイケてる岸部一徳、渋さ全開の寺島進など、実にいい味を出している。

その中でもインパクト絶大なのが、殺し屋の山田に扮する我修院達也だ。
年齢不詳のルックスと声、つながり眉毛、ニットベストをパンツにタックインした奇妙なファッション、腹話術人形のような変な動き、トイレの個室で哀愁たっぷりに熱唱する「ドナドナ」……など、完全に主役を食う目立ちっぷり。

そして浅野忠信に「好き」と告白(?)する時の恥じらいの表情が妙に可愛い(笑)。

そんな彼がクライマックスで見せる壮絶なる銃撃戦!(これが意外にもカッコいいのだ)

この作品がキッカケで再ブレイクを果たし、石井作品の常連にもなった我修院の演技に釘づけになること必至。
(ちなみに特典映像のインタビューでは「浅野君はうちの息子より一つ年下」と言っていた)



オフビートなギャグと過激なバイオレンスシーン、コミックタッチの演出、スタイリッシュな映像が秀逸で、特にオープニングのタイトルバックは痺れるほどのカッコよさ!

ちょっと切なくて小粋なエピローグもサイコーです。


それから遊び心的要素が随所に挟まれているあたりもよい。

脇役たちがストーリーとは全く関係のないどうでもいい話を延々とするところなんか、完全にタランティーノのパロディだし、ホーロー看板マニアの田抜が子分に蘊蓄を傾けるシーンも可笑しい。
「コンちゃんのオロナミンCの看板に、黄金バットかアタックNo.1の絵柄が入ってるのがレアなんだよ。あと巨人の星な。これが、なかなかないんだ」


劇場公開時以来だから~約12年ぶりに観たのですが、やっぱ面白い!

‘石井ワールド’炸裂の怪作です。


ところでタイトルの‘桃尻女’は~~日活ロマンポルノの隠れた名作(?)『桃尻娘』からインスパイアされて付けられたんですかね?あせるあせる