エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて -13ページ目

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

日刊スポーツ映画大賞の新人賞受賞は井上真央。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-Image001.jpg


て、井上真央が新人!?

去年、この賞を仲さんが獲得した時も「仲さんは新人!?」と思ったけど……映画賞の新人基準って、何だかよく分からないあせるあせる

井上真央と新人賞を争ったもうひとりは、芦田愛菜らしいです。



ちなみに自分が思う今年の新人賞は、有村架純、竹富聖花、大野いと、梶原ひかり、草刈麻有、浜野謙太あたりかな~と。



〈第24回日刊スポーツ映画大賞〉

・作品賞 『一枚のハガキ』
・監督賞 新藤兼人(『一枚のハガキ』)
・主演男優賞 松山ケンイチ(『ノルウェイの森』『うさぎドロップ』『マイ・バック・ページ』)
・主演女優賞 宮崎あおい(『神様のカルテ』『ツレがウツになりまして』)
・助演男優賞 西田敏行(『ステキな金縛り』『はやぶさ』)
・助演女優賞 加賀まり子(『神様のカルテ』『洋菓子店コアンドル』)
・新人賞 井上真央(『八日目の蝉』『太平洋の奇跡』)
・外国作品賞 『英国王のスピーチ』
・石原裕次郎賞 橋本一監督(『探偵はBARにいる』)



『アフタースクール』


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-s.jpg


【出演】
大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、常盤貴子、田畑智子、伊武雅刀、北見敏之、山本圭、大石吾朗、沼田爆、ムロツヨシ、佐藤佐吉、長江英和、中山祐一朗、森田ガンツ


【監督・脚本】
内田けんじ 




“甘くみてるとダマされちゃいますよ”




母校の中学校で教師をしている神野と、サラリーマンの木村は中学時代からの親友同士。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~01.jpg


産気づいた木村の妻を仕事で忙しい彼の代わりに神野が病院まで送りとどける。


一方、‘大人のおもちゃ屋’を営みながら、裏社会で‘なんでも屋’も営む北沢のもとに、「木村という男を探して欲しい」という人物が現れる。

男はきちんとした身なりで普通のサラリーマンのようだ。

木村の手がかりとなる資料には女と写っている一枚の写真が入っていた。
木村は、一流企業のサラリーマンで、たいそうモテる男として社内では有名だったらしい。

単なる浮気調査にしては報酬が良すぎることに疑問をおぼえるが、北沢は調査に乗り出した。


北沢はまず、木村の母校の同窓会サイトから情報を得、卒業アルバムに掲載されている連絡先を手に入れるため、彼が卒業した中学へとやってきた。

島崎と名乗り、同級生のふりをして、うまく潜りこもうとするが、なんとそこには木村と本当の同級生の神野がいた。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~05.jpg


「島崎だけど……覚えてないよな?」
「う~ん……うっすらと覚えているような、いないような」


はじめは嘘がばれるかとびくびくする北沢だったが、神野は真面目で人が良く、北沢のいうことを疑ってもいない様子。

「同級生の佐野さんって覚えてる?彼女が昨日お母さんになったんだよ。だから木村は病院にいるんじゃないかな」

神野が木村の多くの情報を持っていることがわかった北沢は、うまく利用し、木村を探す手伝いをさせることにするが……。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~03.jpg


二人は、木村を探す依頼をもってきた男を尾行し、男が木村の働く会社の上司であることを知る。
そしてその上司は、たちの悪いヤクザと繋がっていた。

情報屋の話によると、片岡は、自身が経営する高級クラブで働いた女・あゆみの行方を捜しているという。
木村の会社はその高級クラブを頻繁に利用していた。


北沢は「ヤクザの女に手をだした木村が、女房子どもを捨て、女と一緒に逃げたのではないか?」と推測する。

しかし神野は、
「木村はそんなことをする奴じゃない」


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~02.jpg


そこに神野の携帯に車がレッカーされているという連絡がはいる。車は木村に貸していたのだった。
二人が車が駐車されていた場所に向かうと、目の前には古いマンションがあった。

北沢はそのマンションに二人がいる可能性が高いと考え、マンション入口に取り付けられた防犯ビデオを手に入れると……そのビデオには紛れもなく木村と写真の女が映っていた。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~04.jpg


ショックを受け、呆然としている神野を北沢はお役御免ととばかりに追い払う。


木村の居場所は分かった。
後は依頼人とヤクザ、どうやって双方からうまく金を引っ張ろうか。
北沢は狡賢く考えをめぐらす……が、実は木村は意外な場所にいた!

ここから事件は、一転、二転の急展開、誰もが想像をしない結末へと動き出す!


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~00.jpg




社会に出てそれぞれ違う世界を持ってしまった3人の同級生(?)が、その微妙な関係性から巻き起こす大人の放課後(アフタースクール)を描くサスペンスコメディ。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i.jpg



浮気調査と思われる依頼からあるサラリーマンを探す探偵。
その行方と何よりも彼の身の潔白を信じ、探偵に同行するサラリーマンの親友の中学教師。
他人を欺き賢く立ち回って生きてきた男と、生真面目で頑固な男という正反対のでこぼこコンビが真実を追うコミカルなバディ・ムービー?……かと思いきや、中盤以降からは予想もしない展開に!

‘頭をフル回転させないとついていけない’のキャッチフレーズ通り、複雑な構成、怒涛の展開、きっと騙される、大どんでん返しの連続!

何気ないシーンや何てことない台詞が、後に重要なキーワードになっていたりするので、一瞬たりとも目が離せない。

ボケッ~~と観てたら、何がどうなってこうなってああなっんだ???……とパズルがバラバラになったみたくごちゃごちゃになっちゃいますあせるあせる


信じていたものが一気にひっくり返るような……想像を遥かに超えた展開が待ち受けている!
まんまと騙されつつ、おもいっきり楽しめる痛快作です。


最初は胡散臭い探偵・北沢(島崎と騙る)が物語の中心となって進んでいきます。

それに振り回される中学教師の神野。

「全然、訳がわかんないよ。ちゃんと説明してくれよ」

一方、神野の親友でエリートサラリーマンの木村は冒頭で謎の女と姿を消してしまい、しばらく画面には登場してこない。

ところが中盤以降は、今度は神野が物語の中心となって展開していく。
何も知らなかったはずの神野は実は……。


そしてやっと木村が姿を現すと、物語は急展開に突入!



唐突に本筋とは関係なさそうな人物が登場したり、エキストラに毛が生えた程度のチョイ役かと思った人物がなにげに重要な鍵を握ってたりするし、また辻褄が合わなかったり、意味不明の台詞が不意に飛び出す。

そんなちょっとした違和感をしっかり頭に留めておかないと、モヤモヤ感が拭えないままエンディングを向かえてしまうでしょう?!

パズルがピタッとハマったかのような結末は、爽快感を味わえる。



豪華顔合わせ、大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人の劇団出身主演トリオが最高です。

脇役にも劇団出身者が多く出演しているあたりにも注目を。


『カメレオン』


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-PL.jpg


【出演】
藤原竜也、水川あさみ、塩谷瞬、豊原功補、波岡一喜、柄本佑、菅田俊、萩原聖人、平泉成、谷啓、犬塚弘、加藤治子、岸部一徳


【監督】
阪本順治




“いたずらに時間だけが過ぎていく……”




カメレオンのようにいくつもの顔を持つ野田伍郎は、何の疑いも持たれず安い詐欺を繰り返し、金を奪ってきた。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~03.jpg


そんな色のない世界に紛れるように生きる伍郎。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~04.jpg


ある日、仲間たちといつものように結婚詐欺に成功した帰り道で……偶然、政府要人の拉致現場を目撃してしまう。

それが原因で命を狙われるようになり、仲間たちが次々と殺されていく。

消えていく仲間たちと伍郎の居場所。


伍郎が街で知り合った占い師の小池佳子も事件に巻き込まれてしまい……。


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~02.jpg


ゆっくり危険な色を身に纏い、怒りに震えた伍郎の復讐がいま始まる!


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-es~02.jpg


「右手一本で、待ってる」


エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて-i~01.jpg




若きアウトロー・伍郎とその仲間が、国を揺るがす大事件の重要参考人の拉致現場を目撃したため、闇の組織に狙われる姿を描くクライム・アクション。



元々は、松田優作の‘遊戯シリーズ’第2弾『カメレオン座の男』のタイトルで、丸山昇一が脚本を書き下ろして企画されたもの。
(藤原竜也が演じた役を優作が演じていたかもしれないのだ)



前半はちょっとかったるい展開だが、中盤以降は一気に加速する。

ド派手なアクション、カーチェイス、逃走劇、逃避行、悲劇、アジトへの突入、銃撃戦、そして最後は国会での報復と、息つく隙を与えない。


ラストでは伍郎が国会に乗り込んで証拠写真を議員たちにばらまくシーンで、左手が義手だったことが判明する。
ん?伍郎は一体いつ左腕を失ったのか???
それに関しては一切の説明はされないままなのだが、銃撃を浴びて崖下に転落した際、左腕に致命的ダメージを負い切断?!

そういえばその前の敵のアジトに殴り込むシーンでは、右腕一本で戦っていたような?



ハードボイルドというよりも主人公の伍郎と仲間たちによる青春群像劇の要素の方が強いかも。
優作の映画で例えるなら『あばよダチ公』的な感じでしょうか。



藤原竜也は激しいアクションも自らこなし、かなり様になっている。

しかし、この作品が優作の主演が前提として書かれたと考えると、どうしても‘あぁ、これが優作だったらな……’と想像しながら観てしまうのは、藤原竜也に失礼か?!

ドレッドヘアーにサングラス、ヒゲに黒ずくめの衣装とワイルドな雰囲気を醸し出してはいるものの……あのベビーフェイス故にちょっとした違和感は拭えない。
だが、さすが演技派。見せるところは、しっかりと見せてくれます。

桂子が銃弾に倒れ、自分も撃たれて転落した後の怒りに燃える表情と目の演技は、凄いの一言。