焼肉と俺 | BLACK CHERRY

BLACK CHERRY

JAZZ, BRAZIL, SOUL MUSIC

 自分にとって焼肉を食らうのは孤独な作業である。
最近は、さすがに3ヶ月に1回位しか食べないようになったのだが、

以前は月に1回は必ず焼肉を一人で食べに行っていたものである。

ジムで身体を痛めつけ、身体中の汗を搾り出しお腹をペコペコにして

目を血走らせながら、一人で焼肉を食べに行く。

ただ、美味い焼肉を自分の好みの焼き具合でガンガン平らげていく。

野菜も摂らないといけない、バランスが大事だから。

飲み物も飲まずにひたすら食べる。

焼肉は大勢で食べる方がおいしいと言われているらしいが自分は
バンドのメンバーや仕事仲間、家族と一緒に焼肉を食べに行く時は
非常に困る。
一人戦闘モードに入る時、周りの人間の事は一切、目に入らないから

である。和気あいあいと話が弾んで皆と仲良く焼肉を分け合うなんて

できるわけがないのだ。

エゴの塊になって好きなものを自分のペースで(他の人達に比べて

かなり早いらしい)無言でガンガン焼いて、食べる。

当然、笑顔など、そこにはない。

獣のような表情で普段とは別人になって周囲の人たちを驚かせている

自分がいるのだ。


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