もはや、アメリカの金融市場は急速に悪化のスピードを上げている。その場しのぎの先延ばしも意味を成さなくなってきた。
ベンのヘリコプターがいくらばら蒔いても、その効果は効かなくなってきている。
それどころか、ドル安は止まらない。
円高というより、ドル安だ。
そんなヘリコプター・ベンことバーナンキの付け焼刃の対応策を
「さすがプロフェッショナルの仕事だ、対応のスピードが日本と違い見事だ。」
などと言っているのは、もはや二流の経済コンサルタントか御用学者くらいしかいない。
とはいえ、ただ見てるだけの人よりは随分マシだが。
そんな今、日本で何よりも大切なのは内需拡大、内需のテコ入れである。
しかし「構造改革だ、規制緩和だ」とポチが叫び、本当に大切なセイフティー・ネットの確立など、すっかり後回しされてきたのだ。
グローバリゼーションをほざく前にやるべき事をやらなかったのがポチ達の最大の失敗であり、そのツケが、今大きくのしかかってきている。
円安、低金利ででっち上げたハリボテの好景気であっても、せめて外需が元気である時期に内需拡大策を図る事は可能であったはずだ。
しかし、アメリカの顔色を見て、あまりにも低金利と円安を続け過ぎ、企業の業績が史上最高になっても社員の賃金を抑え続け、挙句の果てに国民にのみ負担を押し付け続けたら、内需拡大など出来るわけがない。
構造改革などという改革の偽装を行ない、内需を低迷させてきたポチ達の罪は重い。
そしてポチのご主人様は、もはや後がないどころか、ここで策を誤れば負の連鎖は止まらなくなる。
マスコミが正確に伝えない中国とインドの状況も、もはや急を告げている。
世界が悲しみにくれる前に、市場原理主義者たちは白旗をあげ謙虚に新自由主義の敗北を認めるべき時期に来ている。