
【出演】
田口トモロヲ、PANTA、大久保鷹、梶原譲二、ARATA、荻野目慶子、柄本時生 、比嘉愛未、赤瀬川源平 、流山児祥、仲野茂、若松孝二、松田政男、四方田犬彦、瀬々敬久
【監督・脚本】
足立正生
空港襲撃作戦メンバーのMは、二人の仲間と作戦を実行。

空港襲撃は成功し、仲間は自決するが、Mの手榴弾だけが不発に終わり、ひとり取り残され逮捕されてしまう。
殴る蹴るの私刑を受けるM。
「WHO ARE YOU?」
「NO NAME SOLDIER」
反抗的な態度を崩さない。
そんな彼を待っていたのは……激しい拷問、そして“豚の飼育”と呼ばれる人体実験だった!
「YELLOW PIG!」
「殺せ!殺してくれ!殺してください!」

真っ暗な狭い箱の中で、ポツン、ポツン……とひたすら繰り返される水滴拷問。
それは次第に脳をかち割る轟音となり、その反復するリズムとともに少年時代の記憶が蘇ってきて……。
そして次第に狂い始め、虚構と現実の間をさ迷い続けるようになっていく。

リッダ空港事件の主犯の一人・岡本公三をモデルに、幽閉された人間の心理を描いたに衝撃作。
また足立監督自身も幽閉経験者だけに、リアルすぎるくらいリアルな描写の連続で容赦は一切なし。
まさに凄まじいの一言!
田口トモロヲが本当に狂ったかのような鬼気迫る演技を見せてくれます。
(かなり怖い)
それから、頭脳警察のPANTA、アナーキーの仲野茂が重要な人物として登場するのが、ロックファンには嬉しい。
そして回想シーンで、田口トモロヲの少年時代を演じる柄本時生。
比嘉愛未を相手にかなり濃厚な(?)演技を……。
エクスタシーに酔いしれる表情は必見です?!
70年代のアングラ映画的雰囲気の臭いが漂ってくる内容の作品でした。