Love Bug/Reuben Wilson | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Reuben WilsonというOrgan奏者を初めて聴いたのは80年代後半に英国のCharly RecordsからリリースされたCompilation盤Got To Get Your Own - Some Rare Grooves Vol 1』であった。レコードに針を下すと、Reuben Wilsonのアルバムのタイトルにもなっている“Got To Get Your Own”が登場する。これが、いきなりFunkyで激カッコイイ腰を動かす正にRare Grooveで、とにかくFunk、Jazz、Soulに夢中になっていた自分は、このOklahoma生まれのOrganistを追いかけるようになったのである。それにしても、このCompi盤には他にもRippleやSir Joe Quarterman & Free Soul、Ann Sexton、Pee Wee Ellis、African Music Machineの楽曲が収録されていて、この辺もメチャクチャ影響受けまくったのであった。さて、Reuben Wilsonは60年代後半から70年代前半にかけてBlue NoteGroove MerchantにOrgan弾き倒しのご機嫌なSoul Jazzのアルバムを残してくれていて、 The Fatback Band77年リリースのアルバム『NYCNYUSA (Nĭk-Nē-Yōō-Sä)』ではFender Rhodes Electric Pianoを弾いたりしている。また、Samplingネタとしても使用されまくっていて80年代後半から90年代以降にかけて再評価が高まったJazz Musicianの一人でもある。90年代に入ってGuruの『Guru – Jazzmatazz Volume II (The New Reality』でドFunkyなOrganを弾いたりしている。本日ご紹介するのはTrumpetにLee Morgan、Tenor SaxにGeorge ColemanのフロントにGrant Greenのギター、ドラムスに New Orleans生まれのIdris MuhammadことLeo Morrisを迎えて69年Blue Noteからリリースされたご機嫌なSoul Jazz Album2管フロント高揚感に満ちながら黒々としたリズム隊をバックにWilsonのHammondFunkyに唸りを上げるのが最高に気持ち良いっす。Wilsonの自作曲とCoverのバランスも絶妙。

 

 『Love Bug』はReuben Wilson69年Blue Noteからリリースしたアルバム。

アルバム1発目はタメのきいたリズム隊にのって2管が渋くぶっ放すイントロから痺れるWilson自作曲の“Hot Rod”。George ColemanのTenor Saxソロや勿論Grant Greenのカッティングやソロもイイ感じだけど、何よりFunkyに歌いまくるReuben WilsonのHammondが最高。

68年MotownからDiana Ross & the Supremes and the Temptationsがリリースしたヒット曲 “I'm Gonna Make You Love Me”。Grant Greenのギター、ColemanのSax、Lee MorganのTrumpetのソロが高揚感を高めてくれる。そしてシメはWilsonのFunkyなHammondでバッチリキメて気分は最高。

Burt Bacharachの“I Say A Little Prayer”は、まあ、ありがちといえばありがちの出来ではあるが、ここでもSax、Trumpet、ギターとソロが続いて最後はWilsonのHammondが唸りをあげて盛り上げて、これまたご機嫌。

タイトル曲となるWilson自作曲“Love Bug”。これまたGreenのカッティングとWilsonのHammondがFunkyに絡み合い、MorganのスカシたTrumpetソロがイイ感じ。Colemanの男くさいTenorのBlowもキマってますなあ。そしてGreenが小気味よくソロを弾いて、トリはやぱりWilsonのドFunkyに弾き倒すHammondが悶絶モノ

Classics IV68年のヒット曲“Stormy”はRimshotが小気味よいBossa風味小洒落た仕上がり

アルバム最後をシメるのは自作曲“Back Out”。腰を落としたLaid Backしたリズム隊がイイ感じ。こういうノリにはMorganのTrumpetソロやGreenのギター・ソロがバッチリハマりますな。

(Hit-C Fiore)