
【出演】
桜庭ななみ、川村エミコ、白鳥久美子、中村倫也 、村杉蝉之介、荒川良々、中村蒼、蓮佛美沙子、草野イニ、友近、福田転球、小泉今日子、森下能幸、堀部圭亮、田中哲司
【監督】
藤田容介、松梨智子、呉美保、関口現、筧昌也
“4人の「サビ男サビ女」が繰り広げる……めくるめくサビ・ワールド!”
〈1〉「ハゲマシガールズ」
‘何が何でもハゲましたがる女’

~他人の応援を生きがいにする女子大生~
友人と3人で‘ハゲマシガールズ’を結成し、歌って踊って多くの人たちを励ましているチハル。
しかし、あることがきっかけで彼女の暗い過去が浮かび上がり……。
チハルは、女神?天使?菩薩?
それとも……偽善者?
〈2〉「Boy? meets girl.」
‘愛のために女になろうとする男’

~片思いの彼女のために女装する高校生~
地味で目立たない高校生の村椿幸之助。
ある日、友人に無理矢理女性メイクをされると、まるで別人に変身!
女として自信をつけた幸之助は、憧れのクラスメートの美少女・香織に女として近づくが……。
〈3〉「くれえむないと!」
‘とことんクレームをつける女’

~クレーム魔のOL~
電気が点かず、電力会社にクレームを入れる一人暮らしの楠原繭子。
すると電力会社の男性社員が訪れ、慣れた様子でテキパキとクレームを処理していく。
気分がよくなった繭子は、男を食事に誘い……。
〈4〉「せびろやしき」
‘カワイソウをほっとけない女’

~行き場のないリストラ・サラリーマンを次々と拾ってきてしまう主婦~
主婦の真弓は、公園で背広姿の平田とバッタリ。
リストラをされたという平田に同情した真弓は、彼を家に連れ帰る。
翌日も真弓は、背広の男を連れ帰り……またその翌日も……またまた翌日も……。
こうしていつしか岡田家は20人以上の背広姿の男たちで溢れかえるようになる!
しかしその時、夫が帰宅してきてしまい……。
いつも突飛な行動を取ってしまう個性的な‘サビ男サビ女’を描いた4編から成るオムニバス。

AメロBメロをすっ飛ばして、いきなりサビから入るような超個性的なキャラクターのサビ男&サビ女。
普通の人たちから見るとかなり突飛に見える彼らの行動も、よく見てみると、実は自分の衝動に正直に従って一生懸命やっているだけ。
そんな愛すべき(?)キャラの4人が巻き起こす奇想天外なショートコメディ。
〈1〉は、かなりシュール。
靴紐を結べず四苦八苦している学生、ジャムの蓋が開かずに困っている喫茶店のマスター、52歳のプロ野球選手などを奇妙な歌と踊りで応援するハゲマシガールズ。
最後には自殺をしようとするサラリーマンまで「死ねー!死ねー!」と応援(笑)。
桜庭ななみ演じるチハルが、なにげにバイオレンス少女なのも可笑しい。
たんぽぽの二人の超棒読みの台詞回しや(わざと?)荒川良々のすっ惚けぶりもサイコーです。
くっだらない内容ですが、ツボに入りまくってしまい……ずっと笑いっぱなしでした


〈2〉では、中村蒼演じる地味~~でいるのかいないのか分からないような高校生が女装をした途端、その美形から……街を歩けば超モテモテの大人気に。
でも、どう見ても男なんですけどね(笑)。
女装をした顔は、何となく高見沢俊彦に似ていなくもない?
〈3〉は、クレーマー女と、電力会社のクレーム処理男が……ただならぬ関係に?
友近がいきなり肌を露出した格好で部屋に入ってきて誘惑するシーンは、エロいんだけど……なぜか笑えます。
そして最後は、くんずほぐれつの凄まじい展開に!?
〈4〉は、捨て猫を拾ってきてしまう癖があった主婦が、捨てサラリーマン(?)を次々に拾ってきてしまうお話。
彼らは(約20人!)毎朝、主婦の家に出勤(?)してくることになり、夕方までダラダラしながら時間を潰す。
たまにやる仕事といえば……ゴキブリ退治(笑)。
ラストのオチは、ある意味切ないかも。
いつもニコニコしているキョンキョンの表情が魅力的です。
また森下能幸は、いかにもリストラされそうな雰囲気の人なので、異常ににハマっている(笑)。
4編ともそこそこ面白くて、頭の中を空っぽにして観るには最適のオムニバス映画でした。