
ジャニさんや ヨンジュウハチや 韓流と
一緒に顔出す クリスマスのD
日本でも半端ない売れ方のDさんの『Black Messiah』。日本の少子化対策に大いに貢献してくれたことを願う2014年の日本のクリスマスではあった。それにしても聴けば聴くほどDopeでRawなんだけど実に贅沢な音作りですわ。もしかして楽曲はとっくに仕上がっていて、これほどの時間がかかったのは録音とミックスに試行錯誤を繰り返してきたからじゃないかと思うほどの完璧さ。魔法をかけられたかのような音響処理でHorn隊やStringsやElectric Sitar、Slide Guitar、テープの逆回転、多重Chorusが不思議な輝きを放った音の粒子として舞い踊る。Strangeなさまざまな音の塊を、これだけ心地よく聴かせるのはただものじゃないっすわ、Russell “The Dragon” Elevadoはん、あんたは偉い!!“Sugar Daddy”のHorn隊のDubbyな処理や“The Door”の一気に米国南部に連れていかれてDelata気分にさせられるSlideとか、奥行きのある映像的な音響処理には鳥肌立ちまくりっす。大音量で聴くとたまらんわけでアナログ楽しみっす。
Gary Farrといえば69年にMarmaladeからリリースされた1stソロ・アルバム『Take Something With You』。The ActionのReg KingがProduceし、Ian Whitmanや Roger PowellやMike Evans、Martin Stoneといった大好きなMighty Babyのメンバーが参加した1stソロ・アルバムである。続く70年の2ndソロ作『Strange Fruit』ではMighty Babyのメンバーに加えてFairport Conventionを脱退したRichard Thompsonが参加している、これまた名作。そして73年のMuscle Shoalsで録音された『Addressed To The Censors Of Love』も好きものにはたまらないSwamp逸品という、素晴らしいソロ・アルバム3枚を残して音楽業界から足を洗っちゃった実にもったいない人物である。Tommy Farrというヘビー級チャンピオンにもなった英国の有名なボクサーの息子で、兄のRikki FarrはIsle of Wight Festivalなんかを手掛けた有能なプロモーターだったらしい。そんなGary Farrが若き日に率いていたModなバンドがThe T. Bones。短期間ではあるがThe Niceを結成するKeith EmersonとLee JacksonやHerdに加入するAndrew Steeleが在籍していたことでも知られている。Giorgio Gomelskyに見いだされ、 LondonのWardour Streetにある、あのMarquee Clubの顔となった彼らの生演奏は、そうとうカッコ良かったことだろう。Gary Farrの黒さと英国的な陰影が入り混じったVocalや後のソロ作の片りんを垣間見せる自作曲はバンドの演奏と共に荒削りな魅力に満ちている。
『Dem Bones Dem Bones Dem T- Bones』は84年にリリースされたGary Farr & The T. BonesのCompilation盤である。アルバム・タイトルは“Get The Money”を収録した65年にリリースされた彼らの7-Inch EPからとられている。
Solomon Burkeで知られる“Won't You Give Him (One More Chance)”は12弦ギターとFarrの黒いVocalが良い。
Skeeter Davisの“I'm A Lover Not A Fighter”。Lazy LesterやKinksのCoverでも知られる大好きな曲。
Mongo Santamaria Orchestraの“Get The Money”。Latinなノリで野郎どもがヤンチャやらかす感じの大好きなナンバー。
Bluesyなハチロク系Ballad“Give All She's Got”はFarrの熱く魂入りまくったVocalが良い。
バンドのオリジナル“Don't Stop And Stare”も野郎Chorusがイイ感じのPopでModなナンバー。
これまたノリノリのModなナンバーの自作曲“Dearest Darling”。
Blues Harpと男くさいFarrのVocalが最高な“Quit Teasing Me Baby”。これも酒の香りと煙草の煙が漂うLondnの裏通りを感じさせる大好きな曲。
男祭りでOldies風な“I Feel Alright”。
大好きなLouisiana Redの“I'm Louisiana Red”もBluesyにキメて中々頑張っている。Bluesに傾倒したFarrのVocalとSmokyなギターRiffが最高。
Rufus Thomasの“Jumpback”はTempoを上げて最高のノリ。これも大好きな曲。
バンドの2人のギタリストとGiorgio Gomelskyの共作“Hamish's Express Relief”はBlues Harpが激カッコイイ疾走感に満ちたナンバー。
Willie Dixonの“How Many More Times”のBluesyで精一杯ドスをきかせたVocal、そして対照的なCoolな演奏が面白い。
オリジナルの“Oh Baby, Baby”はタメのきいたBeatにのって激渋Modな演奏が良い。
最後も男気溢れるBlues Harpと気合の入ったVocalが素晴らしいオリジナルの“You Don't Love Me”。
◎Keith Emerson with Gary Farr & T-Bones (1966)
(Hit-C Fiore)