Packは英米のPunkの影響を受けてLate 1970sに欧州各地から勢いよく産声を上げたPunk Bandの中でもドイツから登場してきた一際Primitiveで爆発力を持ったPunk Rock Trioである。70年代ドイツのPunkといえば、以前ご紹介したHannoverで結成されたRotzkotzと共に、このバンド、Münchenから登場した暴れん坊Trio Packに止めを刺すのである。そして実は、Packは単なるポッと出の新人バンドではなく、それなりのキャリアを積んだMusicianが結成したバンドであったことが興味深い。それだけ、Punk RockのSceneへの影響は強かったといことであろう。Punk RockがなければEddie & The Hot Rodsだって、そしてPoliceだって生まれなかったのだから。Pub RockやProgressive Rockを演奏していた連中がPunkを演奏するようになったのは別に悪い事ではない。そして、このPackが面白いのは、メンバー3人とも、ドイツ国内でそれなりに名の通ったバンドで演奏していた経験豊かな、演奏技量にも長けたMusicianであることだ。ギターのJörg Eversは、あのEmbryoでベースを弾いていたしFrance生まれのベーシストGerard CarbonellはAmon Düül IIで演奏していた。ドラムスのDaniel "Dynamite" AllunoはSametiの出身である。Amon Düül IIも、そしてそれを出自とするEmbryoやSametiも、ある意味でPunk/New Waveに共通する従来のRock Bandの既成概念を破壊/脱構築し独自の音世界を築き上げた「バンドである。Packは同じく70年代後半にまだ東西に分裂していた頃のBerlinで結成されたPVCやDüsseldorfのMale、Hamburgで結成されたPopでModの香りもするThe Types!!らと並んで、この時期のドイツから登場したご機嫌なPunk Bandなのである。Packはアルバム1枚で解散してしまったようだけれど、本作は傑作である。
『Pack』はPakが78年にリリースしたアルバム。ジャケットの長髪のメンバーの写真はアレとしても、内容は文句なしに素晴らしい。
アルバム1発目はイントロの破壊力抜群のギターのRiffで心を持っていかれる“We Better Get Ready”。
“Nobody Can Tell Us”もご機嫌なギターで始まるPrimitiveで気合の入ったPunk Rock.。
“Lookin´ For Danger”はうらぶれたアングラなノリから一転してUp TempoのキレキレのPunkに展開するのが激カッコイイ。
グイノリのギターとVocal、野郎Chorusに痺れまくりの“What Will Be If You´re Seventy”。思わず拳振り上げてシンガロングで最高っすな。
問答無用にぶっ飛ばす“Working For One Holiday”も外気カッコイイ疾走感に満ちたナンバー。
ベースのGerard作“Riots”もRiffが最高にカッコイイっすな。ギター・ソロもご機嫌。
“Destroy The Illusions”も畳みかけるRiffと吐き出すように歌うVocalが最高。
“Robot”も攻めまくるギターのRiffと淡々としつつガンガン煽るリズム隊がカッコ良すぎ。
勢い任せで無軌道に突っ走る“Remote Controlled”もキレキレのギターがカッコ良すぎ。
がなり立てるVocalとAggressiveな切れ味鋭いギターに圧倒されるドラムスのDaniel作“Terrorist”。Bメロもイイ感じで、ホント、イイ曲書きますわ。
アルバム最後をシメ」るのは“No Show”。イントロのギターから痺れまくり、最高のPunk Rock。
(Hit-C Fiore)