Live/Reflexionen | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 Reflexionenは日本でも人気のある米国のPianist Don Friedmanが参加していたことでも知られるJazz Group。個人的には贔屓にしているSwiss人ギタリストChristy Doran70年代OMというJazz Rock Bandを組んでいたSax奏者Urs Leimgruberとベース奏者Bobby Burriが在籍していたことでReflexionenの存在を知ったのだった。この3人にAlgeriaBougie(現在はBéjaïa)生まれでFranceのJazz Rock Group Coïncidence79年にリリースした名作『Clef De Ciel』でも叩いていたDrummer Joël Alloucheを加えた4人によって結成されたのが、この多国籍Groupで、オランダのTimeless Recordsから84年に1stアルバムReflexionen』をリリースしていた。この手のGroupは大抵アルバム1枚か2枚リリースして終わってしまうことが多いのであるが、彼らの場合はLabelを変えながらも、Live Album2枚を含む全部で4枚のアルバムを残している。本作はDebut Albumに続いてTimelessから86年にリリースされた通算2作目となるアルバムで、85年に行われたSwitzerlandRubingenでのLiveを収録している。残念ながらベースのBobby Burriは本作限りで抜けてしまうが、後任にSwedenが生んだ名手Palle Danielssonが加入して87年Enja Recordsからアルバム『Remember To Remember』、92年にMusic Festival at Montreuxでの演奏を収録したLive Album『Live At Montreux 1987』をリリースしている。2年ほど前にOM結成50周年にあたるということで、Christy Doranと一緒に演奏しているBobby Burriの映像をYoutubeで観た時は、まだまだ枯れることなく攻めているなあという感じで嬉しくなってしまったが、ReflexioonenというGroup、活動期間は80年代の5年にも満たない期間であったかもしれないが、ECMの名作にも通ずる硬質の抒情と美しさを湛えFree過ぎることもなくImaginativeな世界を描き出す素晴らしい作品を残してくれたことは喜ばしい事である。できれば、彼らのLiveを一度でも観てみたかった。

 

 『Live』はReflexionen86年にTimeless RecordsからリリースしたLive Album

アルバム1曲目はDon Friedman作の“Rotsee Suite”。Friedmanらしい端正な指さばきによる優美で哀感を感じさせるピアノ独奏がしばらく続き、メンバーが演奏に加わると、勢いのあるフォービートが展開されていく。Sharpなリズム隊が心地良く、Friedmanの硬質な美しさを湛えたピアノが冴えまくる。Bobby Burriベース・ソロに続いて再びFriemanのピアノのみの演奏が始まるが、Bass Saxも加わったQuartetによる演奏が始まると悲し気なMelodyが淡々と奏でられていく。後半はとドラムスを合図に鋭いキメを持ったPartが始まる。そして疾走感のあるリズム隊にのってAggressiveにキメるUrs LeimgruberのSaxソロ。FreakyなBlowをかますSaxのみの演奏になり、続いて穏やかなピアノを伴ったSaxとピアノのみの演奏、最後は全員でシメる。この辺の緩急自在な展開はお見事。

Urs Leimgruber作の7拍子の激カッコイイRiffで始まる“Mood 28 Part I”。ModalなLeimgruberのSaxソロはどこか異国情緒漂うMysteriousな響きで魅了する。ここから圧巻のSaxソロが始まる。

続く“Mood 28 Part II”はBobby BurriのArcoソロがFeatureされる。続いてQuartetはExoticなThemeを奏で、途中でレコメン調のキメが入ったりするところが面白い。ピアノ・ソロドラム・ソロが披露されて最後は7拍子のRiffに戻って終わる

最後をシメるのはDon Friedman作の“I'm Thinking About It”。こちらもFriedmanの優美なピアノで始まるが、穏やかで程よく甘さを抑えつつ耽美的な側面も感じられる演奏でBobby BurriのArcoソロが何とも物悲しく響く。

(Hit-C Fiore)