Euro 2008が佳境に入ってきた。
Azzurriはいきなり初戦で痛い敗戦を喫してしまった。
Cannavaroの不在はやはり痛いが巻き返しを望みたい。
いつまでもベテラン頼りにしてきたツケは大きかった。(今さらだが)
一方、ドイツとポルトガルのタレントの豊富さは素晴らしい。
特にドイツは若手が順調に成長しているように見えてホントうらやましい限り。
さて70年代のドイツにはメンバーが非常に高い個人技を持っているバンドが結構多いような気がする。
ドイツのバンドは独特のTrip感覚を持っている事も共通しておりテクニカルな技と脱力感が交差する瞬間が好きだ。
面白いのは凄いテクニックを持っていながらヘタレなVocalを入れたりジャケットでバカやったりするところ。
そして、この頃のドイツはAmon Duulあたりから始まって、それぞれのバンドのメンバーの出入りがめまぐるしくなって何がなんだかわけわからん状態になっている。
このハチャメチャな感じが良い。
色んなバンドのメンバーが入り混じりながら多彩で個性的な音を作り上げているような気がする。
Missus Beastlyは元々はAcid感たっぷりのBluesyでサイケなバンド。
彼らもメンバーが変わっていくたびに節操なくサウンドが変貌していくドイツ的なバンドである。
当然といえば当然であるがその時々に主導権を持ったメンバーの嗜好性が強く出る。
硬質なジャズロックをやってみたかと思えばエレピや女性Vocalを入れてFunkyになってみたり。
Roman BunkaやArcher Maria、Dieter MiekautschといったEmbryoやReal Ax Band周辺のメンバー(最高)が出入りしてデビュー当時からは想像もつかないバンドに変貌していく。
『Bremen 1974』はMissus Beastlyの未発表Live音源。
Amon DullやEmbryo周辺のメンバーをゲストに迎えながら基本はハードなサイケ・バンドであったデビュー・アルバム発表後、バンドは崩壊状態。
ドラムのLutz Oldmeierは自分以外のメンバーを一新する。
高い演奏テクニックを持ったメンバーを集めてサウンドも大変身。
ギターにはDzyanのEddy MarronというJazzや民族音楽もこなせる凄腕。
BassのNorbert DomlingはEmbryoに在籍していたこともあり、後にToto Blankeのグループに入る名手。
FluteのFriedemann Joschは後にEmbryo、Dissidenten(最高)。
SaxのJurgen Benzは元Sameti。
サウンドはメンバーから想像される硬派なジャズロック。
ドイツ的な脱力Vocalなどは一切入らず、ひたすらフリーフォームな演奏が展開される。
インプロ主体ながら効果的なEffectをまじえて繰り広げられるサウンド・スケープは圧巻。
高い緊張感に包まれながらもリズム隊が縦横無尽にLiveならではのスリルに満ちているのが良い。
このメンツでもっと作品を残して欲しかった。
※JoschのDissidentenのHP.(新譜にはRoman Bunkaが今回も参加
)
Hit-C Fiore