◎Ain't Their Fight/Man
ManというRock Bandはどうにも掴みどころのない、一体全体何をやりたいのか、自分には中々理解できない、まあ、そんなところが彼らの魅力でもあるのだが、WalesのRockを語る時には決して避けては通れない重要なBandであることは確かだ。音楽性のふり幅や、余りにも頻繁で複雑なメンバー・チェンジが彼らを分かりにくく曖昧な存在にしてる感もあるけれど、精力的なLive活動を地道に続けてきた、Pub Rockとも共鳴する彼らが持つ所謂Jam Band的な魅力は一度ハマると結構やみつきになってしまう。イナタさや中途半端さや煮え切らなさまでが、何とも味わい深く感じてしまう不思議な魅力があるのだ。本作でも主要メンバーであったClive JohnやDeke Leonardの2人が不在（出戻りするけれど）の時期にあたるが、彼らの特徴である垢抜けないけど奇妙でチョッと風変わりな味わいが楽しめる。Leader的存在のギタリストMichael JonesにEye Of Blue～Ancient Grease～Big Sleep～Pete Brown & Piblokto! の鍵盤奏者Phil Ryan、ドラムスにはTerry Williams、Piblokto! でRyanと一緒だったWill Youattがベースを弾いている。
◎Back Into The Future/Man
“Ain't Their Fight”はManが73年にリリースしたアルバム『Back Into The Future』に収録されている。一部の曲でWild TurkeyのギタリストTweke Lewisが参加している。この掴みどころがない摩訶不思議な味わいは一度ハマってしまうと病みつきになってしまうかもしれない。正に良くも悪くもB級の味わい深さとでも言ったら良いのだろうか。
（Hit-C Fiore）