Free Beer And Chicken/John Lee Hooker | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC


 やっぱりJohn Lee Hookerのレコードは無条件に買ってしまうのである。大好きなFred McDowellLightnin' Hopkinsと同様に、自分が持っていない音盤を見かけると、ついつい買ってしまうのだ。中でも本盤はジャケットを見た瞬間に即決であったわけである。ところが針を落としてみたら、いきなりエレピHorn隊にFunkyなカッティングが飛び出してきてビックリ。御大もJBよろしく「Make It Funky」と宣うコレがどFunkyなアルバムであった。しかも、あの大好きなSax奏者Sam Riversが1曲だけだがご機嫌なFluteを吹いている曲がある。さらに、Joe Cockerが参加してるし、Jazzを中心にVersatileな活躍で知られる名ギタリストHoward Robertsに加えて、Melvin "Wah-Wah Watson" RaginHollywood Fatsなどギタリストも何人か参加しているようだ。鍵盤奏者Mark Naftalinのピアノも素晴らしいし、Impulse!からソロ・アルバムを出し、後にClumbiaからリリースする『The Better Part Of Me』というアルバムで大変身するMulti-InstrumentalistのClifford Coulterも鍵盤にベースと活躍している。ドラムスはRon E. Beckだろうか?ドッシリした重たいBeatを叩き出しているのが良い。Violin奏者のDon "Sugarcane" HarrisMichael Whiteが参加しているのも面白い。この盤はBluesからFunk、そしてJazzへ地続きとなる中々のお気に入り盤となった。

 『Free Beer And Chicken』はJohn Lee Hooker74年にABCからリリースしたアルバム。
アルバム1発目“Make It Funky”。Funkyに転がるエレピに重たいベース、Horn隊カッティング・ギター、そして御大の語り。カッコ良すぎである。
続いては“Five Long Years”。ギターが聴こえてくるとドッシリとしたBeatのSlow Bluesが始まる。そしてなんといってもSam RiversFluteMark NaftalinのBluesフィーリングたっぷりのピアノが大活躍。この曲のVocalはJoe Cocker
間髪いれずに重たいベースが先導する“713 Blues”。ClavinetがFunkyなRiffをきざみ、Violinも飛び出せば、Bluesyなギター・ソロも最高っす。それにしても、この曲ではギターでHoward RobertsHollywood Fatsが参加している。
前の曲から引き続き“714 Blues”。ここでも御大の意に沿ったともいえる黒くてぶっといノリが最高。
66年のChess録音でお馴染み“One Bourbon, One Scotch, One Beer”も腰を落とした重めのFunky Shuffle仕様でA面をシメる。
B面に移って御大のギターとありがたいお言葉から始まる“Homework”は、これまた重心の低いBottomのガッツリFunk。鍵盤もイイ感じ。Melvin "Wah-Wah Watson" Raginのギターも勿論最高。
エレピをバックに御大のタメのきいたBluesyなギターが炸裂する“Bluebird”。
御大お得意のDopeな弾き語りにViolinと妖しいPercussinが最高な“Settin´On Top Of The World”。
最後をシメるのは4つのパートから成る組曲(You'll Never Amount To Anything Of You Don't Go To) Collage (A Fortuitous Concatenation Of Events)”。御大に負けじとJoe CockerのドスのきいたVocalもイイ感じ。
BluesJazzFunkRockも繋がっていることを御大自らご教示していただき大満足。
(Hit-C Fiore)