Ska-Mania/Carlos Malcolm | BLACK CHERRY

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JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

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 Panama生まれのJamaica人Trombone奏者であり、優れたComposerで、偉大なるバンマスのCarlos Malcolm。JamaicaのTrombone奏者といえば、 大好きなRico RodriguezThe SkatalitesDon Drummondだが、RicoやDrummondとは一緒にTromboneを練習した仲で、特にDonとは親友関係にあったというMalcolm。Photo JournalistとしてKingstoneで働きながらプロとして活動を開始する。Malcolmは63年Afro-Jamaican Rhythmsを結成する。時期的にはThe Skatalitesと同時期。RudeでWildな魅力のThe Skatalitesに対してチョイとお上品なBig Band的ノリの彼ら。Malcolm自身のVersatileな音楽性も反映されたカッチリとして陽気なノリが魅力である。The UpsettersのベーシストBoris Gardiner(最高)やDerrick Harriottも在籍していた名門楽団ともいうべきか。Malcolm自身の幅広い音楽への関心の高さもありSkaMentoJazzAfro Musicまで演奏した彼らの実力の高さは折り紙つきだ。Skaの発展だけではなくJazzのLiveにも積極的で、また数多くのTV番組や映画音楽、CM音楽も手がけてきたMalcolmの精力的な音楽への取り組みはとどまるところを知らない。60年代半ばにはNYにに渡り『Don't Walk, Dance!』や『Sounds of the Caribbean』をリリース。また、70年にはAhmad JamalのAJPから『Bustin Outta the Ghetto』というFunk作をリリースしている。

 『Ska-Mania: The Sound of the Soil』はCarlos Malcolm & His Afro-Jamaican Rhythms62年Up Beatからリリースしたアルバム。全体を流れるPositiveで陽気なトーンが素晴らしい。Carlos Malcolmもまた、さまざまなジャンルを越境しながらCaribbeanな風が吹く音楽を作り上げている人物。本盤では、コアなSkaというよりも、そこからはCalypsoJazzの香りも漂うCaribbeanな混血音楽が楽しめる。
アルバム最初のナンバーはVocalも演奏も実に楽しそうな“Skamania”。コミカルに振舞いつつも、演奏はキッチリまとまり、Positiveなパワーに満ちている。
ThemaがJazzyな“Run for Cover”。
テンポを上げてHorn隊が大活躍の“Hunchback
キレキレの“Tiptoe”は大好きなナンバー。
Laid-BackしたMalcolmのTromboneが堪能できる“Earthman”。
陽気にステップをふむ姿が目に浮かぶ小気味良いSkaチューン“Skokian”。
Caribbeanな“Sweetie Charlie”で思わず腰が動き出す。
Hypnoticな“Head Shrinker”。Horn隊が息もピッタリ。
タイトルも最高の“Skaramouche”は、気持ちJazzyなプレイが心地良いリズムにのって最高。
のんびりまったりしたリズムにのって本当に心地良い“Hopalong Kassidy”。
混声ChorusがHappyなムードを高めてくれる“Wings of Dove”。
最後は、さて、お上品なスーツ脱ぎ捨てて俺らの本来のノリで弾けようぜとばかりのRudeなナンバー。かけ声も結構きてますな、これは楽しすぎる“Bonanza Ska”。嫌なことを忘れておバカになって楽しむも良し。
◎もう最高っす。
Skokian/Carlos Malcolm & His Afro-Jamaican Rhythms

Run for Cover/Carlos Malcolm & His Afro-Jamaican Rhythms

(Hit-C Fiore)