『プラネット・テラー in グラインドハウス』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『プラネット・テラー in グラインドハウス』


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【キャスト】
ローズ・マッゴーワン、フレディ・ロドリゲス、ジョシュ・ブローリン、マーリー・シェルトン、ジェフ・フェイヒー、マイケル・ビーン、ブルース・ウィリス、クエンティン・タランティーノ、ダニー・トレホ


【監督・脚本】
ロバート・ロドリゲス



“ゾンビと陰謀に立ち向かうセクシーなアクション・ヒロインたちの魅惑!”




テキサスの田舎町。

米軍基地の部隊長マルドゥーンは科学者のアビーを相手に、恐怖の生物化学兵器の取引をしていた。

しかし、アビーが予備の試薬を隠し持っていることを知り、追いつめる。

ピンチに陥ったアビーは実験装置を射撃。

そこから噴き出した恐怖のガスが人々を溶かし、町中にはウィルスの感染者が増殖!

人々を恐ろしく凶暴なゾンビ状態の“シッコ(感染者)”に変えてしまった!


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その頃、ゴーゴーダンサーのチェリーは、2週間前に別れた恋人のエル・レイと再会するが……彼とドライブ中にゾンビに襲われ、片脚を喰いちぎられてしまう!


一方、女医のダコタは横暴な夫のブロック医師を捨てて息子を連れ、レズビアンの恋人タミーと逃げる計画を立てていた。


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ところが、ゾンビの犠牲となったタミーが悲惨な死体となって病院に担ぎ込まれ……妻の裏切りを察知したブロックはダコタに魔の手を伸ばす。


やがて町中にゾンビが溢れ出す!


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片脚に木製テーブルの脚を突き刺して逃げ延びたチェリーとレイ、ヘイグ保安官やその兄のJT、ダコタら、生き残った人々はゾンビと戦いながら逃避行するが、途中でマルドゥーンに捕らえられてしまう。

そこには、邪悪な米兵たちとゾンビを相手にした、さらに壮絶な戦いが待ち受けていた。


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レイと共に、町を救うべく立ち上がったチェリーの出で立ちは、ビキニ&ミニスカ姿、失くした脚先にはマシンガンを突き刺している!


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ダコタの武器は、まるでガンマンのようにガーターベルトに差した注射針!


そして、チェリーが装着した怒りの“片脚マシンガン”が火を噴き出す!


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あっと驚く奇想天外な近未来ホラー・アクション。


60年代~70年代に盛栄を誇った、インディーズ系スタジオ製作のポップでキッチュな低予算映画=‘グラインドハウス’映画にタランティーノ&ロドリゲスがオマージュを捧げた怪作。


ドキドキワクワクする映画体験を異常なほどの拘りで進化させ、今の映画にはないパワーと自由、限界知らずのセンセーショナルな描写の数々に敬意を表しながらも単なる再現ではなく、斬新なオリジナリティと超ブッ飛んだ展開、超エキサイティングなエンターテインメントに仕上げています。


『ニューヨーク1997』『サンゲリア』『ゾンビ』等をベースに、独自の過激なアイデアが満載!

(ゾンビ軍団に捕まった人間が、行きたまま身体を引き裂かれるシーンは『死霊のはらわた』へのオマージュ?)



古い映画特有の使い古しのフィルムに付いた傷や飛び、焼け、リールの喪失と……細部まで徹底的に再現。

いきなり画面が黒くなり‘フィルムが喪失してしまいました。不手際をお詫び致します。支配人’というスーパーが出たと思いきや、唐突に次のシーンが映し出されてしまう演出には大爆笑!

現代的なアクション描写とのコントラストが面白い効果を生んでいます。


そして個性的すぎるくらい個性的なキャラクター、超超超残酷描写にド派手アクション、バイオレンス、ちょびっとお色気と……すべてにおいて過剰なサービス精神が炸裂です。

かと言って単なるオバカ映画ではない!

主役からサブキャラまで……登場人物たちのユニークさと、彼らが抱える内面の複雑さもきっちり描き出しているのです。


しかし出てくる奴らはどれもこれも変人ばかり!?

バーベキュー店のオーナーであるJTは、ゾンビが襲ってこようが大爆発が起ころうが、気がかりなのはバーベキューのレシピだけ(笑)。

死と隣り合わせの状況だってーのに、
「塩だ!これまでのソースには塩が足りなかったんだ」


マッド・サイエンティストのアビーは、人間の睾丸コレクションに命懸け。(ビニール袋に入れて大切にしているあせるあせる


冷酷な米軍部隊長は(演じるはブルース・ウィリス!)最後にはとんでもない姿に変身してしまう!


何故だかやたらと強いエル・レイは、子供用のミニバイク(笑)で疾走しながら、ゾンビ軍団を蹴散らす……が、その様は妙にヘン。


極め付けはタランティーノ演じる米兵、その名も‘レイプ魔ナンバー1’(笑)。
チェリーとダコタをレイプしようとして逆襲され……映画史上、最も悲惨で(?)笑える最期を遂げる!


そして‘片脚マシンガール’のチェリー。
(彼女はゴーゴーガールを辞めてコメディアンを目指そうとしている)

片脚を失ったことに気付いた時の第一声は……
「こんな姿じゃ誰も笑ってくれない!」



ロドリゲスの奇天烈な発想と描写力に、圧倒されっぱなしの痛快作でした!