『デス・プルーフ in グラインドハウス』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『デス・プルーフ in グラインドハウス』


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【キャスト】
カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソン、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ヴァネッサ・フェルリト、シドニー・タミーア・ポワチエ、トレイシー・トムズ、ローズ・マッゴーワン、クエンティン・タランティーノ


【監督・脚本】
クエンティン・タランティーノ




“殺るか、殺られるか? 車が凶器の殺人鬼VSバッドガールズ”




テキサスの夕暮れ時。


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オースティンのラジオ局で一番の人気DJ、ジャングル・ジュリアは親友のシャナ、久しぶりに地元に戻ってきた大学時代の女友達アーリーンと一緒に街へ繰り出し、一夜の気晴らしをすることに。


そこにはお気に入りのバー、グエロスからテキサス・チリ・パーラーへとハシゴする彼女たちを、密かにつけている男の影が……。

ドクロマークの付いた不気味なシボレーを乗り回し、顔に傷痕のある謎の中年男、スタントマン・マイクだ!


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ジュリアたち3人や、バーに居合わせたパムは、会話するうちにこの男への警戒心を緩めていく。


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しかし、パムを送るために車に乗せた彼は突如、恐るべき豹変を遂げて……。

“デス・プルーフ(耐死仕様)”を施した改造シボレーを愛車として乗り回すこの男は、実はとんでもないサイコ野郎だったのだ!

彼は突然、車を凶器とし、殺人鬼の顔を露わに!


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14ヶ月後。
テネシー州で映画撮影に携わっている、スタントウーマンのキムとゾーイ、メイク係のアバナシー、新進女優のリーは、ぽっかり空いたスケジュールを有意義に過ごそうと計画。


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ゾーイの希望で『バニシング・ポイント』に出てきた70年代型ダッジ・チャレンジャーに試乗しようということになる。


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ディーラーの元にリーを置き去りにして、アクロバティックなスタントライドを楽しむ3人。

ゾーイはボンネットに乗ってごきげんだ。


そんな彼女たちに目をつけたのが……あの男、スタントマン・マイクである!

いきなり車をぶつけてきて襲うマイク。

しかし、選ぶ相手を間違えた!
彼女たちは、やわな女のコたちとはわけが違う!

『バニシング・ポイント』『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』『バニシング・イン・60』『爆走トラック'76』といったカーチェイス映画をこよなく愛するスタントガールたちなのだから!


女たちの怒りが爆発し……殺人鬼の挑戦を受けて立つ、タフな女たちの強烈すぎる猛反撃が始まった!




バッドガールズの壮絶な復讐劇がテーマのノンストップ・カーアクション・ムービー。



ショッキングなスラッシャー映画に、復讐に立ち上がるヒロインを描いたエクスプロイテーション映画、カーアクションなど、様々なジャンルを混ぜ合わせ、さらにオリジナリティをたっぷり注入!


『プラネット・テラー』と同じくこちらもグラインドハウス特有の使い古しのフィルムに付いた傷、リールのダブりや飛びを再現しつつ、現代的なスパイスもふんだんに効かせてあります。


描かれるのは、ワイルドでたくましいバッドガールズのリアルな世界と恐怖と興奮のドライブ。



予想を裏切る展開、恐怖とユーモア、ハラハラドキドキ、興奮とサプライズに満ちていて、特にタランティーノならではなのが、ストーリーとは全く関係のない会話のテイスト。

恋愛やセックス、オトコの品定め、マニアックな映画話など、開けっぴろげでリアルな会話が繰り広げられる。
(ガールズ版『レザボア・ドッグス』とも言える!?)



クライマックスは、サイコ野郎と対決する最高にスリリングでエキサイティングなカーチェイス。 

CGを一切使わず、ごまかしなし、100パーセント本物、空前絶後のアクション。
そしてラストに待っているのは……思わず大爆笑&大拍手のスカッと爽快なエンディング!
(デカデカと‘THE END’と出るところも良い!)



キャスティングも絶妙。

『キル・ビル』『キル・ビル Vol.2』でユマ・サーマンのスタントをしていたゾーイ・ベルが本人役で登場し、危険なスタントをすべて演じています。(激ヤバのカッコよさ)


それからチアガールの衣装を着たリー役のメアリー・エリザベス・ウィンステッドがメチャメチャ可愛いドキドキドキドキドキドキ


他にも個性的なバッドガールズが勢揃い!


一方、カート・ラッセルが演じるスタントマン・マイクは、『ニューヨーク1997』の悪党‘スネーク’以上の過激キャラ。

スピルバーグの『激突!』を彷彿とさせるような……豪快なテクニックで車を操るサイコ野郎ですが、悲惨な最期を迎えてしまいます。

「俺が悪かった。ごめんなさい!頼む、許してくれ!」

しかし、バッドガールズは容赦のカケラもない!

もう勘弁してやりなよ……と思わず同情してしまうくらいボコボコメタメタ状態にした末……トドメとばかりに……( ̄□ ̄;)


それと『プラネット・テラー』の女医・ダコタが登場する遊び心的シーンにも注目を。



タランティーノやりたい放題の痛快な一本でした!