アーシーなBlues HarpとディープなVocal。
Muddy Watersのバンドにも在籍していたアーカンソー生まれの強面
のオッサン。
George Smith、この季節にピッタリの心に沁みる音を聴かせてくれる
Blues Harpの名手だ。
なんといってもクロマティック・ハープで骨太で音量豊かな、豪快な
吹きっぷり、それだけじゃなくて情感もありっていうのはスゴイ。
『Oopin' Doopin' Blues Harp』はGeorge Smithが54~56年にRPM
に録音した作品集。
いかつい顔していて、このオヤジ、縦横無尽にクロマティック・ハープ
とダイアトニックを使いこなして、チョイ都会っぽさやブルーな情感を
垣間見せて独自の世界を作っている。
インストもコクがあるサウンドだがVocalも味わい深い。
なかなか器用なオヤジだ。
なんとJB'sのファンキー・カッティング・ギタリストJimmy Nolen先生
とも共演した事があるらしい。
見た目と違って柔軟性のある、枠に留まらない人らしい。
しかし、このアルバムはスローもジャンプっぽい曲も良い。
この季節には、特に聴きたくなる枯れた味のある音である。
George Smithは、70年代に来日して素晴らしいステージを魅せて
くれたそうだ。
こういうヴァーサタイルな魅力を持ちながら、独自の世界を持った
ミュージシャンは好きだ。
Hit-C Fiore