嗚呼、大好きなThe Moody BluesのDrummer Graeme Edgeも、この世に別れを告げていってしまった。
これは勿論ジャケ買い、というのは冗談でThe Moody BluesのDrummer Graeme EdgeがGun~Three Man Army~Baker Gurvitz ArmyのギタリストAdrian Gurvitz、ベーシストPaul GurvitzのGurvitz兄弟と組んだThe Graeme Edge Bandの2作目のアルバム。前作に参加していた鍵盤奏者のMicky Gallagherのかわりに元Amen CornerのBlue Weaver、Jazz Sax奏者のJohn DankworthのバンドやThe Jack Bruce BandにいたTony Hymas、そしてAnn Odell姐さんやPedal Steel Guitar奏者のBJ Cole、TrafficのPercussion奏者Rebop Kwaku Baahが参加しているのが嬉しい。盟友Brian Parrishも前作に引き続きVocalで参加している。前作ではMoody Bluesを意識してかMartyn FordのOrchestrationが過剰な部分があったが、Flute奏者Lannie McMillanやSax奏者Emerson Able、Sax/Flute奏者のBill Easley、Trumpet奏者Ben Cauley、Trombone奏者Ken Spainらを迎えてHorn隊が前作以上にキレ良く威勢よく鳴らして、男のパラダイスに遊ぶGraemeオヤジとGurvitz兄弟の男の契りを盛りたてていく。紅一点のAnn OdellのMoogも素晴らしいが、英国音楽を支えてきた男たちが、生き生きと歌い、演奏している。そう、それはジャケットのごとき、夢のような男のパラダイス、熱く、男気に溢れながらも時に官能的で男の哀愁も漂うLyricalな側面も魅力的な英国音楽が根底に貫かれている。そしてPaul GurvitzがベースのみならずVocalでAdrianとフロントに立ち、歌と演奏が前作より完成度が増した。楽曲はすべてGraeme EdgeとAdrian Gurvitzの共作。Stringsは控えめだが効果的で、演奏はさらにFunkyになり且つ洗練された仕上がりになっている。Moody Bluesとは、また違った男っぽくヤンチャで助平で魅力的なBritish Rockで楽しませてくれる。
『Paradise Ballroom』はThe Graeme Edge Bandが77年にリリースしたアルバム。
アルバム1発目はご機嫌なピアノとギターで始まるFunkyなタイトル曲“Paradise Ballroom”。いきなりバネのきいたEdgeのドラミングに驚かされる。FluteやSaxも効果的だし、Clavinetもイイ感じ。駆け巡るStringsも前作よりも抑制が効いて洗練された仕上がりが際立つ。動と静のContrastも鮮やかにAdrianのギター・ソロも最高。
Lannie McMillanの抒情的なFluteで始まる“Human”はSoulfulなVocalが絶品の泣きのBallad。歌も演奏も最高。ピアノ・ソロ、そしバックでHammondが鳴りStringsがかすかに響くところがもうたまらないす。そしてお待ちかねのAdrianのギター・ソロが咽び泣き。これはグッときますなあ。Sad Caféのデビュー・アルバムに収録された名曲中の名曲“Hungry Eyes”を思わせる。
これまたFunkyにキメた“Everybody Needs Somebody”。OrganやSaxソロもバッチリで、Catchyなサビも良し。
Horn隊が派手に鳴りびく、これまたFunky Rockの“All Is Fair”。バックのString Ensembleもイイ感じ。EmotionalなAdrianのギター・ソロも男くさいVocalも燃えますわ。
BJ ColeのPedal Steel Guitarがご機嫌な“Down, Down, Down”。控えめなStringsやAcoustic Guitar、ピアノの響きが良いですな。
甘やかなStringsが華麗に駆け巡る“In The Night Of The Light”。Horn隊も小気味よくキマり、引き締まったリズム隊をバックに燃えるギター・ソロもカッコイイっす。
アルバム最後をシメるのは典雅なピアノで始まる男泣きのBallad“Caroline”。
Rest in peace, Graeme, thanks for all the great music and memories.
Your"spoken word" was always so poetic.
Your drumming and spoken word poetry was absolutely magical.
The Moody Blues music is timeless and will live forever.
(Hit-C Fiore)