Walk in Africa 1979-1981/National Wake | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 日本の一斉休校は大失敗だった。一斉休校それ自体は対策として有りだが、それだけでは意味がない。日本の場合は余りにも遅すぎたし、一番の問題点は関係機関や地方自治体と連携せず、独りよがりの独断で決めてしまったことだ。先日、仕事が一段落して辻堂テラスモールに買い物に行ったが子供たちが沢山いて驚かされたし、公園や繁華街のゲームセンターを覗いてみたら、明らかに休校で遊び回っている子供たちで溢れていた。これでは一斉休校は本末転倒である。やってることが全てその場しのぎ。検査数を抑えて感染者数を少なくするとか御用マスコミを利用するしかできない情けなさ。驚いたのは日経新聞までWHOの会見発言録を「封じ込めに成功している」などと言及していないのにデマ飛ばししているありさま。経済対策も中途半端だ。もはや政権担当能力がない。日本の株価が大暴落するのも当たり前である。

 

 National WakeSouth AfricaPunk/Ska Band。結成されたのは70年代後半で、同国で初めての多民族のPunk Bandといわれている。Anti-ApartheidAnti-Fascismを掲げUndergroundのCommuneのJam Sessionから生まれた彼らは81年にデビュー・アルバム『National Wake』をリリースする。不当ともいえる政府の圧力により市場から消えざるを得なかったこのアルバムは、それでも700枚のおコピーが出回ったという。同国では黒人の市民に身分証明書の携帯が義務付けられており、あらかじめ割り当てられた居住区外で自由に移動することは禁じられていたが、彼らは当然のごとく、そんなことは無視して活動を続け何度も当局から手入れを受けることになったという。彼らの代表曲ともいえる“International News”では、州の検閲とAngola独立戦争の残虐行為を鋭く批判した。当局にとって脅威であったこのバンドは、その過激な政治的メッセージもあって、圧力をかけられ続けたあげく、残念ながら82年に分裂してしまうことになるが、彼らの熱いメッセージPunkReggae/SkaMbaqanga、Funkがジャンルを越えて生み出すサウンドは、あのThe Clashを思わせる。VocalとギターのIvan Kadey、ベースのGerard Khoza、ドラムスのPunka Khoza、ギターのSteve Moniの4人組。あっけないほど短期間ではあったが、彼らの活動の記録として残された音源が2010年代に再び世に出たことを素直に喜びたい。80年代には個性的な人種混成バンドが数多く誕生したが、そんな中にあって反骨精神と激情を持って鮮烈に時代を駆けぬけていったNational Wakeは、もっと評価されても良いだろう。Punkは音楽的なスタイルではなくAttitudeであることを教えてくれた素晴らしいバンドの一つである。

 

 『Walk in Africa 1979-1981』はNational Wakeの未発表曲も含むAnthology盤である。

アルバム1発目“International News”でいきなり頭をぶち抜けれてしまう。ReggaeのRhythmにのった個性的なVocalは一度聴いたら頭を離れない。

It's All Right”は疾走感に満ちたナンバー。ブリブリ唸るベースSolidなギターのカッティングがカッコイイ。

文句なしにカッコイイPunk ReggaeWalk In Africa”。

Time And Place”はスカスカだけどEdgeのきいたギターが良い。

Corner House Stone”もCheapな中に魂入ったReggaePunk。チョイOldies入ってるところも面白い。

イントロのギターにRiffが激カッコイイ“Mercenaries”。ウネりまくるベースも最高。

Wake Of The Nation”もイントロが最高。そして魂入ったVocalが突き刺さる。

Supaman”はTempoを落としReggaeのRhythmにのって闘い続けると脱力気味に歌うのが良い。ギター・ソロもカッコイイ。

Funkyなベースから始まる“Speed It Up”。文句なしにカッコイイPunk Funk

Beat Up The Lights”は英国のPub Rock Band的な趣も感じられる中々渋いナンバー。

Black Punk Rockers”は性急なBeatにのったSolidなギターやさぐれVocalが素晴らしい。

Stratocaster”はギターのRiffSlideがカッコイイ。

Everybody”は彼らの懐の深さを感じさせる6拍子のご機嫌なナンバー。

心地良くTripしてしまう酩酊感のある17分越えのReggaeVatsiketeni”。

(Hit-C Fiore)