Alive II/Kiss | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Kissに出会った頃、Rockは本当に夢がある世界だなあと思っていた。幼少の頃は、怪獣や巨大生物といった巨大Monster系に興味を持っていたのが、小学生になると、仮面ライダーの影響で、怪人とか、魔人妖怪獣人みたいな直立二足歩行で人間と同じような動きをするMonsterに俄然興味がわいてくるようになる。そんな中でSF小説映画漫画なんかにも手を出すようになると、日常世界でふと、そんなMonsterに出会ってしまうことを夢想したりして、元々魑魅魍魎の摩訶不思議な世界へTripするのが大好きであった自分にとってテレビで観たKissとの出会いは衝撃的であった。Kissを見ていると、宇宙人のような格好した白塗りの怪人たちが火を吹いたり血を吐いたりして、現実の世界の中でなんともいえない非日常的な世界が突然乱入してきたような感じが好きだった。友達のお姉さんの部屋で音楽雑誌を見せてもらった時に彼らのステージの様子が写されたページを目を皿のようにして見たものだ。本作は彼らが人気急上昇で昇り龍のごとく最も勢いのあった時期にリリースされているLive AlbumAlive!』の続編ともいえる作品であるが2枚組のレコードで発売されたD面のみ全て新曲の5曲が収録されている。また、Alive!以降にリリースされた3枚のアルバム収録曲から選曲しているために実際のConcertのSet List通りではなく、まあ脂の乗り切った時期のLiveのCompilation的な作品と考えた方が良いかもしれない。まあ歓声やVocalのダビングなど、確かに編集はかなり大胆というか大雑把であるが、勢いがあるから良しとしよう。Studio録音の5曲は全てご機嫌な出来であるがギタリストAce FrehleyはStudio録音では自身作の1曲以外には参加していないなど、バンド内部ではいろいろあったようだ。しかし、当然ながら、そんなことは無関係にHardでCatchyノリの良いKissを楽しめるアルバムであることは確かである。

 

 『Alive II』はKissが77年にリリースしたLive Album(D面は除く)。

いきなり彼らの代名詞ともいえる“Detroit Rock City”はTemp上げて。

続いても『Destroyer』収録曲“King of the Night Time World”。

Gene Simmonsらしいタイトルの“Ladies Room”はVocalもGene。

“Makin' Love”はイントロのRiffから飛ばし、Aceのギター・ソロも良き。これまた3連符をからめたKissらしいHardなShuffleがイイ“Love Gun”。

Gene作Vocalの大好きな曲“Calling Dr. Love”。

続いてもGeneのCatchyでタメがきいた大好きな“Christine Sixteen”。

Ace Frehley作でVocalも担当した“Shock Me”。最後に長めのギター・ソロでシメるがTappingも披露しているのが興味深い。

Peter CrissがRod Stewartバリに歌うStanley作“Hard Luck Woman”

Tomorrow And Tonight”はノリも良くBluesyなギター・ソロもカッコイイ

I Stole Your Love”もギターのRiffがカッコイイCatcyでノリも良し

Peter CrissのHuskyなVocalが冴えるBalladBeth”。バックはTape

Geneが血を吐く“God Of Thunder”はPeterのドラム・ソロが炸裂。

アコギ弾き語りからHardに展開する大好きな曲“I Want You”。

最後をシメるのはKissで一番好きな曲“Shout It Out Loud”。最高。

D面はStudio録音の新曲のみ収録。まずはRiffがご機嫌でノリが良いAll American Man”。Lead GuitarはBob Kulick

Rockin' in the U.S.A.”もノリが良くCatchyなGeneの曲。

Gene作のRiffがご機嫌なタメのきいたHard RockLarger Than Life”。

Ace Frehley作の“Rocket Ride”もRiffが最高。ドラムス以外はAceが全て演奏している。これがサビといいギター・ソロといい実にご機嫌な仕上がり

最後をシメるのがなんとThe Dave Clark Five64年のヒット曲“Any Way You Want It”のCover。

(Hit-C Fiore)