それにしても暑いっす。で、この暑い時に聴くSouthern Rock。このバンドも例によってギターが3人!とはいえ、Hardなナンバーもあるけれど爽やかさんなChorusとAcousutic Guitarで涼し気にう歌いあげるナンバーや哀愁のWest Coast Rockなナンバーが飛び出したり、SynthesizerをFeatureするナンバーもあったりして髭面の南部の荒くれものが豪快にやらかすSouthern Rock(最高)のイメージからは程遠い。Georgia州出身のStillwaterはギターにBobby Golden、Rob Walker、Mike Causeyの3人を擁し、ベースにAllison Scarborough、ドラムスにSebie Lacey、鍵盤奏者のBob Spearman、そしてVocalとPercussionにJimmy Hall(あのWet WillieのVocalとは同名だが別人)というメンツの7人組。鍵盤奏者のOrganの使用が少なめでエレピやStrings EnsembleなどSynthesizerを使っていることもあって70年代後半の雰囲気が随所に感じられる。豪快にストレート一本で押し通すより、緩急つけて変化球も交えたところもいかにもLate '70sではある。Mellowだったり哀感漂うナンバーもあれば、展開も意外に考え抜かれているしメンバーの演奏技術も中々あるようだ。しかし、楽曲に大サビが登場するなど、面白いのだが少々盛り込み過ぎで、メンバーに技量があるのはわかったが、個人的な好みからいえば、もっとストレートにBoogieで押し通して欲しいところもなくはない。とはいえEnsembleもカッチリまとまった中々楽しいバンドである。おそらくLiveではたいそう盛り上がったことだろう。
『Stillwater』はStillwaterが77年にCapricornからリリースしたデビュー・アルバム。
アルバム1発目はギターのRob Walkerが歌う“Rock - N - Roll Loser”。青空に爽快に突き抜けるようなSlide Guitaと爽やかなChorusが心地良い。
“Out On A Limb”はMonor Keyのナンバーで哀愁漂うVocalとChorus、エレピがこの時期のWest Coast Rockなノリでこのズッコケ感がなんとも。
Slide Guitarが飛び出しアコピがイイ感じのカラッとしたRockin'なナンバー“Sunshine Blues”。ここでも暴れまくる豪快なSlideと弾けるピアノがイイ感じ。最後はお約束のトリプル・ギターの共演。
Vocalが始まるとReggaeのような裏拍のカッティングが入るが、ReggaeではなくSouthern Rockに仕上がっている“Sam's Jam”ここでも暴れまくる豪快なSlideとピアノがイイ感じ。最後はお約束のトリプル・ギターの共演。
BluesyなギターのRiffから始まるドッシリしたBoogie“Mind Bender”。Talking Modulatorがイイ味出している。
ノリの良いShuffle“Universal Fool”。Popな曲調にSynthesizerが飛び出すあたりは個人的には違和感を感じるがChprusや緩急をつけた展開から最後にSyntheをバックにした泣きのギター・ソロが登場するあたりに70年代後半らしさを感じる。
“April Love”はAcoustic Guitarの響きが美しい爽やかなナンバー。透明感に満ちたVocalもChorusも爽やかさんである
アルバム最後をシメるのは、コレだよコレのズッシリした腰の据わったBoogie“Fantasy Park”。ギター・ソロもイイ感じ。
◎Mind Bender/Stillwater
(Hit-C Fiore)