『Sweet Rain 死神の精度』 | エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

エルドラド 「時をかける言魂」 『時かけ』と仲里依紗に魅せられて

ただの戯れ言?!またはエッセイのようなもの。
そしてボクは時をかける。

『Sweet Rain 死神の精度』


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【出演】
金城武、小西真奈美、光石研、田中哲司、石田卓也、村上淳、小野花梨、唯野未歩子、奥田恵梨華、吹越満、富司純子、嶋田久作、菅田俊、森下能幸、山中崇


【監督】
筧昌也



‘人間の最期をプロデュースする、
それが死神の仕事です’



職業・死神。
業務・7日間人間を観察し“実行”(死)か”見送り“(生かす)かを決めること。
名前・千葉。(死神の名前はなぜか町名や地名)
特徴・雨と白い手袋と黒い犬。(この死神は雨男)
趣味・ミュージックを聴くこと。(ジャンルは問わず)
 
注意点・素手で人間に触れると失神してしまうので、必ず白い手袋を着用せよ。
弱点・人間界の新しい言葉に疎いこと。



死神が現れるのは、人が不慮の死を迎える7日前。
観察期間の後、「実行」(死)か「見送り」(生)かを判断するのが仕事だ。


そんな死神の楽しみは、さっさと仕事を済ませ、CDショップで「ミュージック」を聴くことである。
彼曰く、「ミュージックは‘人類最大の発明品’だ」
死神の仲間たちは、皆ミュージックが大好きで、CDショップに屯している。

今日も雨の中、死神(千葉)は待っていた……7日後に死を遂げることになっている新しいターゲットを……藤木一恵・27歳。とある家電メーカーの苦情処理係。
仕事を終え疲れ果てた彼女が会社から出てきた。

家族を亡くし、恋人にも先立たれた薄幸の女性だ。


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しかし、ひょんなことから売れっ子の音楽プロデューサーが彼女の美声に惚れ込み、歌手にならないかとスカウトされる。

「彼女の声は、そんなに凄いのか?」
「歌うために生まれてきたような本物の声だ」


一恵の将来を期待し、千葉は「見送り」にする……。
「彼女は目的を果たしていない。‘見送り’だ」


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次のターゲットは、40歳のヤクザ・藤田。
彼は、アニキを殺した敵対する組の栗木を狙い、逆に狙われてもいる。

千葉は情報屋として接触。

「アニキの仇を討つまでは死ねない」

藤田が栗木を殺したのを見届けてから……
「目的を果たしたから‘実行’だ」


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3人目のターゲットは、70歳の美容師。
彼女は海の見える丘の上にある場所で美容院を営んでいる。


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千葉は客として接触するが、ある頼みごとをされて……彼女の目的のために尽力を。

彼女が目的を果たした時に千葉が下した決断は……そして彼女の正体は、なんと……。




不慮の死を遂げる事になっている人間の前に現れ、観察期間の後に死か生かを決める役目の死神が、音楽の才能ある女性を「見送り」にした事から様々な人の運命が少しずつ変わっていく様を描いた、伊坂幸太郎原作のファンタジックストーリー。


人間界に現れるときはなぜかいつも雨という風変わりな千葉。
一見クールだが、どこか天然。独特の超然とした佇まいが、チャーミング&ユーモラスで、なにげに優しい一面も持っており……死神というよりも天使に近い存在!?


物語は、過去(1985年)・現在・近未来(2028年)を舞台に展開。

(時代にあわせて変わっていく、千葉のルックスも見所のひとつ)
 


三つの話が運命的な流れでリンクしていて、それがラストに判明します。


原作では、‘ブティックに勤める男と客の女性’のエピソードが、全体のの‘核’とも言える話になっていたのですが、それがカットされていたのは残念。



尚、エンディングには藤木一恵の曲が流れます。