Tease/Tease | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Teaseといえば2人の鍵盤奏者Rex SalasChuckii Booker、Vocalist Kipper Jones、ギタリストThomas Organ、という優れたMusicianを生んだLos AngelesのFunk Band。70年代後半から80年代にかけて活動していたが、彼らの存在を知ったのはメンバーのSolo Albumからであった。90年代にリリースされたSingerのKipper JonesのSolo Albumと、アルバム1作で脱退してしまったRex Salasの後任の鍵盤奏者Chuckii Bookerの89年リリースの1st Solo Albumは結構聴いていた思い入れのある作品で、遡って、彼らが在籍していたTeaseのアルバムを聴くようになって、その魅力にハマってしまったのだった。77年にLos AngelesでベースのCornelius Mims、ギターのThomas Organ、鍵盤のRex Salas、VocalのKipper Jones、ギターのJosef Andre Parson、Thomasの兄弟のドラムスDerek Organらによって結成された7th Heavenというバンドが母体となっている。79年バンド名をTeaseに変えるとSession Drummerとして活躍していたOllie E. Brownの推薦でRCA82年に契約を結んでいる。83年にOllie E. BrownのProduceでDebut Album『Tease』をリリースしている。アルバムもElectro-FunkなSingleFlash”、“What Should I Do”も残念ながら不発で、鍵盤奏者Rex SalasとベースのCornelius Mims、ギターのJosef Andre Parsonは脱退してしまう。86年にリリースされた2nd Albumとなる本作では当初からバンドに関わり前作にも参加していたバンドのブレーン的存在の鍵盤奏者Chuckii BookerがSalasを受け継ぎ(Rex Salasも1曲のみ参加)、ベースにはJay Shanklinというメンツで録音されている。ProduceLakesideStephen Shockleyが楽曲も提供しており、アルバムの完成度は前作から一気に上がった。この時代らしいPrinceの影響下にあるCoolなElectro-Funkから甘美で切ないBalladまでKipper JonesのVocalはやっぱり最高だ。彼らの最終作となるMtumeのProduceによる次作も素晴らしいアルバムに仕上がっている。

 

 『Tease』はTeaseが移籍したEpicから86年にリリースしたアルバム。

アルバム1発目はRex Salasが鍵盤で参加した“The Note”。この時代らしいPrinceの影響を大きく受けたCoolなElectro-FunkウネるSynthesizerが心地良い。Kipperと脱退したベースのCornelius Mimsの共作。

メンバーがLakesideのStephen Shockleyと共作した“Better Wild (Than Mild)”も、まんまPrinceなSynthesizerのフレーズが飛び出すなど、80年代らしいFunkであるが、VocalやChoorusにTeaseらしさを発揮しており完成度は高い。

LakesideのStephen Shockley単独作の“Firestarter”はMellowで切ない必殺のBallad憂いを湛えたSoulfulなKipper Jonesの歌いっぷりが最高である。

小気味よいカッティング・ギターウネるSynthesizerをバックにKipper JonesのVocalがキレキレの存在感を発揮するFunk“Body Heat”。James BrownのPartner Deidre Brownと娘のDeannaYammaの共作曲。

Chuckii BookerとKipperの共作“Total Control”。Kipperの生命感漲るVocalによって凡百のElectro-Funk。とは一線を画す作品に仕上がっている。

Kenneth Edmonds、つまりBabyface珠玉のBalladSoft Music”。泣きの入ったMelodyとジワジワ盛り上げるChorusが絶品でKipperのVocalも申し分なし。

メンバーの共作“Baby Be Mine”はアルバムで一番好きなナンバー。Jazzyな香りもたたえたSoulfulなKipperのVocalが最高でバックの引き締まった演奏も素晴らしい。

アルバム最後をシメるのは必殺のBalladI Wish You Were Here”。これは沁みますなあ

I Wish You Were Here/Tease

(Hit-C Fiore)