Billy ButterfieldことCharles William Butterfieldは、Ohio州Middletown出身のTrumpet/Flugelhorn/Cornet奏者でBandleaderでもあった。主に30年代後半から約半世紀にわたって活動を続けたMusicianであるが、元々はTransylvania Collegeで医学を学んでいたという。その頃からバンド演奏を始めており、Trumpet奏者として成功を収めた後、医学の道はあきらめたようだ。Billy Butterfieldといえば、個人的には2歳年上の美麗なToneと小粋なフレーズで魅了するTrumpet/Cornet/Guitar奏者Bobby Hackettと組んでBobby Hackett, Billy Butterfield名義でVerve Recordsから68年にリリースした『Bobby / Billy / Brasil』である。BrasilからSivucaとLuiz Henriqueが参加してJazzのStandardをBossa Nova風にArrangeしているのだが、同時期の同じようなConceptで生まれた作品の中では断トツの輝きを放っている隠れた名作である。ここでは粋な才人HackettはCornetを吹き、ButterfieldはTrumpetを吹いているのだが、SivucaはAccordion、Henriqueはギターのみならず、Mary Mayoと共にScatとChorusも披露して、これが極上の響きとして至福の瞬間をを生みだしている。Cornetで絶品のToneと洒落乙なフレーズを繰り出すHackettは最高だがButterfieldも負けてはいない。Bob CrosbyやArtie Shaw、Les Brown、Benny Goodmanの楽団で活躍し、40年代に自身も楽団を率いたButterfieldは、New York CityのEddie Condon'sやNick's (Nick's Tavern)といったJazz Clubにも出演しGoodmanやEddie Condonのバンドとも共演した。Trumpet奏者としてのButterfieldはHackettという偉大な先達の後塵を拝す感はあるものの、Big Band華やかなりしSwing Dixieland Jazzの時代から生き抜き、50年代から80年代までも作品を残してきた功績はもっと認められても良いMusicianである。
『Soft Strut』は56年にNew York Cityで録音されたBilly ButterfieldとThe Modern Dixieland Stompersと名付けられたバンドの演奏を収録したアルバム。SpainのBarcelonaにある、その筋にはお馴染みFresh Sound Recordsから2001年にリリースされている。Abraham 'Boomie' RichmanのTenor Sax、Bass Clarinet、Hal McKusickのClarinet、Lou McGarityのTrombone、Moe Wechslerのピアノ、Milt Hilmanのベース、Don Lamondのドラムスというメンツ。
The Andrews Sistersで知られる“TI-PI-TIN”はWechslerのご機嫌なピアノで始まりウキウキするようなThemeに続いてRichmanのTenor Sax、McKusickのClarinet、そしてButterfieldのTrumpetソロが最高である。
タイトル曲“Soft Strut”もWechslerのピアノに導かれ、マッタリ日曜の午後に聴くにはうってつけの心が和むナンバー。RichamanのBass Clarinetが良き。
The Andrews SistersやBillie Holidayの名唱で知られる“Says My Heart”は小気味よく軽快にSwingする。MuteされたTrumpetの響きがご機嫌。
Louis ArmstrongやElla Fitzgeraldで知られる30年代のPopular Jazz Song“I’ve Got The World On A String”。雰囲気タップリすなあ。
36年公開の映画『Rhythm on the Range』でBing Crosbyが歌った“I’m An Old Cowhand”も心躍るSwingyな演奏がご機嫌である。
“All Right, Be That Way”も高揚感に満ち溢れたひたすらピーハツな演奏が気持ち良すぎで最高。
小気味よくSwingするBenny GoodmanやArt Tatumで知られる30年代のStandard“I Would Do Anything For You”。
Lou McGarityのTromboneがイイ味出している“He’s A Devil In His Own Home Town”。 Wechslerの跳ねまくるピアノ・ソロもご機嫌。
アルバム最後をシメるのはNat King Coleで知られる“Somewhere Along The Way”。これはジワッと沁みますなあ。
◎Summertime~Oh, Lady Be Good!/Billy Butterfield
(Hit-C Fiore)
