60年代後半にイギリスから出てきたサイケデリックな音楽は、Beatlesの
『Sgt Peppers…』の影響を受けた、ブラス・サウンドやテープ操作など駆使
してスタジオでレコーディングの実験を繰り返しながら、覚醒と幻覚の世界
を追求していった連中の作品が好きだ。
Yardbirdsのマネージャーで有名な、Giorgio Gomelslyが設立したレーベル
MarmaladeはJulie DriscollやBrian Auger&The Trinityが所属していた。
Blossom Toesは、そこからたった2枚のアルバムを出して解散してしまった
不遇のグループ。
しかし、その2枚のアルバムはサイケデリックでJazzやBluesの影響を受け
たポップな音の玉手箱。
Julie DriscollやMike Westbrookと素晴らしい作品を残すBrian Goddingと
後にStudやFamilyという名グループに参加するJim Creganという二人の
ギタリストが素晴らしい。
特にJimはLinda Lewisと結婚した憎い男、Lindaの作品をプロデュースして
渋いギターを弾いたりしている。
『We Are Ever So Clean』は彼らのデビュー・アルバム。
個人的にはPretty Thingsの『S.F. Sorrow』やTom NewmanのJulyの作品、
Nirvana(勿論イギリスの方)の初期の作品(3rdまで)と並ぶ、60年代後半の
イギリスから生れたサイケ・ポップの名作だと思う。
(Pink Floydの1stは別格)
2枚目は装飾を排して、より男っぽい作品になり、こちらも大好きな音。
しかし、テープの逆回転や凝ったコーラスワークやホーン・アレンジの妙、
そして何より楽曲がカッコイイ1枚目は最高。
Hit-C Fiore